【章完結中】神の愛し子な俺、テイマー始めました!

鏑木 うりこ

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種の章

12 柔な地盤は要らないんだよ!

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 鬼教官達が到着して少しまともに動き出したバール侯爵家。

 走り込みと、料理長が頑張ってくれて、全員シュッとしてきたし、侯爵以外のバール家の面々には礼儀作法のおさらいと、貴族名鑑の暗記。メイド長は鍛え直し。
 護衛を含めた私兵、全てアンバーとファンゴが毎日動けなくなるまで絞った。

 侯爵と執事長は僕とハルに監視されながら現在から過去までの仕事を見直し。

 屋敷の至る所から

「ひぃーー!勘弁してくださいー!」

 と、聞こえる毎日だ。うっさい!全てザル勘定でやってたようなので、きちんとすれば侯爵家は悪くなかった。

「僕の地盤にするんだから、すぐひっくり返されるような柔な地盤は要らないんだよっ!!」

 僕の代わりにハルが鞭を振ってくれる。

「ひいいい!」

 テイムされた人間は僕が怖いが、僕の事を嫌いじゃないから複雑な気持ちみたいだ。でもやっぱり僕に喜んで欲しいみたいで、みんな一生懸命なんだよね。
 人間やれば出来る!うんうん!

 なんだか汚かった屋敷は綺麗になり、住んでいる人も清潔感が出てきた。怪しい物売りはお帰り願い。買い物は吟味する様になる。
 進められれば、流行っているという商人の売り言葉に騙されなくなり、ジャラジャラと溢れんばかりの趣味の悪い宝石は処分する。
 奥さん達の何十枚もあるドレスはあげたり、売ったり寄付してそれなりの数だけにする。
 痩せたから新しいのも必要だが、良いものは手直ししてもらう。

「趣味の悪いピンクの子豚みたいなフリフリはやめろよ!」

「ううっ……ご主人様、ルージュはこれが好きなのですぅ」

「自分を名前で呼ばない!」「ひいっ!」

「語尾を伸ばさない!」「はいっ!」

 侯爵家の長女はまぁ酷い娘で、子豚だわ、ピンク好きだわ縦ロールだわ、意地悪だわで絵に描いたような駄目令嬢なので厳しく行った。
 公爵家の令息に婚約破棄されそうになっていたと噂があるが、学園も休ませてしごいたので少し噂は収まったようだ。

「でもぉ「語尾!」「はいっ!」しかし、男爵の娘のくせにノルド様に……」

「男爵家の令嬢だから意地悪をして言い訳はありません!なんです!しかもそのみみっちいいじめは!恥を知りなさい!」

「お、お許しくださいー!ファーナ様!」

「やるなら、とことん!効果があるように!向こうに自滅をさせねばならないのです!そんなこちらが信用を失うようなことは今後一切禁止です!誰ですかこんな馬鹿な事を思いついたのは!」

「……?あら、誰かしら?アーレン伯爵令嬢?」

「上手いように使われるなんて本当に貴女は!」

 ビシバシと鍛えられ、学園に戻ったバーン侯爵家の子供達は、皆完璧で

「し、しばらく見ないうちに……素敵になったね、ルージュ嬢」

「嫌ですわ、ノルド様ったら。わたくしその気になってしまいそうです、あっ!恥ずかしいですわ」

 なんてぽっと頬を赤らめるものだから、ノルド公爵令息も、懇意にしていた男爵令嬢をかえりみなくなったとか。
 縦ロールもきつい香水も、化粧も最低限で、平民を見れば威張り散らすルージュが

「あっ!ごめんなさい、わたくしよそ見を。大丈夫ですか?」

 なんて平民に手を差し出すので、人気は鰻登りになったとかなんとか。

「テイムされて良かったですわ」

 ルージュは主人のフィエルの事を思い出してにこっと笑った。

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