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ヴィオ大好き(クリスティーナ視点)
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ヴィオは不思議な女の子だ。きっと腹黒を癒す魔力を持っているのだと思う。
ヴィオの周りには腹黒が集まる。そしてみんなヴィオを溺愛する。
もちろん私もそのひとりだ。ヴィオとは王子妃教育で出会った。私達は第1王子と第2王子の婚約者として共に学ぶことになった。
ヴィオの婚約者の第2王子はつまらない奴だった。こんな奴にヴィオはもったいないとずっとイライラしていた。
肝心のヴィオはというと「婚約者の第2王子とはほとんど会うことがないのです。私のことがお嫌いみたいで、面談の日もいつも『お前みたいな奴と結婚しないといけないなんて腹立たしい。絶対婚約解消してやるからな』と言い消えてしまうのです。早く婚約解消してほしいですわ」と笑っている。
ヴィオもヴィオの家も王家と遠続きになりたいなんて全く思っていない。野心がないとかではなく、必要ないのだ。
ヴィオの家は歴史のある伯爵家で領地は特産物が沢山あり、宝石が取れる鉱山もあるので潤っていて大金持ちなのだ。
本来なら侯爵や公爵になってもおかしくないのだが、歴代の当主が面倒だから伯爵でいいと爵位が上がるのを拒否しているらしい。
第2王子は馬鹿だからヴィオと婚約できるありがたみがわかっていない。側妃の子で後ろ盾のない第2王子の為にきっと側妃が無理矢理王命を出させて婚約させたのだろう。これだから脳内お花畑野郎は困る。
まぁ、馬鹿だからいくら側妃に野心があっても次期国王になることはない。ヴィオをないがしろにして生き残れると思っていたのか?
何年かして、第2王子は真実の愛を見つけたと言い消えた。
もちろん、腹黒達にはめられたのだ。
側妃と王弟殿下は共謀し、謀反を起こそうとした罪で断罪された。
はっきり言って邪魔者は消されたわけだ。
そして、ヴィオに興味を示した隣国の王太子には、国王が逆らえない北の大国の王妃の命令で、北の大国の王女とくっつけられた。
これももちろんヴィオを愛する腹黒達の企てである。ヴィオを他国にやるなんてとんでもない。しかも、隣国の王妃は我が国の腹黒軍団のツートップ、王妃様とアルブラン公爵夫人と仲が悪い。ふたりがこよなく愛しているヴィオをそんな王妃の息子にやるわけがない。
北の大国の王女は苛烈だ。見た目は淑女だが、中身はキツい。生まれながらの王族、あの気高さは隣国の王妃など敵ではない。
ヴィオの婚約者のユリウスはアルブラン公爵夫人の息子で次期公爵。アルブラン公爵家は我が国の裏を一手に引き受ける家で我が国の影のトップだ。
本来なら王家から王女を降嫁させるのだが、今の世代は王女が側妃の娘で馬鹿だった為なくなった。
次の世代に私と殿下の姫をアルブラン公爵家に嫁がせることになるだろう。
それもあるが、ユリウスがヴィオを溺愛しているので、ヴィオ以外とは結婚しないとゴネ倒した。腹黒軍団はユリウスとヴィオが結婚し、アルブラン公爵家にいるのがベストだという事でなんとかユリウスの思いは遂げられそうなのだが、いかんせんヴィオは天然のたらしなので、ユリウスはヴィオに近づく男にピリピリしている。
結婚したら領地に閉じ込めるつもりのようなので、そんなことはさせるかと、私はヴィオを側近にすることにした。
側近といっても、お茶会をしたり、一緒に買い物をしたり、遊んだりするくらいで特に仕事というわけではない。
これには王妃さまもアンソニーもすぐに同意してくれた。腹黒は皆、ヴィオと定期的に会い癒されたいのだ。
「ねぇ、アンソニー、本当はヴィオと結婚したかったんじゃないの?」
私は意地悪い顔をしてアンソニー殿下に聞いてみた。
「それは無いな。ヴィオレッタには我が国の王妃は無理だ。俺は誰かみたいにロリ趣味はない。ヴィオを望んだら俺はあいつに消されるだろう? それはこの国とっての損害だからな?」
確かにあの狭量な男に消されるな。あの男はヴィオのためなら国ひとつくらい笑いながら滅ぼすだろう。味方でいる分には心強いが、敵にしたらあんな嫌なやつはいない。
まぁ、あいつの弱みのヴィオは私と仲が良い。ヴィオが我が手にある限り我が国は安心だ。
それにしてもヴィオの魔力を一度がっつり鑑定してみたいもんだ。あれは絶対普通の女の子ではないはずだ。
まぁ、私は死ぬまでヴィオとは親友だ。ヴィオの幸せの為にも次期王妃として、この国を安全で平和な国にしなくてはならない。
ヴィオの周りには腹黒が集まる。そしてみんなヴィオを溺愛する。
もちろん私もそのひとりだ。ヴィオとは王子妃教育で出会った。私達は第1王子と第2王子の婚約者として共に学ぶことになった。
ヴィオの婚約者の第2王子はつまらない奴だった。こんな奴にヴィオはもったいないとずっとイライラしていた。
肝心のヴィオはというと「婚約者の第2王子とはほとんど会うことがないのです。私のことがお嫌いみたいで、面談の日もいつも『お前みたいな奴と結婚しないといけないなんて腹立たしい。絶対婚約解消してやるからな』と言い消えてしまうのです。早く婚約解消してほしいですわ」と笑っている。
ヴィオもヴィオの家も王家と遠続きになりたいなんて全く思っていない。野心がないとかではなく、必要ないのだ。
ヴィオの家は歴史のある伯爵家で領地は特産物が沢山あり、宝石が取れる鉱山もあるので潤っていて大金持ちなのだ。
本来なら侯爵や公爵になってもおかしくないのだが、歴代の当主が面倒だから伯爵でいいと爵位が上がるのを拒否しているらしい。
第2王子は馬鹿だからヴィオと婚約できるありがたみがわかっていない。側妃の子で後ろ盾のない第2王子の為にきっと側妃が無理矢理王命を出させて婚約させたのだろう。これだから脳内お花畑野郎は困る。
まぁ、馬鹿だからいくら側妃に野心があっても次期国王になることはない。ヴィオをないがしろにして生き残れると思っていたのか?
何年かして、第2王子は真実の愛を見つけたと言い消えた。
もちろん、腹黒達にはめられたのだ。
側妃と王弟殿下は共謀し、謀反を起こそうとした罪で断罪された。
はっきり言って邪魔者は消されたわけだ。
そして、ヴィオに興味を示した隣国の王太子には、国王が逆らえない北の大国の王妃の命令で、北の大国の王女とくっつけられた。
これももちろんヴィオを愛する腹黒達の企てである。ヴィオを他国にやるなんてとんでもない。しかも、隣国の王妃は我が国の腹黒軍団のツートップ、王妃様とアルブラン公爵夫人と仲が悪い。ふたりがこよなく愛しているヴィオをそんな王妃の息子にやるわけがない。
北の大国の王女は苛烈だ。見た目は淑女だが、中身はキツい。生まれながらの王族、あの気高さは隣国の王妃など敵ではない。
ヴィオの婚約者のユリウスはアルブラン公爵夫人の息子で次期公爵。アルブラン公爵家は我が国の裏を一手に引き受ける家で我が国の影のトップだ。
本来なら王家から王女を降嫁させるのだが、今の世代は王女が側妃の娘で馬鹿だった為なくなった。
次の世代に私と殿下の姫をアルブラン公爵家に嫁がせることになるだろう。
それもあるが、ユリウスがヴィオを溺愛しているので、ヴィオ以外とは結婚しないとゴネ倒した。腹黒軍団はユリウスとヴィオが結婚し、アルブラン公爵家にいるのがベストだという事でなんとかユリウスの思いは遂げられそうなのだが、いかんせんヴィオは天然のたらしなので、ユリウスはヴィオに近づく男にピリピリしている。
結婚したら領地に閉じ込めるつもりのようなので、そんなことはさせるかと、私はヴィオを側近にすることにした。
側近といっても、お茶会をしたり、一緒に買い物をしたり、遊んだりするくらいで特に仕事というわけではない。
これには王妃さまもアンソニーもすぐに同意してくれた。腹黒は皆、ヴィオと定期的に会い癒されたいのだ。
「ねぇ、アンソニー、本当はヴィオと結婚したかったんじゃないの?」
私は意地悪い顔をしてアンソニー殿下に聞いてみた。
「それは無いな。ヴィオレッタには我が国の王妃は無理だ。俺は誰かみたいにロリ趣味はない。ヴィオを望んだら俺はあいつに消されるだろう? それはこの国とっての損害だからな?」
確かにあの狭量な男に消されるな。あの男はヴィオのためなら国ひとつくらい笑いながら滅ぼすだろう。味方でいる分には心強いが、敵にしたらあんな嫌なやつはいない。
まぁ、あいつの弱みのヴィオは私と仲が良い。ヴィオが我が手にある限り我が国は安心だ。
それにしてもヴィオの魔力を一度がっつり鑑定してみたいもんだ。あれは絶対普通の女の子ではないはずだ。
まぁ、私は死ぬまでヴィオとは親友だ。ヴィオの幸せの為にも次期王妃として、この国を安全で平和な国にしなくてはならない。
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