【完結】巻き戻したのだから何がなんでも幸せになる！ 姉弟、母のために頑張ります！

エピローグ

「産まれましたよ！　元気な男の子です」

　私の耳に中年女性の声がした。

「どうやら私は産まれたらしい。今度はあの闇魔導士は上手くやったのだろうか？」

　部屋の扉を開けて、若い男が入ってくる。

「ありがとう。よく頑張ったな」

若い男は母に労いの言葉をかけているようだ。

ここからだと母の顔がよく見えない。

「抱いてもいいですか？」
「もちろんですよー。お父様と同じ金色の髪ですね」

　若い男は私を抱き、耳元で囁いた。

「待っていたぞヘンリー……いや、ミッシェル」

 クロヴィス？　クロヴィスなのか？

「ブランシュは何も記憶がない。クラウディアもだ。そしてあと５分でお前も私も記憶が消えるらしい。闇魔導士の約束どおり、この世界にルブラウン侯爵家は存在しない。ブランシュは子供の頃から私と婚約し、結婚して幸せに暮らしている。これからは私達家族でブランシュを幸せにしような。たとえ記憶がなくなって何も覚えてなくてもその思いは変わらないだろう？」

　私はクロヴィス……いや、父上に目で『承知いたしました』と返事した。


　　　　　　　　　　了

完結しました。

途中風邪でダウンしてしまい、２日程更新できずすみませんでした。

また、体調が復活したら、次回作を書きたいと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。