【完結】王子から婚約解消されましたが、次期公爵様と婚約して、みんなから溺愛されています

金峯蓮華

文字の大きさ
6 / 50

アルブラン公爵家の人々

しおりを挟む
 ディナーが済み、私たちはサロンに移動した。

「ヴィオちゃん、明日は私も一緒に行きたいわ」

「だめです」

 お義母さまの言葉をユリウス様が問答無用とばかりに切り捨てる。

「たまにはヴィオとふたりにして下さい。母上はいつも一緒にいるでしょう」

 なんだかユリウス様から凄い圧を感じる。

 お義母さまはふんと鼻で笑った。

「そうね。今回は譲ってあげるわ。でもあなたの出方次第で私はあなたの敵になりますからね」

「私もだ」

 お義母さまのなんだか怖い言葉にお義父さまも乗っかってくる。

 まるでおふたりはユリウスさまをからかって面白がっている様だ。

「どうぞお好きなように。私はおふたりにヴィオを渡しませんから」

 ユリウス様もなんだか怖い。


 客間に戻り、私についてきている侍女のナターシャにドレスを脱がせてもらい、湯浴みの後はお肌のケアや髪のケアをしてもらう。そしてベッドに入る。


 アルブラン公爵家の3人は不思議な人たちだと思う。

 お義父さまは見目麗しいイケオジで恐ろしいほどのお金持ち。
 
 筆頭公爵家で本来なら政治の中枢にいなくちゃならない人なんだけど、商会の仕事と領地の仕事が忙しいとそれを蹴った。
 
 いとこの国王様には辛辣な事をズバズバ言えるほど信頼されている。
 何故かお義父さまは貴族達から怖い人と思われている。私にはめちゃくちゃ優しいんだけどね。

 
 そしてお義母さまは、国王の姉君で絶世の美女。
 きっとこの世に怖いものなんかないみたいな凄い人。
 商才もあり、自ら商会を立ち上げ大成功している。女王になった方が良かったんじゃないかと貴族達が噂しているそうだ。
 
 嫌いなものは側妃様とその子供達で王妃様とは仲が良い。
 私のお母さまを妹の様に可愛がっていて、その娘の私も生まれた時からとても可愛がってくれている。でも、さすが元王女様、圧は半端ない。


 そしてユリウス様は私より8歳年上。アルブラン公爵夫妻の唯一のお子様。

 おふたりの容姿を受け継ぎ恐ろしいほどの美形。プラチナブロンドの髪と吸い込まれそうな深いブルーの瞳。私の初恋の人だ。今は第2騎士団の副団長をしている。

 私が物心ついた時にはもう側にいて、私の世話を焼いてくれていた様だ。
 しかし、私が5歳になるちょっと前に、ユリウス様は隣国に留学したり、全寮制の王立学校に行ったり、騎士団に入ったりだったし、私が5歳で第2王子の婚約者になったので、それほど交流はなかった。 

 ただ、折に触れプレゼントをくれたり、お花をくれたりした。当時の婚約者の第2王子は何にもプレゼントしてくれなかったので、ユリウス様の方がよっぽど婚約者みたいだった。

 ユリウス様は貴族の方々から冷酷無比の冷徹騎士などと言われている。いつも無表情で恐ろしく強いのでそう言われているらしいが私にはめちゃくちゃ優しいし、表情も豊かだ。きっと公私を分けているんだろう。

 美しいし、強いし、優しいのできっとモテモテだろう。

 私は社交界にデビューしていないし、噂はお友達のクリス様から入ってくる位なのだが、女嫌いと噂されていて女性を寄せ付けないらしい。
 私と婚約したのはカモフラージュじゃないか?とも囁かれているそうだ。

 私は第2王子に婚約解消されて可哀想だから婚約してくれたんじゃないかと思っている。


 朝になり、朝食を食べた後、客間に戻り、ナターシャに可愛くしてもらう。

「ヴィオ~! 用意はできたかい? そろそろ行こうか?」

 扉の向こうでユリウス様の声がする。

「はい。大丈夫ですわ」

 私がそう言い部屋の外に出ると、赤い顔をしたユリウス様はまた手で顔を押さえている。体調がわるいのかしら?

「ユリウス様、身体の調子がお悪いのですか?」

「い、いや、大丈夫だ。元気すぎるくらいだ」

 そうなのかしら? なんだか熱っぽそうだけど。

 私はユリウス様のエスコートで馬車に乗り街に向かった。

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたのでファンシーショップ始めました。 ― 元婚約者が、お人形さんを側室にしようとして大恥をかきました ―

鷹 綾
恋愛
隣国の王子から「政略的にも個人的にも魅力を感じない」と婚約破棄された、ファンタジア王国第三女王タナー。 泣きも怒りもせず、彼女が考えたのは――「いつか王宮の庇護がなくなっても困らない生き方」だった。 まだ八歳。 それでも先を見据え、タナーは王都の片隅で小さなファンシーショップを開くことを決意する。 並ぶのは、かわいい雑貨。 そして、かわいい魔法の雑貨。 お茶を淹れてくれるクマのぬいぐるみ店員《テイデイ・バトラー》、 冷めないティーカップ、 時間になると小鳥が飛び出すアンティーク時計――。 静かに広がる評判の裏で、 かつての元婚約者は「お人形さんを側室にしようとして」赤っ恥をかくことに。 ざまぁは控えめ、日常はやさしく。 かわいいものに囲まれながら、女王は今日も穏やかにお店を開けています。 --- この文面は ✔ アルファポリス向け文字数 ✔ 女子読者に刺さるワード配置 ✔ ネタバレしすぎない ✔ ほのぼの感キープ を全部満たしています。 次は 👉 タグ案 👉 ランキング用超短縮あらすじ(100字) どちらにしますか?

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

王太子に愛されないので、隣国王子に拾われました

鍛高譚
恋愛
「王太子妃として、私はただの飾り――それなら、いっそ逃げるわ」 オデット・ド・ブランシュフォール侯爵令嬢は、王太子アルベールの婚約者として育てられた。誰もが羨む立場のはずだったが、彼の心は愛人ミレイユに奪われ、オデットはただの“形式だけの妻”として冷遇される。 「君との結婚はただの義務だ。愛するのはミレイユだけ」 そう嘲笑う王太子と、勝ち誇る愛人。耐え忍ぶことを強いられた日々に、オデットの心は次第に冷え切っていった。だが、ある日――隣国アルヴェールの王子・レオポルドから届いた一通の書簡が、彼女の運命を大きく変える。 「もし君が望むなら、私は君を迎え入れよう」 このまま王太子妃として屈辱に耐え続けるのか。それとも、自らの人生を取り戻すのか。 オデットは決断する。――もう、アルベールの傀儡にはならない。 愛人に嘲笑われた王妃の座などまっぴらごめん! 王宮を飛び出し、隣国で新たな人生を掴み取ったオデットを待っていたのは、誠実な王子の深い愛。 冷遇された令嬢が、理不尽な白い結婚を捨てて“本当の幸せ”を手にする

王子様への置き手紙

あおた卵
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯

婚約破棄されたので、戻らない選択をしました

ふわふわ
恋愛
王太子アルトゥールの婚約者として生きてきた 貴族令嬢ミディア・バイエルン。 だが、偽りの聖女シエナに心を奪われた王太子から、 彼女は一方的に婚約を破棄される。 「戻る場所は、もうありませんわ」 そう告げて向かった先は、 王都から遠く離れたアルツハイム辺境伯領。 権力も、評価も、比較もない土地で、 ミディアは“誰かに選ばれる人生”を静かに手放していく。 指示しない。 介入しない。 評価しない。 それでも、人は動き、街は回り、 日常は確かに続いていく。 一方、王都では―― 彼女を失った王太子と王政が、 少しずつ立ち行かなくなっていき……? 派手な復讐も、涙の和解もない。 あるのは、「戻らない」という選択と、 終わらせない日常だけ。

白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』

鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」 華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。 王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。 そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。 レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。 「お願いだ……戻ってきてくれ……」 王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。 「もう遅いわ」 愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。 裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。 これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

【完結】亡くなった婚約者の弟と婚約させられたけど⋯⋯【正しい婚約破棄計画】

との
恋愛
「彼が亡くなった?」 突然の悲報に青褪めたライラは婚約者の葬儀の直後、彼の弟と婚約させられてしまった。 「あり得ないわ⋯⋯あんな粗野で自分勝手な奴と婚約だなんて! 家の為だからと言われても、優しかった婚約者の面影が消えないうちに決めるなんて耐えられない」 次々に変わる恋人を腕に抱いて暴言を吐く新婚約者に苛立ちが募っていく。 家と会社の不正、生徒会での横領事件。 「わたくしは⋯⋯完全なる婚約破棄を準備致します!」 『彼』がいるから、そして『彼』がいたから⋯⋯ずっと前を向いていられる。 人が亡くなるシーンの描写がちょっとあります。グロくはないと思います⋯⋯。 ーーーーーー ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。 完結迄予約投稿済。 R15は念の為・・

【完結】愛人の子を育てろと言われた契約結婚の伯爵夫人、幼なじみに溺愛されて成り上がり、夫を追い出します

深山きらら
恋愛
政略結婚でレンフォード伯爵家に嫁いだセシリア。しかし初夜、夫のルパートから「君を愛するつもりはない」と告げられる。さらに義母から残酷な命令が。「愛人ロザリンドの子を、あなたの子として育てなさい」。屈辱に耐える日々の中、偶然再会した幼なじみの商人リオンが、セシリアの才能を信じて事業を支援してくれる。

処理中です...