【本編完結】作られた悪役令息は断罪後の溺愛に微睡む。

鏑木 うりこ

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ボクが悪役令息?!

1 とほほなボク

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 ボクの血の繋がらない養子にした兄はアクアっていう名前なんだ。ボクが目の色が紫で紫水晶みたいで名前がアメシスだから、水色のキラキラした目だったからアクアにしたんだ。兄弟っぽいでしょう?
 そのアクアは悪役令息として断罪された。そして何と別の国でめちゃくちゃ幸せになったんだ!

 そんなアクア……ううん、本当の名前はアランって言うんだけど、長年ボクがアランを便利に使っていた罰をたっぷり受けている所です……とほほ。

「アメシス、捗っているかい?」

「目がぐるぐるします!」

 まずは勉強から。サボっていた約10年分を一気に詰め込んでいる。2倍じゃ単純計算でも5年かかる、そんなの待てない!4倍でも2年半。もっともっと早くしないと……。

「今日はね、ステイシア公爵令嬢とお茶会を設定されてね」

「あのお茶令嬢ですか!」

「お、お茶令嬢……??」

「ええ、彼女の祖母は茶が名産のアサーム国出身なんですよ。だから何かあれば美味いお茶を必殺技みたいに持ってきてマウントを取るんです!」

 くそーっ!でも確かにアサームのお茶は美味しいし、高い!悔しいけど、まだそのマウントに勝てるカードを手に入れてない!

「ひ、必殺技……ふふ、そういえばステイシア嬢は自信たっぷりに美味しいお茶をご馳走します、って言ってたね」

「く、悔しいーーー!まだセーイロンからもダジリーンからも返事が来ない!うーっ!!」

 ボクだって手をこまねいているなんてしてないんだ。アサーム以外のお茶の名産国にアプローチしているんだけれど、まだ色良い返事が貰えてない。

「やっぱりアクア……違ったアランにもお手紙書いて協力して貰おうかな……うちの国だけじゃなく、向こうのネージュとの取引ルートも確約すればきっと頷いてくれる……ううん、駄目だ!やっぱりボクの力だけでやらなくちゃ」

「アメシスは勉強と同時進行で他国とのお茶の取引をしようとしているのか?」

 殿下が優しく声をかけてくれる。

「勿論ですよ!セーイロン語とダジリーン語が似てて助かります!クレスト家の方は父上とルーカスにお任せ出来ているので大丈夫ですし!」

 早くしないと殿下に新しい婚約者が決まってしまう!何せ殿下は超優良物件、急げ、ボク!何せボクはマイナスリスタートだから、色々心象が悪いんだ。それをひっくり返すんだからね!

「あまり無理はしないでくれよ、アメシス」

「大丈夫です!何せボクは丈夫ですからね!あ、王妃様に新しい香油を持って行ってください、新作です!」

 袖の下も忘れない。最近、前世の事で思い出したんだけど、この世界の香水は花の物ばかりなんだ。で、鯨から採れる竜涎香とかジャコウジカから採れる麝香とか動物由来の物がないんだよね。
 だぁれも使ってないから結構安価で手に入るし、こっちの世界の鯨はデカくてでっかいアンバーグリスが手に入るからそれをいっぱい買い占めて、香油とか香水業界に旋風を巻き起こす予定!

 でも前世でボクは香水なんか詳しく無かったんだよね。でも、勉強し過ぎて目を回して熱を出して倒れる度に何かんだ。
 こないだの馬車にサスペンションをつける技術とかもそうだったんだよねー、凄く不思議。



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