38 / 127
38 俺達、友達!
しおりを挟む
「わおーーーん!」
「わっ!?」
夢で神様に呼び出されるとなんとなく分かる。すーっと眠りに入るんだけど、上の方に引っ張り上げられるんだよね。で、今日はついた途端、大きな犬に襟首を咥えられて連れ去られてしまった。な、な、何事!?
「お前がルーチェだろ!ふんふん!すげー邪神色!で、今日は何する!?ボール投げ!?枝投げ!??」
「え、しないけど」
「しろよ!!!しろってば!しないとやだーーーーーー!」
俺よりでかい犬が駄々をこねて転がり回っている。い、いったいこれはどういう状況なんだ!?
「ええと、まずあなた誰ですか……俺、神様に呼ばれて多分ここに来たと思うんだけど」
「俺!フェンリル神!狼の神様!最近ロンのやつがめちゃくちゃ可愛い子とお付き合いしてるって自慢してくるの!イラっとしてムカっとしたからどんな奴かと思って!俺とも一緒に遊ぼうよ!」
「ロン……?あ、シェーロンさんね!」
「うん!直属の眷属まで送りつけたんだろ!どんだけだよ~俺も眷属送って良い??ね、良い?良い??」
「いやぁ……ダメだと思う……」
巨大な狼……いやもうワンコだ、ワンコ。ワンコは見るからにガーーン!という顔をしてから尻尾がペタンと下がって耳がぺたりと寝た。
「なんで……?俺に鱗がないからダメなのか……?」
「いや、そういう事じゃなくて……」
「狼族はあんまり毛がフワフワじゃないからダメなのか……?確かにゴワゴワの奴らが多いけどお手入れすれば、この首の下の白いモフッとしたところなら結構いい線まで行けるんだけど、ダメか?」
「それは触ってみたい……じゃなくて!」
「やっぱり飛べないからダメなのか?地上はめちゃくちゃ早く走れるし、雪山でも元気に遊べるぞ!竜共は寒いと寝ちゃうけど俺達は元気だぞ!雪遊びは大好きだぞ!」
このワンコなんだ、押しが強いけど
「俺、あなたの名前も知らないし、友達でもないですし!」
「俺!ヴァン!お前はルーチェ!俺知ってる!どう?これで友達だろ?」
頭悪い……けど、千切れるほど尻尾を振って目がキラキラして楽しそう。そして首の下の白い毛がもふっとしてて……触ってみたい……。
「うーん……友達、かなぁ?」
「友達!友達!ボール投げしよう!枝でもいいぞ!」
俺の目の前に投げやすそうなボールと枝がポンっと現れる。流石夢、こんな所もご都合主義だ。
「しょうがないなー……ほーい!」
俺はボールを掴んでほいっと投げる。
「わふん!取ったぞ!!」
ぴょんっと飛び上がって、ヴァンさんは上手にキャッチした。
「すごい!上手い!」
「もっとー!もっと投げて~~!」
ぽんぽんとボールが手元に現れる。流石夢、拾いに行かなくていいなんて楽ちんだ。
「いくよ~~!」「わふーん!」
その日はヴァンさんとたくさん遊んで夢で疲れて、朝起きたら
「ルーチェさまあああああ大変です!し、神殿の、神殿のまえにいいいいいいいい!」
トムが飛び込んできたので、慌てて走って行くと
「ボール投げしましょう!」
狼が5匹きれいに整列してボールを咥えて待っていた。
「我ら、フェンリル神よりルーチェ様のボール投げの相手として直々に遣わされ……」
「か、帰って……?」
狼って泣くんだ、って初めて知ったよ……。
「わっ!?」
夢で神様に呼び出されるとなんとなく分かる。すーっと眠りに入るんだけど、上の方に引っ張り上げられるんだよね。で、今日はついた途端、大きな犬に襟首を咥えられて連れ去られてしまった。な、な、何事!?
「お前がルーチェだろ!ふんふん!すげー邪神色!で、今日は何する!?ボール投げ!?枝投げ!??」
「え、しないけど」
「しろよ!!!しろってば!しないとやだーーーーーー!」
俺よりでかい犬が駄々をこねて転がり回っている。い、いったいこれはどういう状況なんだ!?
「ええと、まずあなた誰ですか……俺、神様に呼ばれて多分ここに来たと思うんだけど」
「俺!フェンリル神!狼の神様!最近ロンのやつがめちゃくちゃ可愛い子とお付き合いしてるって自慢してくるの!イラっとしてムカっとしたからどんな奴かと思って!俺とも一緒に遊ぼうよ!」
「ロン……?あ、シェーロンさんね!」
「うん!直属の眷属まで送りつけたんだろ!どんだけだよ~俺も眷属送って良い??ね、良い?良い??」
「いやぁ……ダメだと思う……」
巨大な狼……いやもうワンコだ、ワンコ。ワンコは見るからにガーーン!という顔をしてから尻尾がペタンと下がって耳がぺたりと寝た。
「なんで……?俺に鱗がないからダメなのか……?」
「いや、そういう事じゃなくて……」
「狼族はあんまり毛がフワフワじゃないからダメなのか……?確かにゴワゴワの奴らが多いけどお手入れすれば、この首の下の白いモフッとしたところなら結構いい線まで行けるんだけど、ダメか?」
「それは触ってみたい……じゃなくて!」
「やっぱり飛べないからダメなのか?地上はめちゃくちゃ早く走れるし、雪山でも元気に遊べるぞ!竜共は寒いと寝ちゃうけど俺達は元気だぞ!雪遊びは大好きだぞ!」
このワンコなんだ、押しが強いけど
「俺、あなたの名前も知らないし、友達でもないですし!」
「俺!ヴァン!お前はルーチェ!俺知ってる!どう?これで友達だろ?」
頭悪い……けど、千切れるほど尻尾を振って目がキラキラして楽しそう。そして首の下の白い毛がもふっとしてて……触ってみたい……。
「うーん……友達、かなぁ?」
「友達!友達!ボール投げしよう!枝でもいいぞ!」
俺の目の前に投げやすそうなボールと枝がポンっと現れる。流石夢、こんな所もご都合主義だ。
「しょうがないなー……ほーい!」
俺はボールを掴んでほいっと投げる。
「わふん!取ったぞ!!」
ぴょんっと飛び上がって、ヴァンさんは上手にキャッチした。
「すごい!上手い!」
「もっとー!もっと投げて~~!」
ぽんぽんとボールが手元に現れる。流石夢、拾いに行かなくていいなんて楽ちんだ。
「いくよ~~!」「わふーん!」
その日はヴァンさんとたくさん遊んで夢で疲れて、朝起きたら
「ルーチェさまあああああ大変です!し、神殿の、神殿のまえにいいいいいいいい!」
トムが飛び込んできたので、慌てて走って行くと
「ボール投げしましょう!」
狼が5匹きれいに整列してボールを咥えて待っていた。
「我ら、フェンリル神よりルーチェ様のボール投げの相手として直々に遣わされ……」
「か、帰って……?」
狼って泣くんだ、って初めて知ったよ……。
130
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
「役立たず」と追放された神官を拾ったのは、不眠に悩む最強の騎士団長。彼の唯一の癒やし手になった俺は、その重すぎる独占欲に溺愛される
水凪しおん
BL
聖なる力を持たず、「穢れを祓う」ことしかできない神官ルカ。治癒の奇跡も起こせない彼は、聖域から「役立たず」の烙印を押され、無一文で追放されてしまう。
絶望の淵で倒れていた彼を拾ったのは、「氷の鬼神」と恐れられる最強の竜騎士団長、エヴァン・ライオネルだった。
長年の不眠と悪夢に苦しむエヴァンは、ルカの側にいるだけで不思議な安らぎを得られることに気づく。
「お前は今日から俺専用の癒やし手だ。異論は認めん」
有無を言わさず騎士団に連れ去られたルカの、無能と蔑まれた力。それは、戦場で瘴気に蝕まれる騎士たちにとって、そして孤独な鬼神の心を救う唯一の光となる奇跡だった。
追放された役立たず神官が、最強騎士団長の独占欲と溺愛に包まれ、かけがえのない居場所を見つける異世界BLファンタジー!
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる