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68 ワシ、またまたやらかす3
しおりを挟む大旦那様!誠意ですよ!せ・い・い!
リドリーのセリフが何度も何度も頭の中で鳴り響く。
馬鹿者め!何が誠意だ!誠意とは!真心込める事だっ!これでは、これではまるで……。
「せ、性……せい、性、い」
い、いかん!殿下の視線は水色の瓶とワシの顔を行ったり来たりしておる!ひーーーーっ?!
殿下!殿下!気を確かにっ!!
「いえっ!あの、そのっ!こ、これはっ!これはお外にポイしましょう、ね?」
「せ、せい、せい……ハァハァ!誠意とは……?!」
だ、だめだ!この人聞いてない!イケメンが何かとても残念な感じになっておる!言うならば「見せられないよ!」な感じじゃ!
「あ、あの!殿下?殿下、ワシが悪かったです、え、あの!」
「せ、せい、性、ダグラス、様!せいい、とは…?!性っ!」
「殿下ぁー!鼻血ぃ……」
せっかくの男前が崩壊しておる……!
「ポイなんて、と、とんでもない……っあの、あの!あの!そ、それ!それぇーーーーー」
ワシは水色の小瓶をさっと掴んで隠した。な、ないよ?!そんな物、ないったらない!
「な、何の事でございましょうかな??はは、ははは!」
「せいいーーーーー!」
「ひぃーーーーーっ!」
「誠意をーーーー!性いーーーー!」
「うぎゃーーーー!」
リドリー……絶対に許さん!早急にハウスじゃぁーーー!
と、ワシの頭の中で「ボーナスさえ貰えればなんとかしますよーてへぺろ~⭐︎」みたいな顔をしているリドリーに文句を言っている場合ではないのだ!
「だ、だぐ、らす、さま!そ、それを、どどどうする、おつも、りでっ?!」
若干目を血走らせながら、ゆらりゆらりとゾンビの如く近づいてくる殿下をどうにかしないといけない!
ああ!できる事ならこの小瓶を床に叩きつけて割ってしまいたい!そうすればワシはこの場の命を拾うじゃろう!しかし、きっとその後色々ものすごーく責められるじゃろうな……。
だからと言ってこれを使用すれば、地獄が待っておるのも確定じゃ……!
そう、ゲームではどエロスチルが一枚増えるんじゃよ!いやまさかあんな特殊プレイが自らの身に降りかかる可能性があるなんて誰も想像しないだろう?!
「ひぃ……っ」
うむ、いかん!この特殊配合最高級媚薬はどう考えてもいかん!今でもあちこちガタガタなのに、それ以上のナニカなど、ワシは無理じゃ!
良し、割ろう!床に叩きつけてパリーンと!高い?希少?そんなの関係ない!ワシはワシの命が大事じゃ!
大旦那様!誠意ですよ!せ、い、い!
うわーーー!消えろ!リドリーーーー!それは誠意ではない!色仕掛けじゃーーー!
「だ、ダグラス、様、ま、まさか、そ、それは、わ、わた、わたし、私の、いえ、わ、私達の、た、為に?!」
「ひいっ!!」
あーー!瓶ごと手を掴まれたーー!
あー!あー!あーーーーー!あーーーーーーーーーーー!
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