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マインラート現る
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さぁ、リュディガー様に会いに行こう。リュディガー様の話は楽しい。
私はウキウキしながら礼拝堂に向かっていた。
「ハイデマリー殿下とお見受けいたします」
リュディガー様の元へ向かおうと王宮の中庭を歩いていたら、見知らぬ人に声をかけられた。
長身で美男子、いかにも貴族っぽい嘘くさい笑顔だ。誰だろう?
私は無意識に鑑定してしまった。
うわぁ~、すごい野心。怖い~。なんだこの人は。
あぁそうか。この人がマインラートか?
私が鑑定をしているのを、自分に見惚れていると思ったようだ。
余程自分に自信があるんだな。
「ハイデマリー殿下、初めてお目にかかります。私はマインラート・ヴェルトミュラーと申します。兄のリュディガーから我が国の守護の神について学んでいるとイルメラ殿下よりお聞きいたしました。兄より私の方がハイデマリー殿下にとってお役に立てる存在だと思います。是非、兄から私に変えてほしいと国王陛下にお申し出下さいませ」
あぁ、嫌だ。こんな男嫌いだわ。不誠実を絵に描いたような男だ。
「お申し出ありがとう存じます。今のところ、リュディガー様で問題ありませんのでこのままで結構ですわ」
王族らしく曖昧な笑顔を浮かべておく。
すると、マインラートは私に近づき小声で話し出した。
「兄は殿下の前では良い人間のふりをしているのでしょう。しかし、本質は酷い男なのです。私と母を蔑ろにし、迫害しています。使用人達に命令し、嫌がらせをしたり、ときには暴力もあります。私達は家の恥だと隠しておりましたが、王妃殿下がそれに気付き、兄をあの礼拝堂に幽閉してくれました。あれから母も私も安心して毎日過ごせています。これはまだ内緒ですが、父は兄を廃嫡にし、私にヴェルトミュラー公爵家を継がせるつもりです。兄のような男から学ぶことなど何もございません。是非に私をご指名ください」
作り笑顔が気持ち悪い。
「家の秘密を無闇に語るものではありませんわ。失礼いたします」
私は作り笑顔で対抗し、場を離れた。
「ハイデマリー殿下!」
後ろで叫んでいるが無視だ。私はマイクに目配せした。
マイクはマインラートの元に行く。
「ヴェルトミュラー公爵令息、殿下が申し訳ございません。殿下は頑固者でございまして一度言い出すとなかなか聞かないのです。せっかくお申し出いただきましたのに。私達の方でも説得してみます」
「そうですか。護衛の方も大変ですね。何があったらいつでも私にお声がけ下い。お力になれると思いますので」
あぁ嫌だ。胡散臭いわ。力になどなるか! いらんいらん。
マイクが戻ってきた。
「野心ギラギラですね。きっと何かしてくるでしょう。暗部にリュディガー様の警護を増やすように伝えておきます」
さすがマイク話が早い。
さぁ、気を取り直そう。私は礼拝堂の扉を開けた。
「こんにちは。今日もよろしくお願いいたします」
リュディガー様と一緒に過ごす時間はとても心地が良い。
「ハイデマリー殿下、こんにちは。今日もこちらに来られて大丈夫なのですか? 先程、弟と話をしていたようにお見受けいたしました。私は良くない噂がありますし、ハイデマリー嬢に迷惑がかかるのでは? 今からでもこのお役目を弟と変更いたしましょうか?」
リュディガー様は目を伏せる。
「リュディガー様、私を侮らないでくださいませ。私は善悪を見極めることができますわ。周りがどのように言っていようと私はリュディガー様を信じております。あのような方から学ぶことなど何ひとつごさいません」
たまには王女らしい態度をとってみた。だって本当にその通りなんだもの。
リュディガー様の顔がぱぁ~っと明るくなった。
「私を信じて下さるのですか?」
「当たり前です。今この国で信じられるはリュディガー様だけですわ」
「しかし私は……」
「リュディガー様はホンモノです。自信をお持ち下さい。あんなニセモノ達のことなど気にすることはありません。私はリュディガー様を守ります」
あら、なんでここまで言っちゃったのかしら?
リュディガー様は顔をぽっと赤らめている。
マイクとメアリーは生温かい眼差しで私達を見ている。
あれ? あれ? 私?
私は今、自分の気持ちに自覚してしまった。
私はウキウキしながら礼拝堂に向かっていた。
「ハイデマリー殿下とお見受けいたします」
リュディガー様の元へ向かおうと王宮の中庭を歩いていたら、見知らぬ人に声をかけられた。
長身で美男子、いかにも貴族っぽい嘘くさい笑顔だ。誰だろう?
私は無意識に鑑定してしまった。
うわぁ~、すごい野心。怖い~。なんだこの人は。
あぁそうか。この人がマインラートか?
私が鑑定をしているのを、自分に見惚れていると思ったようだ。
余程自分に自信があるんだな。
「ハイデマリー殿下、初めてお目にかかります。私はマインラート・ヴェルトミュラーと申します。兄のリュディガーから我が国の守護の神について学んでいるとイルメラ殿下よりお聞きいたしました。兄より私の方がハイデマリー殿下にとってお役に立てる存在だと思います。是非、兄から私に変えてほしいと国王陛下にお申し出下さいませ」
あぁ、嫌だ。こんな男嫌いだわ。不誠実を絵に描いたような男だ。
「お申し出ありがとう存じます。今のところ、リュディガー様で問題ありませんのでこのままで結構ですわ」
王族らしく曖昧な笑顔を浮かべておく。
すると、マインラートは私に近づき小声で話し出した。
「兄は殿下の前では良い人間のふりをしているのでしょう。しかし、本質は酷い男なのです。私と母を蔑ろにし、迫害しています。使用人達に命令し、嫌がらせをしたり、ときには暴力もあります。私達は家の恥だと隠しておりましたが、王妃殿下がそれに気付き、兄をあの礼拝堂に幽閉してくれました。あれから母も私も安心して毎日過ごせています。これはまだ内緒ですが、父は兄を廃嫡にし、私にヴェルトミュラー公爵家を継がせるつもりです。兄のような男から学ぶことなど何もございません。是非に私をご指名ください」
作り笑顔が気持ち悪い。
「家の秘密を無闇に語るものではありませんわ。失礼いたします」
私は作り笑顔で対抗し、場を離れた。
「ハイデマリー殿下!」
後ろで叫んでいるが無視だ。私はマイクに目配せした。
マイクはマインラートの元に行く。
「ヴェルトミュラー公爵令息、殿下が申し訳ございません。殿下は頑固者でございまして一度言い出すとなかなか聞かないのです。せっかくお申し出いただきましたのに。私達の方でも説得してみます」
「そうですか。護衛の方も大変ですね。何があったらいつでも私にお声がけ下い。お力になれると思いますので」
あぁ嫌だ。胡散臭いわ。力になどなるか! いらんいらん。
マイクが戻ってきた。
「野心ギラギラですね。きっと何かしてくるでしょう。暗部にリュディガー様の警護を増やすように伝えておきます」
さすがマイク話が早い。
さぁ、気を取り直そう。私は礼拝堂の扉を開けた。
「こんにちは。今日もよろしくお願いいたします」
リュディガー様と一緒に過ごす時間はとても心地が良い。
「ハイデマリー殿下、こんにちは。今日もこちらに来られて大丈夫なのですか? 先程、弟と話をしていたようにお見受けいたしました。私は良くない噂がありますし、ハイデマリー嬢に迷惑がかかるのでは? 今からでもこのお役目を弟と変更いたしましょうか?」
リュディガー様は目を伏せる。
「リュディガー様、私を侮らないでくださいませ。私は善悪を見極めることができますわ。周りがどのように言っていようと私はリュディガー様を信じております。あのような方から学ぶことなど何ひとつごさいません」
たまには王女らしい態度をとってみた。だって本当にその通りなんだもの。
リュディガー様の顔がぱぁ~っと明るくなった。
「私を信じて下さるのですか?」
「当たり前です。今この国で信じられるはリュディガー様だけですわ」
「しかし私は……」
「リュディガー様はホンモノです。自信をお持ち下さい。あんなニセモノ達のことなど気にすることはありません。私はリュディガー様を守ります」
あら、なんでここまで言っちゃったのかしら?
リュディガー様は顔をぽっと赤らめている。
マイクとメアリーは生温かい眼差しで私達を見ている。
あれ? あれ? 私?
私は今、自分の気持ちに自覚してしまった。
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