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41 第二王子は意外と働いていた!
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「ルーチェ様……国を3つ越え、山と川を越えた先にルベルトと言う国があります」
いつもわあわあと騒がしい第二王子が真剣な顔で面会にやって来た。
「ルベルトです。貧しい国ですが、心のきれいな王女がいます……私はそこに婿に行く事が決まりました」
「えっ!そうなの??」
こくり、と第二王子は頷く。
「もうルーチェ様のお力になる事は出来ません。頂いた聖騎士のクラスもお返しします……楽しかったです……。」
「そうなんですね、おめでとうございますって言って良いんですよね?」
「ええ、私の結婚相手は良い方です。良いですか、ルベルトです!何かあれば是非、来てください!彼女も了承済みです!」
第二王子がいなくなって、彼が俺の為に色々としていてくれた事が分かった。
「え?神殿からルーチェ様を追い出せですって?!国王は何を言っているんですか!」
第二王子が国を離れてすぐだった。国王の軍勢が中央神殿を囲んだのは。
「今まではレイシャル様が庇っておいででしたが、国内に不穏分子は要らないと会議で決まりました!その邪神を早く追い出して下さい!」
「何故ですか!彼はこの地下に厳重に封印されているのです!聖騎士も、竜騎士も、伝説の使い魔を従えた魔術師も皆、彼の力が暴走しないよう注意してくださっている!」
取り囲んだ騎士団長にセラフィスさんをはじめとした神官全員で猛烈に抗議してくれた。
「そうです!かの方は絶対に結界から出てきません!それなのに何故起こそうとするのですか!」
「やめて下さい!寝た子を起こすような事を!」
しかし、騎士達は包囲を解く事はなかった。神殿から出る者も入る者も、一切を禁止したのだ。このままでは神殿は神殿として機能しないし……皆飢え死にしてしまう。それを狙っての包囲だってすぐにわかってしまった。
「……出て行くよ」
「ルーチェ様!」
「第二王子が来てって言ってたよね。ルベルトだっけ?そっちに行こうかなって……大丈夫かなぁ。俺が行ったら迷惑かかるよねぇ」
でも来てくれって言ってた……駄目ならもっと人が居ない場所に……。結界を張って貰えるかなぁ?
「分かりました。皆さん!引っ越しです!」
「はい!セラフィス大神官!」
えっ!俺一人で行くし!神殿どうするの!?
「ルーチェ様一人で行かせる訳ないでしょう!」
一人はちょっと寂しいと思ったから……ホントは凄く、嬉しい!
「良いの?」
「勿論ですとも!」
セラフィスさん、大好き……っ!
俺は物凄く久しぶりに本体に戻った。
「あー……でかくなってる……」
俺の本体は成長していてもう20歳くらいかな?と言う感じだ。すっかり大人と言っていいだろうな。
「さて、何の問題も無ければ良いんだけど……」
ゆっくり、ゆっくり身を起こした。バキン!バキンと戒めの鎖が簡単に砕けて行く。巡っていた聖水が音を立てて蒸発して行くし、空気が重く暗くなって行く。うわあ……。
「やばいなぁ……セラフィスさん、居る?俺に近づける?」
「おります!ああ……力がやはり増していらっしゃいますね……目の封印は解かない方が宜しいでしょう。掴まってください」
俺の手にセラフィスさんの手が重ねられる。ああ、セラフィスさんはあったかいなぁ……でも触れ合った所から冷えて行くのが分かるよ。だってセラフィスさんは人間だものね。
「このまま地下を出て、中庭に。皆さんが空間を割いてルベルトまでの道を開いてくれます」
「そんな事、出来るの?」
「ええ、この庭には神の使徒が溢れておりますからね」
セラフィスさんが笑った気がする。それだけでなんだか安心してしまうんだ。
「抱き上げますね。ふふ、大きくなりましたねぇ!おっぱいを吸っていた頃が懐かしいです」
「そうだね、美味しかったなぁ」
成長速度がおかしい俺は、つい最近の事に感じる。
「また吸います?!」
「どうしよっかな!?」
ちょっと元気が出たよ。ありがとう、いつも傍に居てくれて。
「ルーチェ様?!凄い美人になりましたね!!」
「これが本体様ですか!凄いですね」
「大人の本体様には可愛い服は着せられませんねぇ」
神官さん達に囲まれて、カッコいい!凄いと囲まれた。え、ほんと?ちょっとだけ嬉しかったのは内緒だよ!
「ルーチェの本体はすごい力だなぁ」
「本当だねぇ」
「やっぱり早く封印した方が力のない人間の為かも」
神様達から使わされた眷属というか動物達もわいわいと寄ってきた。眷属たちは流石に平気そうな顔をしている。そしてたくさん結界を張ってくれたのが分かる。ありがとう、皆も気を使ってくれるんだね。
それでも俺の邪気はゴウゴウと音を立てて流れ出す。封印されていた分、ものすごい濁流のようだ。これでもものすごく頑張って押さえてるんだけどなあ……。
「ひ!ひいいいーーー!」
悲鳴が上がったのは神殿の外で、取り囲んでいた騎士団員達が腰を抜かしたり、蹲ったり逃げ出したり。耐えきれないんだね、どうするつもりだったんだろう。抑えに抑えて、更にたくさんの神官や眷属たちが張りまくった結界から漏れたものでそんな風になっちゃうなんて。俺を起こして本当に何がしたかったのか全然分からないや。
「早く移動しよう」
俺は皆が開けてくれた穴にセラフィスさんに抱き抱えられたまま飛び込んだ。
いつもわあわあと騒がしい第二王子が真剣な顔で面会にやって来た。
「ルベルトです。貧しい国ですが、心のきれいな王女がいます……私はそこに婿に行く事が決まりました」
「えっ!そうなの??」
こくり、と第二王子は頷く。
「もうルーチェ様のお力になる事は出来ません。頂いた聖騎士のクラスもお返しします……楽しかったです……。」
「そうなんですね、おめでとうございますって言って良いんですよね?」
「ええ、私の結婚相手は良い方です。良いですか、ルベルトです!何かあれば是非、来てください!彼女も了承済みです!」
第二王子がいなくなって、彼が俺の為に色々としていてくれた事が分かった。
「え?神殿からルーチェ様を追い出せですって?!国王は何を言っているんですか!」
第二王子が国を離れてすぐだった。国王の軍勢が中央神殿を囲んだのは。
「今まではレイシャル様が庇っておいででしたが、国内に不穏分子は要らないと会議で決まりました!その邪神を早く追い出して下さい!」
「何故ですか!彼はこの地下に厳重に封印されているのです!聖騎士も、竜騎士も、伝説の使い魔を従えた魔術師も皆、彼の力が暴走しないよう注意してくださっている!」
取り囲んだ騎士団長にセラフィスさんをはじめとした神官全員で猛烈に抗議してくれた。
「そうです!かの方は絶対に結界から出てきません!それなのに何故起こそうとするのですか!」
「やめて下さい!寝た子を起こすような事を!」
しかし、騎士達は包囲を解く事はなかった。神殿から出る者も入る者も、一切を禁止したのだ。このままでは神殿は神殿として機能しないし……皆飢え死にしてしまう。それを狙っての包囲だってすぐにわかってしまった。
「……出て行くよ」
「ルーチェ様!」
「第二王子が来てって言ってたよね。ルベルトだっけ?そっちに行こうかなって……大丈夫かなぁ。俺が行ったら迷惑かかるよねぇ」
でも来てくれって言ってた……駄目ならもっと人が居ない場所に……。結界を張って貰えるかなぁ?
「分かりました。皆さん!引っ越しです!」
「はい!セラフィス大神官!」
えっ!俺一人で行くし!神殿どうするの!?
「ルーチェ様一人で行かせる訳ないでしょう!」
一人はちょっと寂しいと思ったから……ホントは凄く、嬉しい!
「良いの?」
「勿論ですとも!」
セラフィスさん、大好き……っ!
俺は物凄く久しぶりに本体に戻った。
「あー……でかくなってる……」
俺の本体は成長していてもう20歳くらいかな?と言う感じだ。すっかり大人と言っていいだろうな。
「さて、何の問題も無ければ良いんだけど……」
ゆっくり、ゆっくり身を起こした。バキン!バキンと戒めの鎖が簡単に砕けて行く。巡っていた聖水が音を立てて蒸発して行くし、空気が重く暗くなって行く。うわあ……。
「やばいなぁ……セラフィスさん、居る?俺に近づける?」
「おります!ああ……力がやはり増していらっしゃいますね……目の封印は解かない方が宜しいでしょう。掴まってください」
俺の手にセラフィスさんの手が重ねられる。ああ、セラフィスさんはあったかいなぁ……でも触れ合った所から冷えて行くのが分かるよ。だってセラフィスさんは人間だものね。
「このまま地下を出て、中庭に。皆さんが空間を割いてルベルトまでの道を開いてくれます」
「そんな事、出来るの?」
「ええ、この庭には神の使徒が溢れておりますからね」
セラフィスさんが笑った気がする。それだけでなんだか安心してしまうんだ。
「抱き上げますね。ふふ、大きくなりましたねぇ!おっぱいを吸っていた頃が懐かしいです」
「そうだね、美味しかったなぁ」
成長速度がおかしい俺は、つい最近の事に感じる。
「また吸います?!」
「どうしよっかな!?」
ちょっと元気が出たよ。ありがとう、いつも傍に居てくれて。
「ルーチェ様?!凄い美人になりましたね!!」
「これが本体様ですか!凄いですね」
「大人の本体様には可愛い服は着せられませんねぇ」
神官さん達に囲まれて、カッコいい!凄いと囲まれた。え、ほんと?ちょっとだけ嬉しかったのは内緒だよ!
「ルーチェの本体はすごい力だなぁ」
「本当だねぇ」
「やっぱり早く封印した方が力のない人間の為かも」
神様達から使わされた眷属というか動物達もわいわいと寄ってきた。眷属たちは流石に平気そうな顔をしている。そしてたくさん結界を張ってくれたのが分かる。ありがとう、皆も気を使ってくれるんだね。
それでも俺の邪気はゴウゴウと音を立てて流れ出す。封印されていた分、ものすごい濁流のようだ。これでもものすごく頑張って押さえてるんだけどなあ……。
「ひ!ひいいいーーー!」
悲鳴が上がったのは神殿の外で、取り囲んでいた騎士団員達が腰を抜かしたり、蹲ったり逃げ出したり。耐えきれないんだね、どうするつもりだったんだろう。抑えに抑えて、更にたくさんの神官や眷属たちが張りまくった結界から漏れたものでそんな風になっちゃうなんて。俺を起こして本当に何がしたかったのか全然分からないや。
「早く移動しよう」
俺は皆が開けてくれた穴にセラフィスさんに抱き抱えられたまま飛び込んだ。
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