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28 リリアス公の「お遊び」
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「こんにちは、陛下。今日は時間を取っていただきありがとうございます」
「リリアス公爵の願いならば無碍には出来ぬと言う物。ユーティアも息災か?」
私は深々と頭を下げてお辞儀をしました。その様子を王妃様は微笑んでみていてくださったようです。
「して、その後ろの者達は一体何者なのだ?リリアス公、そなたの連れか?」
「そうです!」
ミーアがそう口を開いた瞬間に、左右から衛兵の槍がミーアに向って突き出されました。あまりの早さに驚くと同時に、4人の衛兵がいつのまにか三人を囲んでいたのです。
「誰が口を開いていいと言った!」
「ひっ!」
青くなって後ろに尻もちをつくミーア。許可なく皇帝陛下の前で口を開くなど……そんな恐ろしい事が出来る方が不思議でなりません。
「陛下はこの者達が私の連れとお思いか?」
この口の皇帝陛下を試すような口ぶり。普通ならば不敬とその場で処分されてもおかしくない言動なのに、フィル兄様は言ってのける。ここ数日でしっかり教え込まれたリリアス家の立ち位置。
「それすら許されるのがリリアス家なんだよ、ユーティア。そして君が望めばあの王宮は一瞬で崩れ去って瓦礫の城になる。信じられない?やってみるかい?でも元には戻せないからおすすめはしないよ」
流石に私も青ざめて首を横に振りました。この首都の基盤を作ったグラフ・リリアスとはどれほど強力な魔導士だったのでしょうか。見当も付きません。
「違うな、何故ワシの前に連れて来た?」
「その無作法な娘が第一皇子に呼ばれただとか用があるとか。良く分からぬことばかり繰り返すので、よもや陛下の前でまでウソはつきますまいと思いまして」
王も王妃も小さくため息をつきました。ああ、これはグラフィル・リリアスの遊びなのだと。それに付き合えとフィル兄様は言っている……えっと、流石フィル兄様です、って思っていた方が良い事なのかしら?そしてそんなことが出来てしまうリリアス家の力と言う物はすさまじいものなのですね。
「しかしリリアス公。わたくしはそのような娘、見た事も聞いたこともございませんわ。一体どこのどなたなの?よっぽど酷い出の貴族なのかしら?子供でも知っているマナーがなっていないなんて。とても不快よ」
わざと意地悪に王妃様が答えます。これはその遊びに乗りますという意思表示なのでしょうね。でも確かに元お父様も含めて酷い有様です。帝国式が分かる分からない以前の基本がまるでなっていないのです。
「わ、わた「黙れ!小娘!お前は獣以下か!何と言われたか覚える事も出来んのか!」ひっ!」
ギラリと光る槍の先を目の前につきつけられてやっとミーアの口が止まりました。本当になんなのでしょう、あんなに酷いとは思ってもみませんでした。
「どうも私の可愛いユーティアが色々世話になった者らしいのですがどうも人に非ず、と言った所のようです」
「ほう、レディ・ユーティアが世話にな。シューレウスを呼べ」
陛下の声に侍従がすっと頭を下げ、シューを連れてきました。シューは私とフィル兄様を見かけて微笑み、後ろにいたミーアを見て顔を顰めました。駄目ですよ、そんなに嫌そうな顔をしては。
すっと私の横に来たシューを小声で窘めました。
「ほら、王太子様らしくしてください」
「いやだって、いきなりここにあのパプリー頭女がいるなんて、流石に無理だよ!」
パプリーとは中身が空っぽのちょっと苦いお野菜の事です。私は美味しくいただけますが、子供達が嫌いな野菜連年上位入賞者ですわね。
「あーっ!王子様!私です!ミーアはこっちです!その女はミーアではありません!ユーティアですわ!」
とうとうミーアは槍の柄の方で小突かれました。一応女性という事で、怪我にはならない程度の微妙な力加減です。衛兵さん、凄く技量の高い方なのかしら?
「黙れと言ったのは2回目だ!次はないと思え!」
「ひぃ……っ!だって……私がミーアなのよ「口を開くなっ!」ひっ!」
今度は少し強めに肩を突かれ、後ろにいたマリーンさんにぶつかっています。きっと青あざになるでしょうが、やっぱりこの衛兵さんの力加減は絶妙過ぎます。
「リリアス公爵の願いならば無碍には出来ぬと言う物。ユーティアも息災か?」
私は深々と頭を下げてお辞儀をしました。その様子を王妃様は微笑んでみていてくださったようです。
「して、その後ろの者達は一体何者なのだ?リリアス公、そなたの連れか?」
「そうです!」
ミーアがそう口を開いた瞬間に、左右から衛兵の槍がミーアに向って突き出されました。あまりの早さに驚くと同時に、4人の衛兵がいつのまにか三人を囲んでいたのです。
「誰が口を開いていいと言った!」
「ひっ!」
青くなって後ろに尻もちをつくミーア。許可なく皇帝陛下の前で口を開くなど……そんな恐ろしい事が出来る方が不思議でなりません。
「陛下はこの者達が私の連れとお思いか?」
この口の皇帝陛下を試すような口ぶり。普通ならば不敬とその場で処分されてもおかしくない言動なのに、フィル兄様は言ってのける。ここ数日でしっかり教え込まれたリリアス家の立ち位置。
「それすら許されるのがリリアス家なんだよ、ユーティア。そして君が望めばあの王宮は一瞬で崩れ去って瓦礫の城になる。信じられない?やってみるかい?でも元には戻せないからおすすめはしないよ」
流石に私も青ざめて首を横に振りました。この首都の基盤を作ったグラフ・リリアスとはどれほど強力な魔導士だったのでしょうか。見当も付きません。
「違うな、何故ワシの前に連れて来た?」
「その無作法な娘が第一皇子に呼ばれただとか用があるとか。良く分からぬことばかり繰り返すので、よもや陛下の前でまでウソはつきますまいと思いまして」
王も王妃も小さくため息をつきました。ああ、これはグラフィル・リリアスの遊びなのだと。それに付き合えとフィル兄様は言っている……えっと、流石フィル兄様です、って思っていた方が良い事なのかしら?そしてそんなことが出来てしまうリリアス家の力と言う物はすさまじいものなのですね。
「しかしリリアス公。わたくしはそのような娘、見た事も聞いたこともございませんわ。一体どこのどなたなの?よっぽど酷い出の貴族なのかしら?子供でも知っているマナーがなっていないなんて。とても不快よ」
わざと意地悪に王妃様が答えます。これはその遊びに乗りますという意思表示なのでしょうね。でも確かに元お父様も含めて酷い有様です。帝国式が分かる分からない以前の基本がまるでなっていないのです。
「わ、わた「黙れ!小娘!お前は獣以下か!何と言われたか覚える事も出来んのか!」ひっ!」
ギラリと光る槍の先を目の前につきつけられてやっとミーアの口が止まりました。本当になんなのでしょう、あんなに酷いとは思ってもみませんでした。
「どうも私の可愛いユーティアが色々世話になった者らしいのですがどうも人に非ず、と言った所のようです」
「ほう、レディ・ユーティアが世話にな。シューレウスを呼べ」
陛下の声に侍従がすっと頭を下げ、シューを連れてきました。シューは私とフィル兄様を見かけて微笑み、後ろにいたミーアを見て顔を顰めました。駄目ですよ、そんなに嫌そうな顔をしては。
すっと私の横に来たシューを小声で窘めました。
「ほら、王太子様らしくしてください」
「いやだって、いきなりここにあのパプリー頭女がいるなんて、流石に無理だよ!」
パプリーとは中身が空っぽのちょっと苦いお野菜の事です。私は美味しくいただけますが、子供達が嫌いな野菜連年上位入賞者ですわね。
「あーっ!王子様!私です!ミーアはこっちです!その女はミーアではありません!ユーティアですわ!」
とうとうミーアは槍の柄の方で小突かれました。一応女性という事で、怪我にはならない程度の微妙な力加減です。衛兵さん、凄く技量の高い方なのかしら?
「黙れと言ったのは2回目だ!次はないと思え!」
「ひぃ……っ!だって……私がミーアなのよ「口を開くなっ!」ひっ!」
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