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3 寝て起きても戻らない
しおりを挟む「ん、あ……ひゃ」
「し、師匠……声、可愛い、ああ、堪らないです」
「サ、サファ……やめ、あんっ!」
普通乳首って感じないモンで、性感帯にするには何度も触ったりなんだりして教育しないと駄目らしいって検索結果をみたことあるんだけど、凛莉師匠の体は……まずい、ちょっと強い刺激が来ると脳みそまで変な感覚が登っていって、そのたびに下半身が疼く。力が抜けて行って、そこじゃなくて別の所を触って、突っ込んで欲しいという欲求が強くなる。
「だ、駄目、これ以上~っ!」
「え!? うっそっ」
とりあえず逃げなくちゃと強く思うと、この体はするりと動いた。床の上に縫い付けられるように押し倒されていたのに、まるで魔法みたいに上から乗ったサファイア君から逃げ出し、一瞬で間合いを取った。頭で考えるより体が先に動くって本当なんだ!
「ひっ」
「ま、待って、師匠っ」
手を伸ばすサファイア君を無視して走り出す。ここにいては危ない!ツンと上を向いた乳首に引っかかった上着をなんとかずり下げ、廊下を走る。走って逃げることに必死になっていて気が付かなかったけれど、俺はあり得ないほどの速度で廊下を駆け抜けるが、足音が一切しない、気配も薄いという闇暗殺者に相応しい動きで暗闇に溶け込んでいった。こうしよう、ああしようと頭で考えなければ長年体に染みついた動きは勝手に再現されているようだ。
でもそれって凄くむずかしいことじゃないか?とりあえず考えることはやめて、この闇ギルドから外へ逃れた。外へ出ると体が無意識に内ポケットの中の眼鏡を取り出す。眼鏡をかけると、瞳の色が赤から青に変わり、冷たく暗い印象が平凡なものに変わってゆく。
「と、とりあえず……家へ……」
表の顔、平凡な治癒術師として使っている家へは簡単に辿り着くことができた。家の鍵もきちんと持っていて、旧式の鍵をカギ穴に突っ込んで回すと簡単に扉が開く。急いで中に入って鍵を下ろし、床にへたり込んだ。
「も、もう……どうなってるのぉ」
もう何も考えたくない。この家の中はプレイヤーは進入禁止区域で窓から覗き見たことしかないけど、部屋の奥の扉を開ければベッドがある事はこの体は知っている。
「あああー」
靴も脱がずにベッドに倒れ込んだ。とりあえず意識を手放そう。お尻の奥がムズムズして、触りたい衝動を気のせいと決めつけて目を閉じる。
もしかしたら、起きたら元に戻ってるかもしれないから……。
「戻ってない~~」
次の日の朝までぐっすり眠ってしまったけれど、俺の顔は凛莉師匠の顔だったし、ムキムキなのにぱっつんとして意外と柔らかさもあるおっぱいのままだった。
「ううっ……」
腹筋は六つどころか八つに割れてるのに、胴回りは意外と細いパーフェクトボディを見て涙するしかなかった。かっこいいから泣いてるんじゃないぞ……とほほ。
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