上 下
2 / 117

2 意外とぷりんぷりんなおっぱ……

しおりを挟む
「嫌だやめてくれ! 俺は男と愛し合う趣味はない!」
「あっ……声も師匠まんまだぁ!なのに隙だらけ……し、師匠ッ俺の愛を受け止めてくださいー!」
「うぎゃーー!」

 押し倒してくるサファイア君の動きは目で追えるけれど、それをよけようと意識しても考えが付いてこない。そのまま床に押し倒されてぺろんと上着を捲られた。

「はぁはぁ! 魅惑の師匠のおっぱい、いただきます」
「い、いただかないでっ!!」

 おっぱいおっぱいいわれているけれど、凛莉師匠は男だ、ガッツリ鍛えてる系男子だ。その筋肉でぱっつぱつの体は特殊なのか何なのかわからない服で覆い隠して、普通の気のいいお兄さんのふりをしているそんなキャラなんだ。

「あっ!」

 勢いよくはだけられた胸筋は胸筋の癖にぷるんとした盛り上がりがあってちょっとびっくりした。固くてカチコチのはずなのに、何か触り心地が良さそうなのが不思議だけれど……そういえばこのゲームのイラストを描いてる人は男性の胸筋もつやつやに描く人だったのを思い出してきた。
 ついでに乳首もツンと上を向いていて……誰得だ?なんて思ったこともあったけれど、今の状況は「サファイア君得」だということは分かってしまった。

「夢にまで見た師匠のおっぱい~~~」
「ひいいいいっ……!」

 どんなに力いっぱい押し返しても何故かサファイア君は止まらず、かぷりと先端に食いつかれた。

「ひっ……あひんっ」

 心臓の上あたりを舐められた、一瞬そういう恐怖が走ったけれど、すぐにそうじゃないと思い知らされた。コロコロと舌の先で転がされる右の乳首と少し強めにつままれてぴくんと跳ね上がる左の乳首……こ、これは、これはもしかしてり、凛莉師匠は、誰かにこうやって触られたことが過去にもあるんじゃないのか!?こういう性的な触られ方をして……気持ち良くなれることをこの体は知っている気がする!

「あっ……」

 まずい、本当に師匠の体はこれが気持ちのいいことだって覚えさせられてる!しかももっとまずいことに、熱が下半身に集まっていくのが分かる上に……まずい、まずい、まずい、俺はこんな感覚知らないのに、体は知っているって訴えてくる……り、凛莉師匠!あ、あなたってひとは、あんなクールで人を殺すのなんて何でもない事だって顔をしていながら……後ろの、お尻の辺りがムズムズする……っ知らないのにこれは間違えようがない凛莉師匠は……非処女!絶対過去に誰かに抱かれている!しかも一回や二回じゃない……エッチな体に仕込まれているくらい誰かに何度も抱かれ慣れている!

 そう、抱く方じゃなくて抱かれる方だーー!?うわーーっ誰か助けてー!!
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

だって、コンプレックスなんですっ!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:191pt お気に入り:851

【BL】できそこないΩは先祖返りαに愛されたい

BL / 完結 24h.ポイント:761pt お気に入り:560

可笑しなお菓子屋、灯屋(あかしや)

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:511pt お気に入り:1

強面な騎士様は異世界から来た少女にぞっこんです

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:390pt お気に入り:35

その壊れた恋愛小説の裏で竜は推し活に巻き込まれ愛を乞う

BL / 連載中 24h.ポイント:2,869pt お気に入り:514

浮気の証拠はささくれにあり

ミステリー / 完結 24h.ポイント:1,235pt お気に入り:0

処理中です...