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イルメラ様と会いました。
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部屋に戻り、メアリーに儚げな令嬢に変身させてもらう。
髪を緩いハーフアップにし、流した髪の裾をクルンと巻いて柔らかく見えるようにしてもらう。そして優しく見えるようなメイクをする。ドレスもパステルカラーの可愛い感じのものを選んだ。
「ハイデマリー様、バッチリです。苛烈な性格をちゃんと隠せましたよ」
メアリーはヒヒヒと笑う。誰が苛烈なのよ! 暗部で鍛えられたメアリーはイメージ通りのヘアメイクやドレスで変身させることなど朝飯前だ。
あとは私が化けるだけ。まぁ、元々儚げな雰囲気なので問題ない。
「ハイデマリー様、元々儚げな雰囲気だから問題ないとか思っていませんか? それ、絶対違いますからね」
メアリーは鋭い。私は儚げさなんて全くない。でも、そこは王女として鍛えられている。私だって化けることなど朝飯前なのだ。
先程、母から、叔母は元気にしていると極秘伝書が来た。久しぶりに故郷に戻り安心したようだ。しばらくは、療養のために気候の良い南の直轄領にいるお祖父様とお祖母様のところに身を寄せるそうだ。
離縁するのか、このまま暗部の者を使い、亡くなった芝居をするかまだ決めていないらしい。とりあえずはしばらく様子を見るそうだ。
「さぁ、行きましょうか。初イルメラね」
張り切るわたしを見てメアリーはふふふと笑う。
ハンナが優しく微笑んだ。
「イルメラ様は華やかな方でいらっしゃいます。今日もきっとお派手ないでたちでしょう。ハイデマリー様の方がお美しいですよ」
「ハンナ、ありがとう。頑張るわね」
私は気合いを入れ直した。そして、3人を引き連れ、顔合わせ場所のサロンに向かった。
◆◇◆
私達が待っていると、イルメラ様と思われる令嬢がたくさんのお供を引き連れて現れた。
真紅のフリフリしたフリルやラッフルがこれでもかと付いたド派手なドレスを着ている。そして離れた位置からも香水の匂いがわかる。鼻がどうにかなりそうだ。
あれがイルメラ様でなければ誰だというのだろう。
一応私は年下なので立ち上がり礼をとった。
「あなたがバーレンドルフ王国の王女かしら? 私はこのプレル王国の王女のイルメラよ。お姉様と呼ばせてあげても良いわ。あなた、いくつか私の授業に便乗するそうね」
お~、めっちゃ上からだわ。私はわざと儚げな雰囲気を出す。
「初めてお目にかかります。私はバーレンドルフ王国の王女でありますハイデマリーと申します。この度は3ヶ月の間、プレル王国で学ばせていただくことになりました。よろしくお願いいたします」
カーテシーをした。
「まぁ、可愛いわね。アデレイド様の姪なんでしょ? アデレイド様が具合いが良ければ面倒を見るところでしょう。押し付けられて迷惑だけど、暇な時間は付き合ってあげるわ」
イルメラ嬢は口角を上げる。う~ん、悪い人ではないようだ。ただの我儘で傲慢な馬鹿姫という感じだな。甘やかされて、なんでも意のままになるように育ったのだろう。ダメなパターンだ。
「はい。叔母もイルメラ様にはご迷惑をお掛けして申し訳ないと申しておりました」
そんなこと言ってないけど、とりあえず言っとこ。
「そう? まぁ、うちの母の方がお父様から寵愛を受けているし、あの人もお飾りの王妃で気の毒よね。リヒャルドが死んじゃってからずっと引きこもってるし。もう離縁して国に戻った方がいいんじゃない? ここにいても不幸だわ」
国と国の関係とか全く分かってないようだ。叔母が離縁して国に戻ればこのプレル王国と我がバーレンドルフ王国の友好関係はなくなる。
理由によっては一戦交えることもあるかもしれない。それなのに平気でそんなことを言う。私はよくわからないふりをして微笑んでおいた。
「イルメラ殿下、そろそろリュディガー卿との定例のお茶の時間でございます」
イルメラ嬢の背後から侍女が耳打ちしている。魔力のせいで人より聴力に長けている私にははっきりそう聞こえた。
リュディガー卿とはあの礼拝堂にいらっしゃるリュディガー様のことだろうか?
「嫌よ。行かないわ。あんな辛気臭い、陰険な男と会いたくなんか無いわ。これからマインラートと会う約束なのよ。あの男には適当なことを言って断っておいてちょうだい」
リュディガー様の事が嫌いなようだ。イルメラ様は顔を歪ませている。
「リュディガーは私の婚約者なんだけど、嫌な男なのよ。私達の前では良い人の振りをして、影では弟のマインラートを虐げているの。ほんとにマインラートが可哀想よ」
弟を虐げている? あの人が?
ハンナの顔を見ると、目が違うと言っている。
「ハイデマリー、そろそろ時間だからいくわ。今からマインラートと買い物に行くの。またね」
「失礼します」
イルメラ様は手をひらひら振りながら部屋を出て行った。
「私達も部屋に戻りましょうか」
私達もサロンを出て自室に戻った。
◆◇◆
部屋に入り扉を締める。
遮音・幻影魔法が発動された。
「はぁ~、何あれ?」
「本当に馬鹿姫ですね」
イルメラ様はシロだと思う。あれはただの馬鹿姫だ。
「マインラートって奴はヤバいですね。兄に虐げられているなんて嘘ですね」
マイクが呟く。
「ねえ、ハンナ。その辺りどうなの?」
私の問いにハンナは眉根を寄せた。
「マインラート様をご覧になればわかります。リュディガー様とはひととなりが全く違います」
そうだろう。リュディガー様が誰かを虐げるような人には思えない。
私達はハンナからリュディガー様とイルメラ様の話を聞くことになった。
髪を緩いハーフアップにし、流した髪の裾をクルンと巻いて柔らかく見えるようにしてもらう。そして優しく見えるようなメイクをする。ドレスもパステルカラーの可愛い感じのものを選んだ。
「ハイデマリー様、バッチリです。苛烈な性格をちゃんと隠せましたよ」
メアリーはヒヒヒと笑う。誰が苛烈なのよ! 暗部で鍛えられたメアリーはイメージ通りのヘアメイクやドレスで変身させることなど朝飯前だ。
あとは私が化けるだけ。まぁ、元々儚げな雰囲気なので問題ない。
「ハイデマリー様、元々儚げな雰囲気だから問題ないとか思っていませんか? それ、絶対違いますからね」
メアリーは鋭い。私は儚げさなんて全くない。でも、そこは王女として鍛えられている。私だって化けることなど朝飯前なのだ。
先程、母から、叔母は元気にしていると極秘伝書が来た。久しぶりに故郷に戻り安心したようだ。しばらくは、療養のために気候の良い南の直轄領にいるお祖父様とお祖母様のところに身を寄せるそうだ。
離縁するのか、このまま暗部の者を使い、亡くなった芝居をするかまだ決めていないらしい。とりあえずはしばらく様子を見るそうだ。
「さぁ、行きましょうか。初イルメラね」
張り切るわたしを見てメアリーはふふふと笑う。
ハンナが優しく微笑んだ。
「イルメラ様は華やかな方でいらっしゃいます。今日もきっとお派手ないでたちでしょう。ハイデマリー様の方がお美しいですよ」
「ハンナ、ありがとう。頑張るわね」
私は気合いを入れ直した。そして、3人を引き連れ、顔合わせ場所のサロンに向かった。
◆◇◆
私達が待っていると、イルメラ様と思われる令嬢がたくさんのお供を引き連れて現れた。
真紅のフリフリしたフリルやラッフルがこれでもかと付いたド派手なドレスを着ている。そして離れた位置からも香水の匂いがわかる。鼻がどうにかなりそうだ。
あれがイルメラ様でなければ誰だというのだろう。
一応私は年下なので立ち上がり礼をとった。
「あなたがバーレンドルフ王国の王女かしら? 私はこのプレル王国の王女のイルメラよ。お姉様と呼ばせてあげても良いわ。あなた、いくつか私の授業に便乗するそうね」
お~、めっちゃ上からだわ。私はわざと儚げな雰囲気を出す。
「初めてお目にかかります。私はバーレンドルフ王国の王女でありますハイデマリーと申します。この度は3ヶ月の間、プレル王国で学ばせていただくことになりました。よろしくお願いいたします」
カーテシーをした。
「まぁ、可愛いわね。アデレイド様の姪なんでしょ? アデレイド様が具合いが良ければ面倒を見るところでしょう。押し付けられて迷惑だけど、暇な時間は付き合ってあげるわ」
イルメラ嬢は口角を上げる。う~ん、悪い人ではないようだ。ただの我儘で傲慢な馬鹿姫という感じだな。甘やかされて、なんでも意のままになるように育ったのだろう。ダメなパターンだ。
「はい。叔母もイルメラ様にはご迷惑をお掛けして申し訳ないと申しておりました」
そんなこと言ってないけど、とりあえず言っとこ。
「そう? まぁ、うちの母の方がお父様から寵愛を受けているし、あの人もお飾りの王妃で気の毒よね。リヒャルドが死んじゃってからずっと引きこもってるし。もう離縁して国に戻った方がいいんじゃない? ここにいても不幸だわ」
国と国の関係とか全く分かってないようだ。叔母が離縁して国に戻ればこのプレル王国と我がバーレンドルフ王国の友好関係はなくなる。
理由によっては一戦交えることもあるかもしれない。それなのに平気でそんなことを言う。私はよくわからないふりをして微笑んでおいた。
「イルメラ殿下、そろそろリュディガー卿との定例のお茶の時間でございます」
イルメラ嬢の背後から侍女が耳打ちしている。魔力のせいで人より聴力に長けている私にははっきりそう聞こえた。
リュディガー卿とはあの礼拝堂にいらっしゃるリュディガー様のことだろうか?
「嫌よ。行かないわ。あんな辛気臭い、陰険な男と会いたくなんか無いわ。これからマインラートと会う約束なのよ。あの男には適当なことを言って断っておいてちょうだい」
リュディガー様の事が嫌いなようだ。イルメラ様は顔を歪ませている。
「リュディガーは私の婚約者なんだけど、嫌な男なのよ。私達の前では良い人の振りをして、影では弟のマインラートを虐げているの。ほんとにマインラートが可哀想よ」
弟を虐げている? あの人が?
ハンナの顔を見ると、目が違うと言っている。
「ハイデマリー、そろそろ時間だからいくわ。今からマインラートと買い物に行くの。またね」
「失礼します」
イルメラ様は手をひらひら振りながら部屋を出て行った。
「私達も部屋に戻りましょうか」
私達もサロンを出て自室に戻った。
◆◇◆
部屋に入り扉を締める。
遮音・幻影魔法が発動された。
「はぁ~、何あれ?」
「本当に馬鹿姫ですね」
イルメラ様はシロだと思う。あれはただの馬鹿姫だ。
「マインラートって奴はヤバいですね。兄に虐げられているなんて嘘ですね」
マイクが呟く。
「ねえ、ハンナ。その辺りどうなの?」
私の問いにハンナは眉根を寄せた。
「マインラート様をご覧になればわかります。リュディガー様とはひととなりが全く違います」
そうだろう。リュディガー様が誰かを虐げるような人には思えない。
私達はハンナからリュディガー様とイルメラ様の話を聞くことになった。
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