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種の章
28 休眠中の種
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馬が一頭、粗末な馬車を引いている。
「でね、俺が知覚する限りだと、ワーム的な狂ってるでっかいミミズがこの砂漠にかなり住んでいる」
「ミミズ?」
僕はあの畑にいるニョロニョロを思い出す。
「そう。元々この辺りは良い土壌だったから、そう言う生き物がたくさん住んでた訳。で、そこにヤバい薬を振りかけた魔導士がいたようだよ」
馬車は足を止めた。ごごごご……低い地鳴りが聞こえ始める。
「んで、巨大化して人の味を覚えたそいつらは食べる本能に任せて食いまくった。砂漠ができた訳。で、寿命も伸びちゃって再生速度も早くって、こいつらを作った魔導士も逆に食われちゃったみたいでね」
「放置されてるの?」
「そゆこと。さ、脳筋3人に戦って貰おうか」
僕とリフェリスが座っている馬車の御者台の遥か前方の砂地にはハルとアンバー、レオニーが武装を整えて立っている。
さっきからなりっぱなしの地響きは、3人の足の下から聞こえて来ていた。
「やっぱり、レオニーが死ぬかな!なんせフィエルからの加護がねぇし!」
「ミミズごときでくたばるかよ、ピーマン頭」
「……ワームステーキ、フィエルが食べたいって言った……狩る……」
足元からどんどん競り上がって来る音を聞きながら、3人は自然体だ。
「なあ!山賊リーダーあたり出して、少しワーム狩らせたらどうだ?」
「生き餌か?」
「邪魔……」
かーーーっ!お前らほんとに自分の事しか考えてねーな!俺より脳みそすくねーんじゃねーの?!
そう言うから言わないかのうちに、アンバーは空に打ち上げられた。
「うひょー!でけー!」
地面を突き破って巨大な口に沢山の牙が生えた人を丸呑み出来そうなワームが、勢い良く出て来たのだ。
「貰った」
ひゅっ、と風を切った音一つでワームは輪切りになる。牙の生えた頭部らしき所を切り飛ばしたので、銅の部分は綺麗に残っている。
「あぶね!」
切り飛ばされた頭部?も胴もバタバタ、ビタビタ動いて暴れ回る。
「タフっつーか、痛覚無さそうだもんな」
群れを為して襲いかかるワームをソーセージを切るより簡単に切り刻んで行く3人。
「ワームって弱い?」
僕がリフェリスに聞くと
「弱いよ!」
と、にっこり笑うけれど、本当かなぁ?
「さ、ワームを回収しちゃお」
流石のワームも切られてからしばらく経つと動かなくなっていた。
「ワームから溜まった魔素が、血と一緒に流れ出してる。この辺の大地が正常化しそうだ」
サラサラだった砂が少し固まっていた。
「通常いなかったものが倒され、通常に戻った。だから、戻る。完全にとは行かないけれど、ワームが減った分砂漠も減るだろう」
リフェリスが大地に触れると、すぐ横にぴょこんと双葉が芽を出した。
「休眠中の種も多いな。雨が降ったら一斉に芽がでそうだよ、フィエル」
「そうなんだ、雨が待ち遠しいね」
砂漠の真ん中だけれども、雨が降るといいなぁと僕は空を見上げた。
「でね、俺が知覚する限りだと、ワーム的な狂ってるでっかいミミズがこの砂漠にかなり住んでいる」
「ミミズ?」
僕はあの畑にいるニョロニョロを思い出す。
「そう。元々この辺りは良い土壌だったから、そう言う生き物がたくさん住んでた訳。で、そこにヤバい薬を振りかけた魔導士がいたようだよ」
馬車は足を止めた。ごごごご……低い地鳴りが聞こえ始める。
「んで、巨大化して人の味を覚えたそいつらは食べる本能に任せて食いまくった。砂漠ができた訳。で、寿命も伸びちゃって再生速度も早くって、こいつらを作った魔導士も逆に食われちゃったみたいでね」
「放置されてるの?」
「そゆこと。さ、脳筋3人に戦って貰おうか」
僕とリフェリスが座っている馬車の御者台の遥か前方の砂地にはハルとアンバー、レオニーが武装を整えて立っている。
さっきからなりっぱなしの地響きは、3人の足の下から聞こえて来ていた。
「やっぱり、レオニーが死ぬかな!なんせフィエルからの加護がねぇし!」
「ミミズごときでくたばるかよ、ピーマン頭」
「……ワームステーキ、フィエルが食べたいって言った……狩る……」
足元からどんどん競り上がって来る音を聞きながら、3人は自然体だ。
「なあ!山賊リーダーあたり出して、少しワーム狩らせたらどうだ?」
「生き餌か?」
「邪魔……」
かーーーっ!お前らほんとに自分の事しか考えてねーな!俺より脳みそすくねーんじゃねーの?!
そう言うから言わないかのうちに、アンバーは空に打ち上げられた。
「うひょー!でけー!」
地面を突き破って巨大な口に沢山の牙が生えた人を丸呑み出来そうなワームが、勢い良く出て来たのだ。
「貰った」
ひゅっ、と風を切った音一つでワームは輪切りになる。牙の生えた頭部らしき所を切り飛ばしたので、銅の部分は綺麗に残っている。
「あぶね!」
切り飛ばされた頭部?も胴もバタバタ、ビタビタ動いて暴れ回る。
「タフっつーか、痛覚無さそうだもんな」
群れを為して襲いかかるワームをソーセージを切るより簡単に切り刻んで行く3人。
「ワームって弱い?」
僕がリフェリスに聞くと
「弱いよ!」
と、にっこり笑うけれど、本当かなぁ?
「さ、ワームを回収しちゃお」
流石のワームも切られてからしばらく経つと動かなくなっていた。
「ワームから溜まった魔素が、血と一緒に流れ出してる。この辺の大地が正常化しそうだ」
サラサラだった砂が少し固まっていた。
「通常いなかったものが倒され、通常に戻った。だから、戻る。完全にとは行かないけれど、ワームが減った分砂漠も減るだろう」
リフェリスが大地に触れると、すぐ横にぴょこんと双葉が芽を出した。
「休眠中の種も多いな。雨が降ったら一斉に芽がでそうだよ、フィエル」
「そうなんだ、雨が待ち遠しいね」
砂漠の真ん中だけれども、雨が降るといいなぁと僕は空を見上げた。
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