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はじめてお泊まりすることになりました

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*途中からユリウス視点になります。
最後は俯瞰視点です*


 明日は久しぶりにユリウス様がお休みなので、今日からお泊まりすることになりました。

 お泊まりと言っても私は客間に泊まります。
 まだ結婚前なので閨の事は致しませんよ。

 それ以前に私はまだまだお子様なので、大人なユリウス様にはそういう対象として見られていないと思います。

 今夜はユリウス様はもちろん、お義父さまやお義母さまと一緒に一緒にディナーを食べて、お茶を飲んでお話したりする予定。明日はユリウス様とお出かけします。

 貴族街でお買い物をして美味しいものを食べようかと言われてます。

 本当にユリウス様はお忙しくてなかなかお休みがないので、お泊まりすることになったのですが、初めてのお泊まりでドキドキです。


「ただいま帰りました。ヴィオ来てる」

 ユリウス様の声が玄関ホールから聞こえてきます。
 
 ユリウス様は私の事を気にしてくださっているようで、帰るなり、存在確認をされます。嬉しい。

「お帰りなさいませ。お邪魔しております」

 私はカーテシーをしてみた。

 ユリウス様は手で顔を押さえている。どうしたのかしら?

「馬鹿ね~早く着替えていらっしゃい」

 お義母さまが扇子で口を隠し笑っている。




ーユリウス―

 やべー、ヴィオ可愛すぎる。
 まじ妖精だ。天使だ。女神だ。いやそれ以上だ。

 あんなに可愛いヴィオを外に出すなんて危険だ。
 明日の買い物はやめようか?

 ヴィオと屋敷でイチャイチャしたいな。でも、父上て母上に邪魔されそうだ。

 それに部屋で2人っきりになったら理性が持つかどうか自信がない。

 でも、ヴィオは私の事を男として見てくれているのだろうか?

 ヴィオから見たら私なんておっさんだ。しかも泣く子も黙る冷徹冷酷騎士と言われている。

 当たり前だろ。ヴィオ以外はクソだ。ヴィオ以外に優しくする必要なんかない。
 ヴィオ以外に笑いかけるつもりもない。やっとこの手に入ったのだ。もう何があっても離さない。

 結婚したら、騎士団なんて辞めてヴィオと領地に篭るんだ。
 騎士になんて何の未練もない。大体騎士になんかなるつもりもなかったしな。

 騎士になったのはヴィオに好かれたいからだ。
ヴィオ4歳の頃、読んでいた本を見せてくれて、「きしさまかっこいいからすき」と言ったから私は騎士になった。じゃなきゃ騎士なんかになる訳ないだろ。

 あの頃から私の世界はヴィオを中心に回ってる。
 私はヴィオだけいてくれればそれでいい。
 決してロリコンではない。ヴィオだけだ。

 領地の屋敷には必要最低限の使用人がいればいい。ヴィオの世話は私がする。

 我が領地は王都から離れているからなんだかんだ理由をつけて王都には行かない。

 社交界は父母に任せておけばいい。
 
 私はヴィオを領地に閉じ込めるつもりだ。ふたりで閉じこもる。
 ヴィオは私だけのものだから。

 子供もしばらくはいいな。

 ヴィオはまだ若い。3年くらいはふたりで蜜月を楽しみたい。結婚式のあとは1週間は引きこもりたいな。

 あ~早く結婚したい。ヴィオを抱き潰したい。

 やべ、鼻血出てきた。



 ユリウスがこんな事を考えているなんてヴィオレッタは知る由もなかった。

 怖い怖い。
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