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どうすればいい(ハインリッヒ視点)
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突然俺の頬を触り、別れの言葉を告げたかと思うと、シャーロット嬢は何やら呪文を唱え始めた。
するとシャーロット嬢の手から眩しい光が溢れ出し俺たちを包んだ。
俺は動く事すら出来ず、ただ光の中で立ち尽くしていた。
どれくらい経ったであろう。光がだんだん消えていった。
そして俺の足元にはシャーロット嬢が倒れていた。
「シャーロット嬢? シャーロット嬢! シャーロット! 誰か! 誰か来てくれ!」
俺はシャーロット嬢を抱き起こしながら叫んだ。
俺の声を聞きつけ、人が集まってきた。その中にはアーノルド殿下もいた。
「誰かシュワルツ医師を呼んで来てくれ!」
アーノルド殿下は叫んでいる。
「ハインリッヒ、いったい何があったんだ?」
「よくわからないんです。光がわ~っと……」
「お前、その顔……」
顔?
「傷が無いぞ」
アーノルド殿下は驚いた顔をしている。
「シャーロットが傷を消すと言って、部屋から出ていったのだが、本当に消したのか……」
アーノルド殿下は独り言のような小さな声で呟いた。
傷? 俺の傷が消えているのか? そう言えばシャーロット嬢は俺の傷を消すと言っていた。
しかし……。
シャーロット嬢をベッドのある客間に運び、をシュワルツ医師に診てもらう。
「魔力の使いすぎです。酷い枯渇状態に陥っています。魔力が復活すれば意識が戻ると思いますがここまで酷いとどうなるか。私にもわかりかねます」
医師は目を伏せた。
俺の傷を治すために、魔力を使ったのか。なぜだ。俺なんかの為に死ぬかもしれないんだぞ。
俺はどうすればいいんだ。
「お前のせいだな。お前が素直じゃないからシャーロットは追い詰められた。馬鹿みたいに一本気な女だから、お前を日向に引っ張り出したかったんだろう。その傷のせいで縮こまったお前の自信を取り戻してやりたかったんだな。そんな傷あってもなくてもシャーロットの気持ちはびくともしなかったのに」
アーノルド殿下は俺の肩に手を置いた。
俺は言葉を発することもできずただ立ち尽くしていた。
俺はシャーロット嬢のことが怖かった。暗黒だった俺の心にズカズカ踏み込んでくる。そして瘴気を払うかのように心の暗黒を光で消していく。
本気なのか? それとも皆が噂しているように俺に近づいたのはアーノルド殿下に近づくための手段なのか?
こんな顔の俺を好きになどなるはずがない。
明るくて、眩しくて、可愛くて、俺と違って素直で真っ直ぐで。
どんどん好きになっていく。だめだとわかっているのに気がつけば俺の心はシャーロット嬢でいっぱいになっている。
だめだ。もう、傷つきたくない。
俺は当て馬のはず。
こんな俺はきっと捨てられる。
俺は自分の心を守る為に拒絶するしかなかった。
それがこんなことになるなんて。
「シャーロット!」
シャーロットの父親のシュープリームス侯爵が現れた。
「シャーロットは?」
シュワルツ医師と話をしている。
「クロフォード卿、顔をよく見せていただいても?」
「はい」
「それとほかの傷が有ればそれも」
俺はシュープリームス侯爵に言われるままシャツを脱ぎ胸や背中、肩や腕にある傷を見せた。
傷? 傷が全て消えている……
「なるほど、シャーロットはクロフォード卿の全ての傷を回復魔法で消したのですね。クロフォード卿、回復魔法は使う者の身体に結構負担がかかるものなのです。シャーロット程の魔力保持者でもここまでやるとさすがにこうなりますね」
「私のせいです。申し訳ありません」
俺のせいだ。俺が馬鹿なせいだ。
「いや、シャーロットのせいです。あなたは何も悪くない。むしろ被害者ですよ。シャーロットが引っ掻き回してしまい、こちらこそ申し訳ない」
「シャーロット嬢はどうなるのですか? このまま目覚めないのですか」
俺はシュープリームス侯爵に聞いた。
「魔力が回復すれば目覚めます。どれくらいかかるかはわかりませんが、大丈夫です。もうシャーロットのことはお気になさらなくてもよろしいです。このまま連れて帰ります」
「待って下さい。私に世話をさせてもらえませんか。シャーロット嬢は私の婚約者です。あなたに渡してしまえばこのまま会えなくなりそうで……」
「あなたはシャーロットを嫌っていたのではないのですか?迷惑に思っていたのでは?」
「そんなことはありません。どう接すれば良いのか戸惑ってはいましたが、決して嫌っているなど」
「それならよかったです。どうかシャーロットをよろしくお願いします」
シュープリームス侯爵は俺に頭を下げた。
俺でいいのか?
娘をこんな目に合わせたのに。
俺は胸がいっぱいになった。
するとシャーロット嬢の手から眩しい光が溢れ出し俺たちを包んだ。
俺は動く事すら出来ず、ただ光の中で立ち尽くしていた。
どれくらい経ったであろう。光がだんだん消えていった。
そして俺の足元にはシャーロット嬢が倒れていた。
「シャーロット嬢? シャーロット嬢! シャーロット! 誰か! 誰か来てくれ!」
俺はシャーロット嬢を抱き起こしながら叫んだ。
俺の声を聞きつけ、人が集まってきた。その中にはアーノルド殿下もいた。
「誰かシュワルツ医師を呼んで来てくれ!」
アーノルド殿下は叫んでいる。
「ハインリッヒ、いったい何があったんだ?」
「よくわからないんです。光がわ~っと……」
「お前、その顔……」
顔?
「傷が無いぞ」
アーノルド殿下は驚いた顔をしている。
「シャーロットが傷を消すと言って、部屋から出ていったのだが、本当に消したのか……」
アーノルド殿下は独り言のような小さな声で呟いた。
傷? 俺の傷が消えているのか? そう言えばシャーロット嬢は俺の傷を消すと言っていた。
しかし……。
シャーロット嬢をベッドのある客間に運び、をシュワルツ医師に診てもらう。
「魔力の使いすぎです。酷い枯渇状態に陥っています。魔力が復活すれば意識が戻ると思いますがここまで酷いとどうなるか。私にもわかりかねます」
医師は目を伏せた。
俺の傷を治すために、魔力を使ったのか。なぜだ。俺なんかの為に死ぬかもしれないんだぞ。
俺はどうすればいいんだ。
「お前のせいだな。お前が素直じゃないからシャーロットは追い詰められた。馬鹿みたいに一本気な女だから、お前を日向に引っ張り出したかったんだろう。その傷のせいで縮こまったお前の自信を取り戻してやりたかったんだな。そんな傷あってもなくてもシャーロットの気持ちはびくともしなかったのに」
アーノルド殿下は俺の肩に手を置いた。
俺は言葉を発することもできずただ立ち尽くしていた。
俺はシャーロット嬢のことが怖かった。暗黒だった俺の心にズカズカ踏み込んでくる。そして瘴気を払うかのように心の暗黒を光で消していく。
本気なのか? それとも皆が噂しているように俺に近づいたのはアーノルド殿下に近づくための手段なのか?
こんな顔の俺を好きになどなるはずがない。
明るくて、眩しくて、可愛くて、俺と違って素直で真っ直ぐで。
どんどん好きになっていく。だめだとわかっているのに気がつけば俺の心はシャーロット嬢でいっぱいになっている。
だめだ。もう、傷つきたくない。
俺は当て馬のはず。
こんな俺はきっと捨てられる。
俺は自分の心を守る為に拒絶するしかなかった。
それがこんなことになるなんて。
「シャーロット!」
シャーロットの父親のシュープリームス侯爵が現れた。
「シャーロットは?」
シュワルツ医師と話をしている。
「クロフォード卿、顔をよく見せていただいても?」
「はい」
「それとほかの傷が有ればそれも」
俺はシュープリームス侯爵に言われるままシャツを脱ぎ胸や背中、肩や腕にある傷を見せた。
傷? 傷が全て消えている……
「なるほど、シャーロットはクロフォード卿の全ての傷を回復魔法で消したのですね。クロフォード卿、回復魔法は使う者の身体に結構負担がかかるものなのです。シャーロット程の魔力保持者でもここまでやるとさすがにこうなりますね」
「私のせいです。申し訳ありません」
俺のせいだ。俺が馬鹿なせいだ。
「いや、シャーロットのせいです。あなたは何も悪くない。むしろ被害者ですよ。シャーロットが引っ掻き回してしまい、こちらこそ申し訳ない」
「シャーロット嬢はどうなるのですか? このまま目覚めないのですか」
俺はシュープリームス侯爵に聞いた。
「魔力が回復すれば目覚めます。どれくらいかかるかはわかりませんが、大丈夫です。もうシャーロットのことはお気になさらなくてもよろしいです。このまま連れて帰ります」
「待って下さい。私に世話をさせてもらえませんか。シャーロット嬢は私の婚約者です。あなたに渡してしまえばこのまま会えなくなりそうで……」
「あなたはシャーロットを嫌っていたのではないのですか?迷惑に思っていたのでは?」
「そんなことはありません。どう接すれば良いのか戸惑ってはいましたが、決して嫌っているなど」
「それならよかったです。どうかシャーロットをよろしくお願いします」
シュープリームス侯爵は俺に頭を下げた。
俺でいいのか?
娘をこんな目に合わせたのに。
俺は胸がいっぱいになった。
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