【章完結中】神の愛し子な俺、テイマー始めました!

鏑木 うりこ

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種の章

5 アンバー

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「まあさ、アンバー汚いから体洗えよ。僕も洗いたい」

 アンバーと一緒に宿屋で2人部屋を取り、裏手で水浴びをした。

「よく見るとアンバー、意外といい男じゃん」

「フィエルは少し可愛すぎるな。ほんと金袋が服着て歩いてるようなもんだ」

「はー、そこまでなのか。人間って」

 僕はため息を吐くしかない。

「まー偉いさんは金を溜め込むのに忙しいし、庶民は生きるのに必死で儲かるのは奴隷商だけだな!」

 アンバーは笑うが神様が最初人間絶滅作戦を考えたのも無理はないか。善人と呼べる人間が少なすぎる。

「アンバー、少しは頭使えよ?アホのままだと死んじゃうぞ」

「わーったよ、ご主人様。しかしなんだな。お前のこと最初はぶっ殺したいって思ってたのに、今は割と好きだわ。俺おかしいのか?」

「いやーテイムの効果だよ。主人を嫌いになれないんだ、残念だったね」

 そうか。アンバーは残念な脳みそすら使うのをやめたようだ。

「飯は食える、寝床はある。フィエル、お前は良い主人だよ。よろしくな」

 そうして寝てしまった。この世界、やっぱりあんまり良くないな。つまりは飯も寝床も用意しない主人が多いと言うわけなんだから。

 朝起きて、アンバーとご飯を食べる。子供を連れたアンバーは目立ったが、俺がお兄ちゃんと慕った風を装い、アンバーも手を繋げばまあなんとかなったようだ。
 俺はもちろん目深にフードを被る。怪しい?そんな事はない。街中は俺たちみたいな一見怪しい人でいっぱいだから、俺たちは目立たないんだ。

 宿の部屋を引き払う前にアンバーの装備を見直す。

「短めの剣に、近距離用の短剣。防具は最低限の部分革鎧で。靴と胸のとこだけ鉄入れよう」

「お!良いねぇ」

「てか、自分の武器防具くらいあつらえてよ!どうやって用心棒してたのさ!」

 そんなレベルのアンバーにびっくりした!


「アンバー、腕試しな?」

 俺たちはまた路地裏に入る。そして小さな声で指示を出す。

「多分、レベル1のごろつきか2人、俺たちをつけている。やれるか?」

「2人か?荷が重いぜ」

 僕はため息をつくしかない。

「それはレベル2の用心棒だった頃だろ?今は5レベルくらいなんだから、楽勝じゃないと困るんだが?」

「1レベルあがってね?」

「それが、信頼だろ。期待してんの」

 途端に良い顔になるから、アンバーは単純だ。
 僕たちが足を止めると、やっぱりごろつきが2人、のっそりと近づいてくる。

「ごたくはいいや、やっちゃって。自分がどこまで出来るか見てほしい」

「おう」

 アンバーは悪い笑顔を浮かべた。

 死ぬ前のごろつきをカードにしてしまう。

「すげぇ、マジで俺、強くないか?」

「1レベル上がったしな。6レベル相当にはやれるはずだ。でもハルが18レベルなの忘れんなよ?」

 ごくり、と唾を飲むが

「で、フィエルは何レベルなの?」

 阿呆でも気づいたか……。

「1レベルだよ。しかも自分には恩恵ないからただの1レベル。ちゃんと守れよ?」

 笑ってる場合じゃねーからな!アンバー!

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