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種の章
27 僕はどうしたらいい?
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3人の元盗賊は精霊魔術士になった。
「あ、本当だ……この場合凄いのはアシャだよね?」
「アシャはいつでも凄いよの!」
精霊の泉の精霊と言う訳の分からない職だが、アシャの元気さは何かと心が軽くなる。
まだレベルが低い3人はオロオロ、ウロウロするばかりだ。
「精霊魔術士ってどうやったら強くなるの?」
「精霊の召使いみたいなもんよ!」
ばしっ!と言い切られて、3人は絶望的な顔をしたが、見えるようになった下級精霊達のお願いを聞き始めた。
邪魔な石を捨てろだとか、草を刈れだとか村の雑用と変わらない事をさせられている。魔法なんていつ使えるんだろうなぁ?
「3ヶ月くらいは雑用よ!そこから精霊に気に入られたら、そよ風くらい吹かせられるわよ」
厳しい道のりなんだなぁ。それでも三人にはどこか楽しそうだった。
「どうも、生きる為に仕方がなく山賊やってたみたいだぜ。この辺じゃ誰かから奪わないと生きて行けないから」
アンバーが笑いながら言う。
「もう3人も助けてちゃったかぁ?フィエルはやっぱりすげーな」
「アンバー、僕って凄いの?」
「凄い……ってか、今日はエロい?」
「わーーーー!」
アンバーはウヒャヒャと笑いながら走って行った。
「ち、ちょっと俺の力が及ぶ範囲が広くなっただけじゃないですか……ち、ちょっと嬉しくて舞い上がっただけじゃないですか……」
真っ赤になって部屋の隅で顔を隠して丸くなっているリフェリスをどうしたら良いか分からないし。
木に咲いた花は昼過ぎにはもう実になって、村人全員で丁寧に収穫した。
僕も収穫を手伝ったけれど、甘くて良い香りのする実は、黄色に少しピンクが差した可愛い色をしていて
「……にこっ!」
村人全員から暖かい眼差しを向けられて、僕も恥ずかしくて逃げ出したくなった。
収穫のお手伝いと、緑地が広がったので畑の拡大の為に山賊もほとんど解放した。
リーダー格や、奪う事に忌避感が無くなってしまった奴ら以外。生きる為に犯罪に手を染めた人達は、やり直せると喜んで働き始める。
「50年前はこう言うのが普通だったなんて信じられない」
荒れた世界に生まれて、その世界で大きくなった青年達。なんだろう僕はもう少し楽な世界があるよ、と教えてあげたくなったのかもしれない。
「好きにして良いんだっけ」
僕は空を見上げる。大きな魔法を何度も使ったせいて、歪んでいたり濁っていたりする。でも所々きちんと青空も見えていて、昔みた青空を思い出せる。昔っていっても僕にとってはついこの前なんだけどね。
みんなは僕に生きていて欲しいという。その願いをかなえる為に生きるのも悪くない、そう思う。でもそれは僕が生きていることになるんだろうか?僕が自分のために生きていないと、やっぱりすぐに生きていられなくなるんじゃないだろうか。
美しく澄んでいない空。遠くでは瘴気の雲も見える。人に、動物に……すべての者に優しくなくなってしまった世界。それでも生きていくしかない世界。
「よう」
「……レオニー……」
僕から少し離れた所にレオニーは立っていた。正直、僕はレオニーが怖い。ディーオが死に、テイマーが居なくなって放置されたレオニーは僕を主にした。主にカードから戻して契約を解除してもらえば普通の人間として暮らしていける。
いつも自信たっぷりで、きつい目を向けてくるのに、今日は珍しく視線を合わせてこない。
「あー……フィエル」
「な、なに?」
テイマーにテイムされた人間は基本的に主であるテイマーに害を及ぼさない。知っている、知っているけど僕の返事は硬かった。一挙手一投足、目が離せない。だってまた殴られるかもしれない、無理やり引き倒されてねじ込まれるかもしれない。
そんなことはもうしないし、もうできないって知っていても、多分顔は笑ってはいないだろう。手が動くだけで体が動かなくなる、僕はレオニーが怖い。
「……悪かった。今はそれだけ伝えたくて」
近寄らず、背を向けてレオニーは行ってしまった。僕はどうしたらいい?
「あ、本当だ……この場合凄いのはアシャだよね?」
「アシャはいつでも凄いよの!」
精霊の泉の精霊と言う訳の分からない職だが、アシャの元気さは何かと心が軽くなる。
まだレベルが低い3人はオロオロ、ウロウロするばかりだ。
「精霊魔術士ってどうやったら強くなるの?」
「精霊の召使いみたいなもんよ!」
ばしっ!と言い切られて、3人は絶望的な顔をしたが、見えるようになった下級精霊達のお願いを聞き始めた。
邪魔な石を捨てろだとか、草を刈れだとか村の雑用と変わらない事をさせられている。魔法なんていつ使えるんだろうなぁ?
「3ヶ月くらいは雑用よ!そこから精霊に気に入られたら、そよ風くらい吹かせられるわよ」
厳しい道のりなんだなぁ。それでも三人にはどこか楽しそうだった。
「どうも、生きる為に仕方がなく山賊やってたみたいだぜ。この辺じゃ誰かから奪わないと生きて行けないから」
アンバーが笑いながら言う。
「もう3人も助けてちゃったかぁ?フィエルはやっぱりすげーな」
「アンバー、僕って凄いの?」
「凄い……ってか、今日はエロい?」
「わーーーー!」
アンバーはウヒャヒャと笑いながら走って行った。
「ち、ちょっと俺の力が及ぶ範囲が広くなっただけじゃないですか……ち、ちょっと嬉しくて舞い上がっただけじゃないですか……」
真っ赤になって部屋の隅で顔を隠して丸くなっているリフェリスをどうしたら良いか分からないし。
木に咲いた花は昼過ぎにはもう実になって、村人全員で丁寧に収穫した。
僕も収穫を手伝ったけれど、甘くて良い香りのする実は、黄色に少しピンクが差した可愛い色をしていて
「……にこっ!」
村人全員から暖かい眼差しを向けられて、僕も恥ずかしくて逃げ出したくなった。
収穫のお手伝いと、緑地が広がったので畑の拡大の為に山賊もほとんど解放した。
リーダー格や、奪う事に忌避感が無くなってしまった奴ら以外。生きる為に犯罪に手を染めた人達は、やり直せると喜んで働き始める。
「50年前はこう言うのが普通だったなんて信じられない」
荒れた世界に生まれて、その世界で大きくなった青年達。なんだろう僕はもう少し楽な世界があるよ、と教えてあげたくなったのかもしれない。
「好きにして良いんだっけ」
僕は空を見上げる。大きな魔法を何度も使ったせいて、歪んでいたり濁っていたりする。でも所々きちんと青空も見えていて、昔みた青空を思い出せる。昔っていっても僕にとってはついこの前なんだけどね。
みんなは僕に生きていて欲しいという。その願いをかなえる為に生きるのも悪くない、そう思う。でもそれは僕が生きていることになるんだろうか?僕が自分のために生きていないと、やっぱりすぐに生きていられなくなるんじゃないだろうか。
美しく澄んでいない空。遠くでは瘴気の雲も見える。人に、動物に……すべての者に優しくなくなってしまった世界。それでも生きていくしかない世界。
「よう」
「……レオニー……」
僕から少し離れた所にレオニーは立っていた。正直、僕はレオニーが怖い。ディーオが死に、テイマーが居なくなって放置されたレオニーは僕を主にした。主にカードから戻して契約を解除してもらえば普通の人間として暮らしていける。
いつも自信たっぷりで、きつい目を向けてくるのに、今日は珍しく視線を合わせてこない。
「あー……フィエル」
「な、なに?」
テイマーにテイムされた人間は基本的に主であるテイマーに害を及ぼさない。知っている、知っているけど僕の返事は硬かった。一挙手一投足、目が離せない。だってまた殴られるかもしれない、無理やり引き倒されてねじ込まれるかもしれない。
そんなことはもうしないし、もうできないって知っていても、多分顔は笑ってはいないだろう。手が動くだけで体が動かなくなる、僕はレオニーが怖い。
「……悪かった。今はそれだけ伝えたくて」
近寄らず、背を向けてレオニーは行ってしまった。僕はどうしたらいい?
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