俺のバッドエンドが彼女のハッピーエンドなんてあってたまるか!

めいゆー

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クラスメイト投入?

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学園生活も1週間が過ぎようとしていた。

「どうじゃね木村ちゃん?あの二人の様子は?」
「はい、学園長。藤原君の方は、相変わらず霧崎さんに殺されていますが慣れてきたのもあり、なんだかんだ仲良くやっています。霧崎さんの方は、以前あった他人への愛情という殺意が全部、藤原君の方へ向いているので以前ほど、危険は無くなったかと思われます。」
「ほっほっほっ、うまいことハマったみたいじゃのー。そろそろ新しいクラスメイトでも入れてみよっか。」
「ですが学園長、まだ1週間程しか経っていませんし他の生徒をCクラスに入れるのは危険ではないでしょうか?」
「彼女ならその心配はいらんよ。つい先ほど研究所の方から連絡があってな、明日から登校できるそうじゃ。」
「彼女?」
「まあ彼女といってもアンドロイドなんじゃがな。それなら他の生徒をCクラスに入れるよりは様子も見れるし大丈夫じゃろ。この学園都市の技術の粋を集めて人間そっくりに作られておるから言われなければ、ほとんど区別もつかんじゃろうし。」
「そうですか...それなら少しは安心ですね。しかし、学園長。いつの間にアンドロイドなんてご準備なされていたのですか?」
「いや~...それが、前々からなんでも言う事を聞いてくれる美人で万能な秘書がほしくての~、研究所に内々で頼んでおったんじゃよ~。」
「クリエイト...ムチ」
学園長室からはムチの音と学園長の悲鳴がこだました。

翌日のホームルームでは、
「はい、二人とも。今日は新しいクラスメイトを紹介するわね。」
「え~、千咲ちゃん。私、湊くんと二人でいいよ~。」
「木村先生、それって大丈夫なんですか?」
「ええ、学園長からも許可も出てるし、心配しなくても大丈夫よ。ちなみに新しいクラスメイトは女の子よ。よかったわね湊君。」
「よかったわねって木村先生...なあ華憐?」
と恐る恐る華憐に目をやると、すでにスイッチが入っていた。
「浮気したら殺すから。」
「え?」
「浮気したらその女の目の前でそいつが一生トラウマになるぐらいの殺し方で湊くん殺してやるんだから。」
「しないから!そんなことしないからやめて!」
「はいはい二人とも、そろそろいいかな?じゃあ入ってきて土呂井戸どろいどさん!」
 
ガラガラガラ

名前を呼ばれ入ってきた土呂井戸さんと呼ばれる生徒は絵にかいたような美人で顔も小さく、足も長く体型もモデルのようにスラっとしていた。あまりの綺麗さに俺はつい見とれてしまった。
しかし、横からの殺気に気付き慌てて平然を装った。

「じゃあ、土呂井戸さん。自己紹介してもらえるかな?」
「初めまして、私の名前は土呂井戸アンといいます。気軽にアンとかアンちゃんって呼んでくれると喜びます。まだ分からい事ばかりなのでいろいろ教えてもらえると助かります。これからよろしくお願いしますね。」
「はい、ありがとう。じゃあ二人も簡単に自己紹介しちゃおっか。はい、霧崎さんからどーぞ」
「...霧崎華憐です。好きなものは湊くん。嫌いなものは私から湊くんを取ろうとする人...取ったら殺すわよ!(湊くんを)」
「はい、じゃあ湊君」
「あっ、はい。藤原湊です。人魚の肉食べちゃって不老不死になっちゃいました。よく華憐に殺されていると思いますが、とりあえず生き返るんで心配しなくても大丈夫です。これからよろしく。」
「はい、こんな感じかな!土呂井戸さんも早くクラスに馴染めるように頑張ってね。」
pipiーpiーpipipiーpipiーpipipipi
教室に何処から聞こえてくるのか分からない機械音がこだました。
土呂井戸さんの様子が少しおかしい。
「藤原湊...男性と識別...マスター登録準備中...」
「土呂井戸さん!?どうしたの!?(もういきなり故障かしら!!)」
めずらしく木村先生が慌てている。
木村先生の心配をよそに土呂井戸アンは俺のほうに近づいてきた。
そして俺をその場に立たせると、いきなり俺の唇を奪い舌を入れてきた。
隣で一部始終を見ていた華憐も何が起こっているのか分からないというような様子でキョトンとしている。
俺も訳が分からず固まっていたがその一連の行動を終えると、土呂井戸アンは、
「DNA情報採取。マスター登録完了しました。」
と俺に告げた。
「マスター登録!?いったい何言ってるんだよ!?」
「はい、マスター。私は男性にご奉仕する為に作られたアンドロイドです。設定として、時に秘書。時に警護役。時にクラスメイトなど、仕様は様々ありますが、主な役割は高性能ダッチワイフだとお考え下さい。マスターの趣味・嗜好によってカスタマイズすることが可能になっております。」
「ダッチワイフって!?ちょっ、木村先生どうなってるんですか!!」
「あのクソジジイ学園都市の技術の粋を集めてなんてものを.....3人ともちょっと席外すわね。」
と木村先生は鬼の形相で教室を出ていった。行先は大体想像できるが...
「ではマスターまずは、私の呼称をお決めください。選択肢として、アン、アンちゃん、豚、メス豚、マゾ豚、便所女、肉便器がございますが、どれになさいますか?」
「アンでいい!アンでいいに決まってるだろ!」
「かしこまりました。メス豚ですね。」
「なんでだよ!アンっていってるだろ!!!」
「冗談ですよマスター。冗談です。」
(なんで冗談も言えるぐらいハイスペックなのにダッチワイフなんかにしてんだよ!!バカか?この学園都市の研究者はバカなのか!?)
「続きまして、マスターの呼称はどういたしましょうか?選択肢として湊、湊くん、湊キュン、お兄ちゃん、先輩、ご主人様、閣下、ダーリン、肉欲性魔獣がございますが、どれがよろしいですか?」
(こんなかわいい子にお兄ちゃんって呼ばれてみたいかも...あとで変更すればいいよな)
「じゃ、じゃあ...お兄ちゃんで...」
「かしこまりました。肉欲性魔獣ですね。」
「だからお兄ちゃんって言ってるだろ!!!!」
「冗談ですよマスター。では、お兄ちゃんで登録致します。しばらくお待ちください...登録が完了しました。これからよろしくお願いしますね、お兄ちゃん。」
(ああ、やっぱら可愛い過ぎる。でも、さすがに普通の呼び方に戻しておかないとだな。)
「ちなみに登録されました呼称は今後一切変更できませんのであしからず。」
「えぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーー」

ポン ポン

「よかったわね...お兄ちゃん。笑...じゃあちょっといいかしら?」
と俺の肩を叩く華憐に俺は何も言えずおとなしく従った。
その日、Cクラスからの今まで聞いたことのない悲鳴の量にAクラス、Bクラスは震撼したという。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

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