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4 ご立派な息子さんで
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マラカイト・凛莉。初期NPC初級治癒術師マークの真の姿。マークはプレイヤーがゲームを初めて5分以内に会うひょろっと背の高い黒髪青目の眼鏡、それがマークという人物だ。
話しかけると初級治癒術で20位回復してくれる。冒険を始めた頃はお世話になるプレイヤーも多いだろう。世間話も大好きでいつもにこにこしているゲームにありがちの好青年、そんなキャラ。
それが闇ギルド暗殺部の統括かもしれないと噂なのは最近のアップデートで闇暗殺者の上級職、闇暗殺者・極が実装されたからだ。数々の試練を乗り越えてたどり着いた転職試練の先に笑顔のマークに似た人物が後ろ姿で佇んでいる動画に度肝を抜かれたもんだ。
「死を越え、闇を抜けその先に行くか?」
意味深で不穏なアップがスローモーションでカットインしてくる。眼鏡をゆっくりと外し、青い目が紫を超え赤く染まる。押さえつけ、飼い慣らした殺気をほんの少し解放してみせるマラカイト・凛莉に全員腰を抜かし、凛莉師匠に許可を貰うまで戦い続ける。師匠は実力の1%も出していないと分かるのに勝てない……それでも認められれば転職出来る、そんな圧倒的なキャラクター。
「それが俺なんてあり得ない~!」
一しきり弱音を吐いた後で、キッチンに向かう。キッチンと居間は窓があって外から見える……俺もだけどたまに覗いてくるプレイヤーがいるんだ。NPCってどんな生活してるのかな?って思うだろ、それだ。このゲームは昼と夜がちゃんとあって生活が再現されている。
朝に初級治癒術士のマークの家を覗き込めば硬そうなパンと牛乳を飲んでいる姿を見ることができた。俺は今まさにそのルーティンを繰り返そうとしていた、無意識に!
「ゲームキャラの動きだぁ」
意識しなければプログラムされたように体が動く。プログラムなのか凛莉師匠の擬態が恐ろしい程完璧なのかは分からない。パンを食べ終わったら食器を片付け街に出る。そして街をうろうろしながら貧しい子供や病気の人を助け、プレイヤーと会話し夜には帰って来る。
凛莉師匠はそうやって情報収集をしているらしい。意味がなさそうに見えて意味のある行動だった。流石、かっこいい!
「そ、そんなことよりこのエロボディだよ!」
食後、ベッドルームに戻ってシャツを捲り上げてみる。触ってもいないのに胸の先っぽはぴんと立ち上がって何だかいやらしい色をしている……。
「ち、ちょっと触ってみよっかな……ひゃあっ!」
自分の指先が掠っただけなのに、ピリッと脳に信号が流れた。これは間違いなくエッチな気持ちになる奴だ。ていうかなった!
「えーと……うわぁ」
ちょっと戸惑いながら、ズボンの中の息子タンを覗き見してみればとても快活元気になりかけている。
「えぐ……でか……すご」
ああー、エロ漫画とかで見たことのある血管が浮かんだビキビキのなんか凄い豪傑っぽい息子タンがこっちを見ているぞ……。あの凛莉師匠の一部ならさもありなんって感じのご立派君だが、自分の体にくっ付いていると思うと違和感がありすぎる。
「俺はもっと楚々としてるので良いのにぃ」
両手で顔を覆って泣きたい、いや泣いた。どうなってるの?
話しかけると初級治癒術で20位回復してくれる。冒険を始めた頃はお世話になるプレイヤーも多いだろう。世間話も大好きでいつもにこにこしているゲームにありがちの好青年、そんなキャラ。
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「死を越え、闇を抜けその先に行くか?」
意味深で不穏なアップがスローモーションでカットインしてくる。眼鏡をゆっくりと外し、青い目が紫を超え赤く染まる。押さえつけ、飼い慣らした殺気をほんの少し解放してみせるマラカイト・凛莉に全員腰を抜かし、凛莉師匠に許可を貰うまで戦い続ける。師匠は実力の1%も出していないと分かるのに勝てない……それでも認められれば転職出来る、そんな圧倒的なキャラクター。
「それが俺なんてあり得ない~!」
一しきり弱音を吐いた後で、キッチンに向かう。キッチンと居間は窓があって外から見える……俺もだけどたまに覗いてくるプレイヤーがいるんだ。NPCってどんな生活してるのかな?って思うだろ、それだ。このゲームは昼と夜がちゃんとあって生活が再現されている。
朝に初級治癒術士のマークの家を覗き込めば硬そうなパンと牛乳を飲んでいる姿を見ることができた。俺は今まさにそのルーティンを繰り返そうとしていた、無意識に!
「ゲームキャラの動きだぁ」
意識しなければプログラムされたように体が動く。プログラムなのか凛莉師匠の擬態が恐ろしい程完璧なのかは分からない。パンを食べ終わったら食器を片付け街に出る。そして街をうろうろしながら貧しい子供や病気の人を助け、プレイヤーと会話し夜には帰って来る。
凛莉師匠はそうやって情報収集をしているらしい。意味がなさそうに見えて意味のある行動だった。流石、かっこいい!
「そ、そんなことよりこのエロボディだよ!」
食後、ベッドルームに戻ってシャツを捲り上げてみる。触ってもいないのに胸の先っぽはぴんと立ち上がって何だかいやらしい色をしている……。
「ち、ちょっと触ってみよっかな……ひゃあっ!」
自分の指先が掠っただけなのに、ピリッと脳に信号が流れた。これは間違いなくエッチな気持ちになる奴だ。ていうかなった!
「えーと……うわぁ」
ちょっと戸惑いながら、ズボンの中の息子タンを覗き見してみればとても快活元気になりかけている。
「えぐ……でか……すご」
ああー、エロ漫画とかで見たことのある血管が浮かんだビキビキのなんか凄い豪傑っぽい息子タンがこっちを見ているぞ……。あの凛莉師匠の一部ならさもありなんって感じのご立派君だが、自分の体にくっ付いていると思うと違和感がありすぎる。
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