【完結】良い子な邪神に転生した俺は強すぎて封印不可?頑張って封印されます!

鏑木 うりこ

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16 分身、良い!

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「うん!分身いい!えへへー!」

「気晴らしにも良いですね」

 俺は結構自由を手に入れた!本体は神殿の最奥で眠っている。こっちに意識があると、向こうは寝ちゃうんだ。そしてそこから適度な量の力を引っ張ってきて、こっちの体を動かしている感じ。

「これなら弱いから、あちこち行けるかも!」

「ふふっそうですね!」

 そして封印布で作って貰ったポンチョを着ている。女性神官の中で針仕事が得意な人がいて、俺の服を作ってくれるんだ。このポンチョ、うさぎの耳がついてるぞ!可愛いな。俺は神殿の中ならどこでも好きに移動していい事になった。

「ルーチェ様~おやつですよー」

「わーい!」

 美味しいクッキーを食べても大丈夫だし、お肉もお魚も少しなら食べられる。神官さん達と触れ合っても呪っちゃうこともないし、お参りの人に会っても心臓まひで殺すこともないし。でも俺は「どっからどうみても邪神」だから一般の人はびっくりする。だから一般人が良く出入りする場所にはいかないようにしてるよ。
 俺は神官さんの全身封印布で作られた封印コーデでトコトコ歩き回る。お邪魔にならないように礼拝堂に入り込み、祝詞を聞いたり、お日様の光をいっぱい浴びてみたり。
 時には聖水風呂に入ったり……そう、このちっちゃく切り分けられた邪悪な力をちょっとでも浄化さして貰おうとあちこち彷徨き回っているのだ。

「ほ、本当にやるんですね!」

「あい!いつでもこいでしゅ!」

 ふん!と踏ん張って立っている。

「では参ります!悪霊退散!!」

「む、むきゅーーーっ?!痛い!痛い!!」

「「ああっ!!駄目だ!!」」

 神官達の神聖魔法の練習場に入り込んで、浄化魔法を浴びてみたら、真っ赤に火傷してしまった……。

「ルーチェ様っ!なんて無茶な事を!」

「うええぇぇ……ごめんなさいごめんなさい!でも神官さんを叱らないで。俺が頼んだんだ」

 セラフィスさんがすっ飛んで来て、優しく優しく回復魔法をかけてくれた。いっぺんに大きいのをかけると俺にはダメージになるから。お手数かけます……。

「心臓が止まるかと思いましたよ!そんな無茶はなさらないで!!」

「はいぃ……ごめんなしゃいぃ……」

 怒られてうさぎフードの耳まで垂れてしまった。心配かけてごめんなさい……。

 
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