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知らんぞ(シュープリームス侯爵視点)
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我がシュープリームス家は魔法に特化した家で、代々の当主は魔法省のトップや宮廷魔導士団の団長を勤めている。私も魔法省で大臣をしている。
もちろん娘のシャーロットも魔力が強く、特に回復魔法を得意としていた。
回復魔法は魔力の消費が多く、かける方の負担が大きいのでつかう者は少ないが、シャーロットほど魔力があれば多少使っても痛くも痒くもない。
なので、シャーロットはボランティアで怪我や病気の人にかけていた。
見た目は儚げで庇護欲を誘う美少女風なのだが、中身は猪突猛進、考えるより先に身体が動く。じっとしていられない。一本気で正義感が強く思い込みもはげしい。そして暴れん坊なのだ。淑女らしくしなさいと口が酸っぱくなるほど言い聞かせてはいるが、行動力がありすぎる娘の扱いに私も妻も息子も困り果てていた。
デビュタントで一目惚れをした娘は、またやらかした。
相手は我が国最強と言われている騎士。
見た目の威圧感と顔や身体中の刀傷から女性達に敬遠されていた。
ああいうタイプが好みだったとは、父親の私も全く知らなかった。
思い込んだら止まらない我が娘は猪突猛進に騎士にアタックした。
そして国王陛下や王太子を巻き込み、騎士と婚約をした。
シャーロットに目をつけられるなんて、騎士も大変だろう。
私は騎士が不憫に思えてならなかった。
思ったとおり、騎士はシャーロットが嫌なようで距離を置いていた。
陛下の命令で仕方なく婚約させられたのだ。
貴族達は騎士は当て馬で、シャーロットの狙いは王太子だと噂をはじめた。
普通の令嬢ならそうかもしれないが、シャーロットに限ってそれはない。そんな腹芸を使えたなら、私は今までこんな苦労をしなくて済んだはずだ。
しかし、絶対シャーロットは何かやる。何かやらかすはずだ。
家がお取りつぶしになるような事だけはやめてくれと祈る毎日だった。
ある日、魔法省で仕事をしていると、シャーロットが倒れ意識がないと呼ばれた。
慌てて行ってみると、客間のベッドの上で眠っているシャーロットがいた。
側には騎士が青い顔をして立っている。
騎士の顔? なんだかいつもと違う?
あっ、傷が無いぞ。
私は騎士に傷を見せてもらった。
顔だけでなく身体の傷も綺麗さっぱりなくなっている。
なるほどこれか。このせいでシャーロットは意識がなくなっているのだな。
宮廷医師は魔力が枯渇していると診断したようだ。
正にそのとおりだが、いつ目覚めるかわからないは言い過ぎだろう。
まぁ、シャーロットの魔力なら2~3日もすれば元通りに動けるだろう。
責任を感じているのか、可哀想に騎士は青い顔をして狼狽えている。
まぁ、このまま連れて帰って、身体が悪いということにして婚約を解消して貰えばいい。
顔や身体の傷が無くなった騎士ならばいくらでも縁談はあるだろう。
シャーロットは、あんな性格なので結婚は無理だ。
余程忍耐力のある男か馬鹿かどちらかしかないがそんな男はいないだろう。まぁ、魔法省で働かせばいい。
そう思っていたら、この騎士、シャーロットが嫌いではないと言う。
馬鹿か? きっと馬鹿なのだな。
王太子殿下に目をやると頷いている。
知らんぞ~。
私は知らんぞ~。
シャーロットは騎士に任せよう。
騎士殿、後悔しても私は知らんぞ。
もちろん娘のシャーロットも魔力が強く、特に回復魔法を得意としていた。
回復魔法は魔力の消費が多く、かける方の負担が大きいのでつかう者は少ないが、シャーロットほど魔力があれば多少使っても痛くも痒くもない。
なので、シャーロットはボランティアで怪我や病気の人にかけていた。
見た目は儚げで庇護欲を誘う美少女風なのだが、中身は猪突猛進、考えるより先に身体が動く。じっとしていられない。一本気で正義感が強く思い込みもはげしい。そして暴れん坊なのだ。淑女らしくしなさいと口が酸っぱくなるほど言い聞かせてはいるが、行動力がありすぎる娘の扱いに私も妻も息子も困り果てていた。
デビュタントで一目惚れをした娘は、またやらかした。
相手は我が国最強と言われている騎士。
見た目の威圧感と顔や身体中の刀傷から女性達に敬遠されていた。
ああいうタイプが好みだったとは、父親の私も全く知らなかった。
思い込んだら止まらない我が娘は猪突猛進に騎士にアタックした。
そして国王陛下や王太子を巻き込み、騎士と婚約をした。
シャーロットに目をつけられるなんて、騎士も大変だろう。
私は騎士が不憫に思えてならなかった。
思ったとおり、騎士はシャーロットが嫌なようで距離を置いていた。
陛下の命令で仕方なく婚約させられたのだ。
貴族達は騎士は当て馬で、シャーロットの狙いは王太子だと噂をはじめた。
普通の令嬢ならそうかもしれないが、シャーロットに限ってそれはない。そんな腹芸を使えたなら、私は今までこんな苦労をしなくて済んだはずだ。
しかし、絶対シャーロットは何かやる。何かやらかすはずだ。
家がお取りつぶしになるような事だけはやめてくれと祈る毎日だった。
ある日、魔法省で仕事をしていると、シャーロットが倒れ意識がないと呼ばれた。
慌てて行ってみると、客間のベッドの上で眠っているシャーロットがいた。
側には騎士が青い顔をして立っている。
騎士の顔? なんだかいつもと違う?
あっ、傷が無いぞ。
私は騎士に傷を見せてもらった。
顔だけでなく身体の傷も綺麗さっぱりなくなっている。
なるほどこれか。このせいでシャーロットは意識がなくなっているのだな。
宮廷医師は魔力が枯渇していると診断したようだ。
正にそのとおりだが、いつ目覚めるかわからないは言い過ぎだろう。
まぁ、シャーロットの魔力なら2~3日もすれば元通りに動けるだろう。
責任を感じているのか、可哀想に騎士は青い顔をして狼狽えている。
まぁ、このまま連れて帰って、身体が悪いということにして婚約を解消して貰えばいい。
顔や身体の傷が無くなった騎士ならばいくらでも縁談はあるだろう。
シャーロットは、あんな性格なので結婚は無理だ。
余程忍耐力のある男か馬鹿かどちらかしかないがそんな男はいないだろう。まぁ、魔法省で働かせばいい。
そう思っていたら、この騎士、シャーロットが嫌いではないと言う。
馬鹿か? きっと馬鹿なのだな。
王太子殿下に目をやると頷いている。
知らんぞ~。
私は知らんぞ~。
シャーロットは騎士に任せよう。
騎士殿、後悔しても私は知らんぞ。
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