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番外編
2 私達は悪役令息の取り巻きです。
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「あっちぃっ」
「ヨキシャぁ」
「うう~マナーって苦手だ」
「ぼくも苦手だけどヨキシャより出来てる気がする」
「うう~……っ。それにしてもアウラリス様は凄い上手だなあ」
「流石侯爵令息だねぇ~、きれぇ~」
私とヨキシャは分けられたテーブルの中でアウラリス様がいる場所とかなり離れた場所に配置された。アウラリス様の傍は伯爵家の子供が多いってレンスンが教えてくれた。
「ぼくらは、子爵家の子だからねぇ」
「レンスンはリータ子爵家だっけ」
「うん~そうなの~」
レンスンはちょっとぼんやりしている奴だったが、記憶力はいいらしくてここにいる全部の子供達の名前を憶えていた。その辺は凄いと思うけれど、歩くのは遅いし、良くコケる。まあ私はマナーがからっきしで、今もお茶を零した所だ……かなり恥ずかしい。
「フン、所詮子爵家の子ならばそんなものか」
「僕らみたいに優雅に振る舞えないなんて終わってるね」
「僕らが本気を出せばアウラリス様より美しい作法を見せることができるんだ、わかるかい? 分からないだろうなあ」
私とレンスンは顔を見合わせて黙った。私達のいるテーブルに子供は5人。私とレンスンより他の三人は年上で、更に家柄も上のようだ。レンスンが教えてくれたが、それぞれ伯爵家の子供らしかった。
私とレンスンより自分達がいかに上の存在か言いたくて仕方がないみたいだった。マナーが素晴らしい、頭の出来が違う、剣が上手だなどなどなど……。
「私はアウラリス様より美しいし?」
「私だってアウラリス様より所作が綺麗さ」
「私だってアウラリス様より足が速い」
とにかく、私達は黙った。遠くの席にいるアウラリス様よりここの三人がどこが凄いのか分からなかったけれど、爵位が上の子供には逆らわない、それを親から徹底的に言い含められているからだ。肯定の返事もせず、否定もせず、ただ小さく縮こまっていた……正直なんて返せばよかったのかわからなかったが一番なんだが。
そしてその日もアウラリス様に近づくこともなく、お茶会は短時間でお開きになり、また家に帰された。
当然、次に呼ばれた時に同じテーブルにいた三人はいなくなっていた。
参加する子供がどんどん減り、私とレンスンは沢山の失敗を繰り返しながら、アウラリス様に近づいて行った。
「う、うわぁ~可愛らしい!」
間近でアウラリス様に会った時、レンスンは口から言葉が漏れていた。
「レンスン! 失礼だろ! もうしわけございません、アウラリスさま!」
そういって素早く頭を下げると、レンスンに激突する。
「い、痛いよぉ~ヨキシャぁ~」
「そんな所にいるからだろ! もうっ」
「うう~ごめん~」
私達はいつも失敗してしまう……恥ずかしいし情けない。でも小さな笑い声が聞こえてくる。
「ね、お父様。この二人、おもしろいでしょ?」
「まあ、おもしろいと言えば面白いかな?」
「いつもこうなんだ。こいつは頭が悪い、こいつはどんくさい」
目の前にいるアウラリス様はキラキラ輝く笑顔で私達を指差して言い放つ。ぽかんと私とレンスンは口を開けてみていた。
「お前達、名前は?」
「ヨ、ヨキシャですっ! ヨキシャ・ルマンでございます!」
「レ、レンスン、レンスン・リーツと申しますっ侯爵閣下!!」
「ふむ」
ディーズ侯爵に名前を尋ねられ、木の棒よりまっすぐになりながら名前だけはきちんということができた。そしてその日からアウラリス様にレンスンと一緒にお仕えすることが決まったのだった。
「ヨキシャぁ」
「うう~マナーって苦手だ」
「ぼくも苦手だけどヨキシャより出来てる気がする」
「うう~……っ。それにしてもアウラリス様は凄い上手だなあ」
「流石侯爵令息だねぇ~、きれぇ~」
私とヨキシャは分けられたテーブルの中でアウラリス様がいる場所とかなり離れた場所に配置された。アウラリス様の傍は伯爵家の子供が多いってレンスンが教えてくれた。
「ぼくらは、子爵家の子だからねぇ」
「レンスンはリータ子爵家だっけ」
「うん~そうなの~」
レンスンはちょっとぼんやりしている奴だったが、記憶力はいいらしくてここにいる全部の子供達の名前を憶えていた。その辺は凄いと思うけれど、歩くのは遅いし、良くコケる。まあ私はマナーがからっきしで、今もお茶を零した所だ……かなり恥ずかしい。
「フン、所詮子爵家の子ならばそんなものか」
「僕らみたいに優雅に振る舞えないなんて終わってるね」
「僕らが本気を出せばアウラリス様より美しい作法を見せることができるんだ、わかるかい? 分からないだろうなあ」
私とレンスンは顔を見合わせて黙った。私達のいるテーブルに子供は5人。私とレンスンより他の三人は年上で、更に家柄も上のようだ。レンスンが教えてくれたが、それぞれ伯爵家の子供らしかった。
私とレンスンより自分達がいかに上の存在か言いたくて仕方がないみたいだった。マナーが素晴らしい、頭の出来が違う、剣が上手だなどなどなど……。
「私はアウラリス様より美しいし?」
「私だってアウラリス様より所作が綺麗さ」
「私だってアウラリス様より足が速い」
とにかく、私達は黙った。遠くの席にいるアウラリス様よりここの三人がどこが凄いのか分からなかったけれど、爵位が上の子供には逆らわない、それを親から徹底的に言い含められているからだ。肯定の返事もせず、否定もせず、ただ小さく縮こまっていた……正直なんて返せばよかったのかわからなかったが一番なんだが。
そしてその日もアウラリス様に近づくこともなく、お茶会は短時間でお開きになり、また家に帰された。
当然、次に呼ばれた時に同じテーブルにいた三人はいなくなっていた。
参加する子供がどんどん減り、私とレンスンは沢山の失敗を繰り返しながら、アウラリス様に近づいて行った。
「う、うわぁ~可愛らしい!」
間近でアウラリス様に会った時、レンスンは口から言葉が漏れていた。
「レンスン! 失礼だろ! もうしわけございません、アウラリスさま!」
そういって素早く頭を下げると、レンスンに激突する。
「い、痛いよぉ~ヨキシャぁ~」
「そんな所にいるからだろ! もうっ」
「うう~ごめん~」
私達はいつも失敗してしまう……恥ずかしいし情けない。でも小さな笑い声が聞こえてくる。
「ね、お父様。この二人、おもしろいでしょ?」
「まあ、おもしろいと言えば面白いかな?」
「いつもこうなんだ。こいつは頭が悪い、こいつはどんくさい」
目の前にいるアウラリス様はキラキラ輝く笑顔で私達を指差して言い放つ。ぽかんと私とレンスンは口を開けてみていた。
「お前達、名前は?」
「ヨ、ヨキシャですっ! ヨキシャ・ルマンでございます!」
「レ、レンスン、レンスン・リーツと申しますっ侯爵閣下!!」
「ふむ」
ディーズ侯爵に名前を尋ねられ、木の棒よりまっすぐになりながら名前だけはきちんということができた。そしてその日からアウラリス様にレンスンと一緒にお仕えすることが決まったのだった。
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