25 / 127
25 手に負える??
しおりを挟む
「如何でしたか?」
「分かったよー」
そこにいる全員がギョッとした。でも分かっちゃったもん。
「一体、どう言う事ですか!」
王子様が食ってかかって来たけど、分かったものは分かったんだもん。
「犯人はあの人」
騎士団長の隣に、ピシッと立つ人を指さす。俺と一緒に来た神殿関係者以外はざわりと揺れた。悪意がぶわっ!と広がるのが分かっちゃう。あーー気持ち悪い!
「ら、ランドルフ副団長が?!」
「何をおっしゃられますのやら」
涼しい顔だね。でも、わかるんだよ。
「召喚魔獣の痕跡があれだけはっきり残ってたら誰でも分かると思うんだけど。ついでに今もいつでも出せるようにしてるでしょ?依代はペンダントかな?胸の所から漏れてるよ。
なんで騎士を襲ったのかなぁ?警告?それとも最近弛んでるから?まさか俺に罪を着せようとしてないよね?それってかなりまずいよー?」
「な、な、何を……」
「俺に対する悪意は薄いから、邪神にかこつけて、騎士団の統率でも図ったの?でも魔獣を使うのは良くないと思うよ。そいつかなり力を付けてる。大丈夫?操り切れる?そろそろ君の手の届かないところまで膨れてない??」
全員が副団長を見る中、代表して王子が近づいて行った。
「……私はお前のことを信じている。信じているからこそ、そこにペンダントがない事を確認したい。もし、ペンダントがあったとしてもそれは君の完全な私物で害のない物だと信じている」
真剣な眼差しは、本当に副団長を信じているんだ。
「お、王子……わ、私は……私は……っ」
ランドルフ副団長の服に手をかけ、王子は顔を顰めた。しかし、彼の制服の前を開けて騎士団員全員に知らしめねばならない。
「副団長……っ」
ばっ!とボタンを吹き飛ばして、一気に開いた胸元には赤黒くて不気味に渦巻いた良くない気を放つペンダントがぶら下がっていた。
「こ、これは……これは……うっ!!」
ペンダントが小さく音を立てて割れた。あーやっぱり限界かー。
「う、うわぁーー!ま、魔獣!」
どうやら皆を襲っていた物と同じ魔獣が現れて、一番側にいた王子様に噛みつこうと、大口を開けた。
「はい、ちょきん」
噛みつこうとした首から下がぼとり、と地面に先に落ち、続いて首も落ちる。なんと真っ二つにしたのに、その犬っぽい魔獣はまだ動いている。
「わあ!凄い生命力!王子様、王子様!トドメ刺して、トドメー!」
「え?!あ、はいっ!」
呆気に取られていたが、腰の剣を抜いてざっくり突き刺した。
「ぎゃあああーーーっ!」
魔獣は叫び声を上げて、黒い霧になって消えた。ペンダントはバラバラに砕け、ランドルフ副団長はがっくりと両膝をついた。「こんなはずでは」を繰り返している。
あれだけ人を襲わせれば、力も溜まるし、暴走もするだろうさ……俺が近くにいたせいじゃないよ?それにしても!
「あっ!トドメを俺が刺さなきゃこっち来ない!みた?!みた?!セラフィスさん!」
「いえ、見えませんが……なるほど、ルーチェ様がトドメを刺さなければよい、という事ですね!」
「うん!うわー良い事気がついたー……あ、待って……そうだ、なかなか強い人が生まれないなら、作れば良いんだ!聖騎士だよ!聖騎士を作っちゃおう!」
セラフィスさんがこてん?と首を傾げて見ている。ふふふ!良い事考えちゃったー!
「ま、魔獣を倒した……?」
と、惚けてる王子様に聖騎士になりたい人を探してもらわなきゃ!
「分かったよー」
そこにいる全員がギョッとした。でも分かっちゃったもん。
「一体、どう言う事ですか!」
王子様が食ってかかって来たけど、分かったものは分かったんだもん。
「犯人はあの人」
騎士団長の隣に、ピシッと立つ人を指さす。俺と一緒に来た神殿関係者以外はざわりと揺れた。悪意がぶわっ!と広がるのが分かっちゃう。あーー気持ち悪い!
「ら、ランドルフ副団長が?!」
「何をおっしゃられますのやら」
涼しい顔だね。でも、わかるんだよ。
「召喚魔獣の痕跡があれだけはっきり残ってたら誰でも分かると思うんだけど。ついでに今もいつでも出せるようにしてるでしょ?依代はペンダントかな?胸の所から漏れてるよ。
なんで騎士を襲ったのかなぁ?警告?それとも最近弛んでるから?まさか俺に罪を着せようとしてないよね?それってかなりまずいよー?」
「な、な、何を……」
「俺に対する悪意は薄いから、邪神にかこつけて、騎士団の統率でも図ったの?でも魔獣を使うのは良くないと思うよ。そいつかなり力を付けてる。大丈夫?操り切れる?そろそろ君の手の届かないところまで膨れてない??」
全員が副団長を見る中、代表して王子が近づいて行った。
「……私はお前のことを信じている。信じているからこそ、そこにペンダントがない事を確認したい。もし、ペンダントがあったとしてもそれは君の完全な私物で害のない物だと信じている」
真剣な眼差しは、本当に副団長を信じているんだ。
「お、王子……わ、私は……私は……っ」
ランドルフ副団長の服に手をかけ、王子は顔を顰めた。しかし、彼の制服の前を開けて騎士団員全員に知らしめねばならない。
「副団長……っ」
ばっ!とボタンを吹き飛ばして、一気に開いた胸元には赤黒くて不気味に渦巻いた良くない気を放つペンダントがぶら下がっていた。
「こ、これは……これは……うっ!!」
ペンダントが小さく音を立てて割れた。あーやっぱり限界かー。
「う、うわぁーー!ま、魔獣!」
どうやら皆を襲っていた物と同じ魔獣が現れて、一番側にいた王子様に噛みつこうと、大口を開けた。
「はい、ちょきん」
噛みつこうとした首から下がぼとり、と地面に先に落ち、続いて首も落ちる。なんと真っ二つにしたのに、その犬っぽい魔獣はまだ動いている。
「わあ!凄い生命力!王子様、王子様!トドメ刺して、トドメー!」
「え?!あ、はいっ!」
呆気に取られていたが、腰の剣を抜いてざっくり突き刺した。
「ぎゃあああーーーっ!」
魔獣は叫び声を上げて、黒い霧になって消えた。ペンダントはバラバラに砕け、ランドルフ副団長はがっくりと両膝をついた。「こんなはずでは」を繰り返している。
あれだけ人を襲わせれば、力も溜まるし、暴走もするだろうさ……俺が近くにいたせいじゃないよ?それにしても!
「あっ!トドメを俺が刺さなきゃこっち来ない!みた?!みた?!セラフィスさん!」
「いえ、見えませんが……なるほど、ルーチェ様がトドメを刺さなければよい、という事ですね!」
「うん!うわー良い事気がついたー……あ、待って……そうだ、なかなか強い人が生まれないなら、作れば良いんだ!聖騎士だよ!聖騎士を作っちゃおう!」
セラフィスさんがこてん?と首を傾げて見ている。ふふふ!良い事考えちゃったー!
「ま、魔獣を倒した……?」
と、惚けてる王子様に聖騎士になりたい人を探してもらわなきゃ!
160
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
「役立たず」と追放された神官を拾ったのは、不眠に悩む最強の騎士団長。彼の唯一の癒やし手になった俺は、その重すぎる独占欲に溺愛される
水凪しおん
BL
聖なる力を持たず、「穢れを祓う」ことしかできない神官ルカ。治癒の奇跡も起こせない彼は、聖域から「役立たず」の烙印を押され、無一文で追放されてしまう。
絶望の淵で倒れていた彼を拾ったのは、「氷の鬼神」と恐れられる最強の竜騎士団長、エヴァン・ライオネルだった。
長年の不眠と悪夢に苦しむエヴァンは、ルカの側にいるだけで不思議な安らぎを得られることに気づく。
「お前は今日から俺専用の癒やし手だ。異論は認めん」
有無を言わさず騎士団に連れ去られたルカの、無能と蔑まれた力。それは、戦場で瘴気に蝕まれる騎士たちにとって、そして孤独な鬼神の心を救う唯一の光となる奇跡だった。
追放された役立たず神官が、最強騎士団長の独占欲と溺愛に包まれ、かけがえのない居場所を見つける異世界BLファンタジー!
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる