14 / 64
14 思いがけぬ地での再会
「アイリーン!ああ、こんなにやつれて……苦労かけさせてすまない、すまない……」
「アイリーン!アイリ!可愛い娘!救い出せなくてごめんなさい……ああ、シュマイゼル王よ、娘を助けてくださり誠にありがとうございます!」
「お、お父様……お母様……?!」
なんとわたくしが着いてすぐにお父様とお母様がマルグ国の王城に現れたのです。家はどうなったのでしょう?!伯爵と言う地位をいただいていたはずなのに、一体……??
「私達が思い切れなかったばっかりにお前に苦労をかけてしまった……。10歳の時に拐われる様に王家に連れて行かれ、今まで殆ど会う事も出来ず……」
そうなのです。わたくしはエルファード様との婚約が決まるとそのまま王城から帰ることが出来なくなっていたのでした。
表向きは婚約者として王子妃教育が忙しいからですが、わたくしにまで逃げられたらエルファード様に「次の婚約者」は難しいと判断され、万が一にもわたくしが逃げない様にと監視をされていたのです。
ですから学園にも王城から通いました……とても窮屈な生活でしたが、王命に逆らえないのは貴族ならば致し方ない事だと諦めておりました。
「あ、あのお二人とも家や領地はいかがなさいました……?お二人揃って国外など。執事のマーセルに任せて来たのですか?」
「お嬢様!マーセルもここにいますぞ。ああ、立派になられて……じいは、じいは嬉しゅうございます!」
お父様を支えてくれる執事のマーセルまで一緒に来ている?すると家には誰が?弟のフレジットでしょうか?
「姉上ぇ……!」
少々甘えが目立つ性格のフレジットが涙目で祈るようにわたくしを見ています。もしや本当にエルファード様はわたくしの実家をナザール国より追い出したのでしょうか……なんと酷い。
「こうやってさっさとあんな国、捨ててしまえばアイリーンにこんな苦労をかけることなんてなかったのだ。領民には申し訳ないが、私も人の子の親だ、いくつになっても子供は可愛い」
「お父様、では誰が一体ハイランド伯爵家を預かっているのですか?」
「アイーダの弟の妻の弟とか言う人が名乗りを上げたよ。彼ほど遠ければエルファード王の怒りも薄かろう」
アイーダはお母様のお名前です。お母様も伯爵家の出ですが、お母様の弟の妻の弟……確かジアニス子爵家の次男の方だったような……?秀でた業績を聞いたことはないと思いますが、無名故にエルファード様の怒りは降り注がないかもしれませんね。
「貴女を王家に取られてから……色々手を尽くしてきましたが、本当に遅くなってごめんなさい。貴女が辛い時に側に居てあげられなくてごめんなさい……アイリーン」
「おかあ……さま」
分かっています、わかっていますよ。お二人はできる範囲でわたくしの為に手を尽くしてくれた事は。
そのおかげでローランドが宰相に立ってくれ、たくさん助けられました。ヴィッツも警備や安全の面で穴だらけで予算ばかり欲する騎士団を導いてくれました。
ソリオ料理長が居なければエルファード様は今の倍の体重になっていたでしょうし、わたくしとレンブラントは彼の甘味にとても助けられました。
「遅いかもしれないが、抱きしめても良いだろうか、アイリーン。苦労したね、そしてとても頑張ったね……君はとても美しく賢い、そしてとても優しい私達の自慢の娘だよ」
「お父様……お母様……う、うう……ううう……あ、あり、ありがとう、ございます……」
この年になって恥ずかしいのですが、わたくしはお父様とお母様の腕で泣いてしまったのでした。
「アイリーン!アイリ!可愛い娘!救い出せなくてごめんなさい……ああ、シュマイゼル王よ、娘を助けてくださり誠にありがとうございます!」
「お、お父様……お母様……?!」
なんとわたくしが着いてすぐにお父様とお母様がマルグ国の王城に現れたのです。家はどうなったのでしょう?!伯爵と言う地位をいただいていたはずなのに、一体……??
「私達が思い切れなかったばっかりにお前に苦労をかけてしまった……。10歳の時に拐われる様に王家に連れて行かれ、今まで殆ど会う事も出来ず……」
そうなのです。わたくしはエルファード様との婚約が決まるとそのまま王城から帰ることが出来なくなっていたのでした。
表向きは婚約者として王子妃教育が忙しいからですが、わたくしにまで逃げられたらエルファード様に「次の婚約者」は難しいと判断され、万が一にもわたくしが逃げない様にと監視をされていたのです。
ですから学園にも王城から通いました……とても窮屈な生活でしたが、王命に逆らえないのは貴族ならば致し方ない事だと諦めておりました。
「あ、あのお二人とも家や領地はいかがなさいました……?お二人揃って国外など。執事のマーセルに任せて来たのですか?」
「お嬢様!マーセルもここにいますぞ。ああ、立派になられて……じいは、じいは嬉しゅうございます!」
お父様を支えてくれる執事のマーセルまで一緒に来ている?すると家には誰が?弟のフレジットでしょうか?
「姉上ぇ……!」
少々甘えが目立つ性格のフレジットが涙目で祈るようにわたくしを見ています。もしや本当にエルファード様はわたくしの実家をナザール国より追い出したのでしょうか……なんと酷い。
「こうやってさっさとあんな国、捨ててしまえばアイリーンにこんな苦労をかけることなんてなかったのだ。領民には申し訳ないが、私も人の子の親だ、いくつになっても子供は可愛い」
「お父様、では誰が一体ハイランド伯爵家を預かっているのですか?」
「アイーダの弟の妻の弟とか言う人が名乗りを上げたよ。彼ほど遠ければエルファード王の怒りも薄かろう」
アイーダはお母様のお名前です。お母様も伯爵家の出ですが、お母様の弟の妻の弟……確かジアニス子爵家の次男の方だったような……?秀でた業績を聞いたことはないと思いますが、無名故にエルファード様の怒りは降り注がないかもしれませんね。
「貴女を王家に取られてから……色々手を尽くしてきましたが、本当に遅くなってごめんなさい。貴女が辛い時に側に居てあげられなくてごめんなさい……アイリーン」
「おかあ……さま」
分かっています、わかっていますよ。お二人はできる範囲でわたくしの為に手を尽くしてくれた事は。
そのおかげでローランドが宰相に立ってくれ、たくさん助けられました。ヴィッツも警備や安全の面で穴だらけで予算ばかり欲する騎士団を導いてくれました。
ソリオ料理長が居なければエルファード様は今の倍の体重になっていたでしょうし、わたくしとレンブラントは彼の甘味にとても助けられました。
「遅いかもしれないが、抱きしめても良いだろうか、アイリーン。苦労したね、そしてとても頑張ったね……君はとても美しく賢い、そしてとても優しい私達の自慢の娘だよ」
「お父様……お母様……う、うう……ううう……あ、あり、ありがとう、ございます……」
この年になって恥ずかしいのですが、わたくしはお父様とお母様の腕で泣いてしまったのでした。
あなたにおすすめの小説
文句を言わない婚約者は、俺の愛する幼馴染みを許していなかった【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
幼馴染を優先しても、婚約者アウローラは何も言わない。だから、これからも幼馴染みとイチャイチャできる──
侯爵令息トリスタンは、そんな甘い幻想を信じていた。
だが婿入りした瞬間、彼の“軽んじた態度”はすべて清算される。
アウローラは冷徹に、トリスタンの傲慢と欲望を1つずつ暴き、労働と屈辱を与える。
そして最後に残ったのは、誰にも必要とされない現実だけ。
「どうして……俺は、こんなにも愚かだったんだ」
これは愛を勘違いし、身分を過信し、自分の価値を見誤った男の終焉を描くダークドラマ。
⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています。過激ざまぁタグあります。
4/1「エステルに対する殺意」の内容を一部変更しました。
白い結婚のまま、旦那様は薔薇のような美人に夢中になりました
柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢リディアは、美貌で有名な侯爵レオンハルトに嫁いだ。
けれど結婚して二年、夫婦は一度も結ばれないまま――白い結婚だった。
それでも旦那様は優しかった。
冷たいわけではない。気づかいの言葉も、穏やかな笑顔もくれる。
だからリディアは、愛されてはいなくても、いつか少しは夫婦になれるのではないかと信じていた。
そんなある日、彼女は知ってしまう。
旦那様が薔薇の君と呼ばれる絶世の美女に心を奪われていることを。
彼が触れなかったのは私にだけだったのだと。
都合のいい奥方として、役に立っていたと悟る
静かに離縁を決意したリディアは、実家へ戻ったあと、女子学院で働き始める。
すると侯爵夫人時代には当たり前だった実務のすべてが、外では驚くほど必要とされていた。
感謝され、認められ、自分の足で立ち始めた彼女は、少しずつ見違えるほど美しくなっていく
【完結】私を裏切った不倫夫に「どなたですか?」と微笑むまで 〜没落令嬢の復讐劇〜
恋せよ恋
恋愛
「早くあんな女と別れて、可愛い子と一緒になりたいよ」
不倫中の夫が笑う声を聞き、絶望の中で事故に遭うジェシカ。
結婚五年目に授かったお腹の子を失った彼女は、
「記憶を失ったフリ」で夫と地獄の婚家を捨てることを決意。
元男爵令嬢の薄幸ヒロインは、修道院で静かに時を過ごす。
独り身領主の三歳の男の子に懐かれ、なぜか領主まで登場!
無実の罪をなすりつけ、私を使い潰した報いを受けなさい。
記憶喪失を装った没落令嬢による、「ざまぁ」が幕を開ける!
※本作品には、馬車事故による流産の描写が含まれます。
苦手な方はご注意ください。主人公が絶対に幸せになる
物語ですので、安心してお読みいただければ幸いです。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
夫は私を愛していないそうなので、遠慮なく離婚します。今さら引き止められても遅いです
藤原遊
恋愛
王妃付き護衛騎士である夫に、「お前を愛したことはない」と告げられた。
理由は単純。
愛などなくても、仕事に支障はないからだという。
──そうですか。
それなら、こちらも遠慮する必要はありませんね。
王妃の機嫌、侍女たちとの関係、贈り物の選定。
夫が「当然のように」こなしていたそれらは、すべて私が整えていたもの。
離婚後、少しずつ歯車は狂い始める。
気づいたときにはもう遅い。
積み上げてきた信用は、静かに崩れていく。
一方で私は、王妃のもとへ。
今さら引き止められても、遅いのです。
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
「離縁状の印が乾く前に、王太子殿下から花束が届きました」〜五年間「置物」と呼ばれた侯爵夫人、夫が青ざめるのは王家との縁が切れてからでした〜
まさき
恋愛
侯爵夫人として過ごした五年間、夫に名前を呼ばれたことが一度もなかった。
愛人を夜会に連れてきた翌朝、私は離縁状を置いて屋敷を出た。
夫は「すぐ戻る」と思っていたらしい。
でも届いたのは、王太子殿下からの白薔薇だった。
「五年、待ちすぎました。今度こそ私の隣に」
幼馴染の殿下は、いつも私を「アメリア」と呼んでくれた。
ただそれだけで、五年分の何かが、ほどけていった。
夫が全てを失うのはこれからの話。
私が本当の笑顔を取り戻すのも、これからの話。
婚約者は妹のような幼馴染みを何より大切にしているので、お飾り妻予定な令嬢は幸せになることを諦めた……はずでした。
待鳥園子
恋愛
伯爵令嬢アイリーンの婚約者であるセシルの隣には『妹のような幼馴染み』愛らしい容姿のデイジーが居て、身分差で結婚出来ない二人が結ばれるためのお飾り妻にされてしまうことが耐えられなかった。
そして、二人がふざけて婚姻届を書いている光景を見て、アイリーンは自分の我慢が限界に達そうとしているのを感じていた……のだけど!?
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。