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聖女たん、召喚される
14 聖女たんは帰れるの?
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「で、だ。まずは色々教えて貰いましょうか!」
中央神殿と国王と、四大精霊まで多分救った?るり子は神殿の応接室にある立派なソファに半ば沈み込みながら、ふんぞり返った。体が小さいので上手く座れないのである。たまにもがもがともがいている。
「色々やらかして来ましたが、聖女たん♡はこの国に100年ぶりに遣わされた間違いなく聖女様です」
「はぁ」
「その左右の拳に、神の力が宿っておられるようで、様々な奇跡の力があるようでごさいますね!」
「あ、うん。そうみたいだね……ウソみたいだけどね」
「以上でございます!今日もいっぱい改心させましょうね!聖女たん♡」
「いや……あのさぁ~……まぁ色々あるんんだけど、1番聞きたいのはどうやってノームちゃんから脱出してきたの?」
応接セットのテーブルを挟んだ向かい側にラティスはしっかり座っていた。
「あ、聞いちゃいます?ではお伝えしましょう!」
ラティス神官長のお話、始まり始まり~
私は聖女たん♡の支援を受けまして、広範囲に邪悪なるものを浄化させる神聖魔法を使いました!すると、どうでしょう!成功はしたものの、あまりに大量の自分の実力を超えた力を使ったため、1週間ほど、寝たきりになってしまったではありませんか!
ぐったりしていると、黒ずくめの少女がやってきて意味が分からないことを喋ります。
「貴方は王子さまなのよ!」
とか。いいえ、私は神官です。聖女たん♡の忠実なしもべです!しかし、私は自分の実力以上の術を行使した代償に寝たきり状態でして、朝目が覚めると半分土に埋まっている。昼目が覚めると半分土に埋まっている。夜以下略で、どうすることもできませんでした。分かります?目が覚めると半分土に埋まっている恐怖!私!まだ生きてますからね?!
しかし、やっと回復し始めたので、ノームちゃんとやらを説得して参ったと言うわけです。
え?説得の方法ですか?聞きたいですか?聞きたいですか?
「ノームちゃん、この神殿に呪われた男がいるのをご存知ですか……?」
「呪われた……男?」
「そう、その男は数々の罪を犯し、ぬぐい切れない闇にその身を蝕まれているのです!彼を救うには特別な力を持つ者が必要なのです!」
「な、何ですって……も、もしかして、その特別な力と言うのは……?」
「もうお気づきなのではないですか……この広い世界にたった1人しか持っていない特別な力……そう!貴方ですよ!ノームちゃん!」
「や、やはり私だったのね?!」
「貴方が救うべき相手、それは私ではありません!髪も目も真っ黒なクロウと言う男がおります!其奴なのです!呪いが解けたとき、その男は金の髪の王子になるでしょう!」
「な、何と言うことでしょう!」
「……ラティス、クロウを売ったな?」
「朝起きたら土に埋まってる恐怖を味あわせてやりたくて」
にこっと毒気などなさそうに笑うが毒たっぷりである。
「そういえば聖女たん♡ルーデウスがじょうろを持って正面の方に行きましたが何かありました?」
「あーあいつは正面花壇の水撒き担当なんだ」
「なぜ、とお聞きしても?」
「……腐だん……いや、あいつがびしょ濡れで水撒きすると、色々潤って都合が良いんだ……」
「不肖このラティス、空気を読む事だけは一流ですので」
察しがいいのは良い事だよ、ラティス君。
「でね?私は元の世界に帰れるのかなって」
「いやああーーーー帰らないでぇええええーーー聖女たん♡ーー!」
「うぎゃーー抱きつくなーー!」
「聖女たーー!あ」
ユミーカが後ろからキュっと締め上げるとラティスは落ちた。
「遅れてすみません」
「あんた、最高だよ……!」
すまきにした後のラティスを尋問しても、帰る方法も帰り方もなにもかも分からなかった。
「使えない神官ですみませんすみません」
「分からないのはしょうがない……はぁのんびり過ごせるといいなぁ」
人はそれをフラグと言う。大きな旗が突き刺さったのをるり子はまだ知らない!
中央神殿と国王と、四大精霊まで多分救った?るり子は神殿の応接室にある立派なソファに半ば沈み込みながら、ふんぞり返った。体が小さいので上手く座れないのである。たまにもがもがともがいている。
「色々やらかして来ましたが、聖女たん♡はこの国に100年ぶりに遣わされた間違いなく聖女様です」
「はぁ」
「その左右の拳に、神の力が宿っておられるようで、様々な奇跡の力があるようでごさいますね!」
「あ、うん。そうみたいだね……ウソみたいだけどね」
「以上でございます!今日もいっぱい改心させましょうね!聖女たん♡」
「いや……あのさぁ~……まぁ色々あるんんだけど、1番聞きたいのはどうやってノームちゃんから脱出してきたの?」
応接セットのテーブルを挟んだ向かい側にラティスはしっかり座っていた。
「あ、聞いちゃいます?ではお伝えしましょう!」
ラティス神官長のお話、始まり始まり~
私は聖女たん♡の支援を受けまして、広範囲に邪悪なるものを浄化させる神聖魔法を使いました!すると、どうでしょう!成功はしたものの、あまりに大量の自分の実力を超えた力を使ったため、1週間ほど、寝たきりになってしまったではありませんか!
ぐったりしていると、黒ずくめの少女がやってきて意味が分からないことを喋ります。
「貴方は王子さまなのよ!」
とか。いいえ、私は神官です。聖女たん♡の忠実なしもべです!しかし、私は自分の実力以上の術を行使した代償に寝たきり状態でして、朝目が覚めると半分土に埋まっている。昼目が覚めると半分土に埋まっている。夜以下略で、どうすることもできませんでした。分かります?目が覚めると半分土に埋まっている恐怖!私!まだ生きてますからね?!
しかし、やっと回復し始めたので、ノームちゃんとやらを説得して参ったと言うわけです。
え?説得の方法ですか?聞きたいですか?聞きたいですか?
「ノームちゃん、この神殿に呪われた男がいるのをご存知ですか……?」
「呪われた……男?」
「そう、その男は数々の罪を犯し、ぬぐい切れない闇にその身を蝕まれているのです!彼を救うには特別な力を持つ者が必要なのです!」
「な、何ですって……も、もしかして、その特別な力と言うのは……?」
「もうお気づきなのではないですか……この広い世界にたった1人しか持っていない特別な力……そう!貴方ですよ!ノームちゃん!」
「や、やはり私だったのね?!」
「貴方が救うべき相手、それは私ではありません!髪も目も真っ黒なクロウと言う男がおります!其奴なのです!呪いが解けたとき、その男は金の髪の王子になるでしょう!」
「な、何と言うことでしょう!」
「……ラティス、クロウを売ったな?」
「朝起きたら土に埋まってる恐怖を味あわせてやりたくて」
にこっと毒気などなさそうに笑うが毒たっぷりである。
「そういえば聖女たん♡ルーデウスがじょうろを持って正面の方に行きましたが何かありました?」
「あーあいつは正面花壇の水撒き担当なんだ」
「なぜ、とお聞きしても?」
「……腐だん……いや、あいつがびしょ濡れで水撒きすると、色々潤って都合が良いんだ……」
「不肖このラティス、空気を読む事だけは一流ですので」
察しがいいのは良い事だよ、ラティス君。
「でね?私は元の世界に帰れるのかなって」
「いやああーーーー帰らないでぇええええーーー聖女たん♡ーー!」
「うぎゃーー抱きつくなーー!」
「聖女たーー!あ」
ユミーカが後ろからキュっと締め上げるとラティスは落ちた。
「遅れてすみません」
「あんた、最高だよ……!」
すまきにした後のラティスを尋問しても、帰る方法も帰り方もなにもかも分からなかった。
「使えない神官ですみませんすみません」
「分からないのはしょうがない……はぁのんびり過ごせるといいなぁ」
人はそれをフラグと言う。大きな旗が突き刺さったのをるり子はまだ知らない!
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