【完結】良い子な邪神に転生した俺は強すぎて封印不可?頑張って封印されます!

鏑木 うりこ

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10 ここ?どこ?

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「まあ!この方が邪神ルーチェ様?」

「お可愛らしい方ですね」

「お姉さん達、気分悪くなったりない?大丈夫?俺、頑張って力を抑えてるけど、たまにもれちゃうの」

「まあ……そうだったの……私達は聖女だから大丈夫みたいよ。頑張ってるのね、ルーチェちゃん」

 可愛いお姉さん達に頭を撫でられてしまった!嬉しいな! 

「うん。早くおれを封印できるくらいの人があらわれるといいな!それまでここにおいておいてね」

「……ルーチェちゃん……」

「行きましょうか、ルーチェ様」

「はーい、セラフィスさん」

 散歩は楽しいなぁ!俺はセラフィスさんと手を繋いで歩いていく。

「……ルーチェ様は本当に良い子なのに……お可哀想だわ……」

「無理矢理邪神と運命を入れ替えられて、封印される為に生まれてきたなんて……少しでもお慰め出来たら良いのだけれど」

 そんな風に思われているなんて知らない俺は、いっぱい歩けることと、見た事がない神殿の中にウキウキしていた。

「楽しい!セラフィスさん!」

「私も楽しいです」

 雄っぱいは吸えなくなったけど、セラフィスさんの事はとっても大好き!そして神殿の皆んなも俺が邪神なのに優しくしてくれるんだ。皆んな良い人だなぁ……。

 そんな感じで油断してたのも悪かったのかも知れない。

「うにゃ……」

 神殿の中庭でちょっぴりうとうとしてしまった。そしてほんの少しだけセラフィスさんが俺から離れた。神官達の目が俺から外れた瞬間。


「あれ?」

 俺の目の前は真っ黒だった。やばい、何だろうこの暗さ!俺、なんか出しちゃったかも!?
 ……いや、違うな?これは、袋の中だ。俺は小ちゃな袋に詰められて移動している。

「ううっ……きもちわるい……」

 ここ、神殿の外、結界も何もない所だ。人間の醜い欲がビシビシ伝わってきて吐きそう。俺の入った袋を持っている奴も黒い欲が渦巻いている。

 ……これ、駄目なやつ……うう、気持ち悪いよう!

「離して!」

「うっ!」

 俺を持っていた人の動きが止まる。そして人の声、何人かいるみたい。

「ここから出して」

 そっと地上に降ろされた。袋の口が開かれて、俺は地上に立つ。どこかの裏路地だろうか……あんまりきれいな場所じゃない。

 キョロキョロと見回すと5人ほどの男が這いつくばって震えている。な、何してるんだろう。

「ここは、どこ?」

「ひいっ!!」

 男達は短い悲鳴を上げてそのまま動かない。

「どこか聞いて……あ」

 俺の地面に落ちた影がうぞうぞと動いている。何か、何か出てきそう!やばい、これ邪神の力だよ!
 抑えたくても、もうこの辺りは土地からして恨みが満ちている……真っ黒で嫌な気が俺の方にどんどん集まってくる!

 ど、どうしよう!助けて神様!暴走しちゃう!

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