ワザとダサくしてたら婚約破棄されたので隣国に行きます!

satomi

文字の大きさ
5 / 22

5.騎士様と令嬢

しおりを挟む

「コリーナちゃん~!荷物のお片付けも終わったのね?よかったわ。えーっと、色々と皇城内を案内するわね?というか、ここまでよく迷わずに来れたわね!流石だわ」
「第3騎士団所属のダガーズと仰る騎士様にここまで案内していただきました。着いてすぐにどこかへ行ってしまったので、ろくにお礼も言えてないのですが……」
「コリーナ嬢、我が国に第3騎士団というのは存在していない。ダガーズだったね?あの、イタズラもの。―――かなり年が離れている私の弟だ」
「「ええぇ??」」
 さすがに驚きました。何時でも淑女の仮面を被っているようにと心掛けていたのですが、流石に大声を出してしまいました。お恥ずかしい限りです。
「家名がなく平民という挨拶でしたけど?」
「家名…国名が家名か?明らかに平民じゃないぞ?王家だ。あぁ、騎士の格好をしているからな。今は騎士団で剣術を磨いているところだ」
 王弟でしょうか?一芸がないと寄生してるみたいに国民に見られますからね。剣術を磨いているのでしょうね。
「彼に無礼を働いていなくてよかったです」
「私はあいつがコリーナ嬢に無礼を働いてなくて良かったと思うよ」



 それから、ルナと一緒にシーラ様に皇城を案内してもらっていた。誰かとすれ違う度にシーラ様が「私の姪のコリーナちゃんよ~。美人でしょ~?これからしばらく皇城で暮らすことになったの。よろしくね~!」と言って回っているのです。
 誰彼かまわずに言っているので、高位貴族の令嬢にも顔バレしたわけで……。学園に通う前から彼女たちに目を付けられたのです。彼女たちはなぜ皇城にいるのでしょう?
「皇城にいる貴族令嬢の目的~?多分ね、彼女たちの目的は近衛騎士との縁じゃないかしら?運(?)がよければダガーズ様♡ みたいなね」
 邪な目的。でも、それ以外に目的はないかなぁ?皇城にある図書室の利用とかも考えられますけれども?
 しかしながら、すれ違った令嬢は皆様ドレスアップなさっていたので、とても本を読むようには見えませんでしたね。どちらかと言うと、これから誰かのお茶会に参加―――という方が説得力があります。

「残念よね~。騎士様達は今の時間なら鍛錬中かしら?皇城の敷地内にある別棟の闘技場で」
 ―――本当に廊下で偶然の出会いを画策している令嬢達が不憫です。
「闘技場は関係者以外立ち入り禁止なのですか?」
「変にスパイとか入られると面倒だから、基本的には皇帝の許可が必要よ。でも、私とかコリーナちゃんなら顔パスで行けそうだけど?」
 行きませんよ。
「あ、ダガーズ様にはこの間のお礼を申し上げたいですね」
「では、案内がてら闘技場の方に行きましょうか!」
 シーラ様は楽しそうです。


「ここが、闘技場よ~」
 見るからにそうでしょうね。遠目でも闘技場だなってわかります。闘技場って何で遠目でも分かるようなフォルムの外観なんでしょう?
「何故、貴族令嬢様達は『闘技場の外で待ってる』みたいなことはしないのでしょうか?」
「え~だって、ずっと立ってるのは疲れるし。日に当たって日焼けでもしたら大変!『屋内で運命的な出会い』の方が都合がいいんでしょう?いろいろ」
 なるほどねぇ。まぁわかりますけど、そのようなことをして家に来る縁談話を断っていましたら、気づいたら独り身で婚期を逃すって事もあり得えますのに。彼女たちの婚期は大丈夫でしょうか?騎士様が責任を取ってくれるわけではないのに……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「醜い」と婚約破棄された令嬢、実は変身の魔法で美貌を隠していただけでした。今さら後悔しても遅いですわ!

ゆっこ
恋愛
王都の大広間には、華やかな音楽と人々のざわめきが溢れていた。 社交界の中心ともいえる舞踏会。煌びやかなシャンデリアの下、若き令息や令嬢たちが談笑し、舞い踊り、誰もが夢のようなひとときを楽しんでいる。 けれど――その場の視線は、一人の令嬢へと集まっていた。 「リリアーナ・フォン・エルバート。お前との婚約を破棄する!」 鋭く響いたのは、婚約者である第一王子アルベルト殿下の声だった。 人々はざわめき、音楽が止まる。 「え……」

公爵令嬢ですが、実は神の加護を持つ最強チート持ちです。婚約破棄? ご勝手に

ゆっこ
恋愛
 王都アルヴェリアの中心にある王城。その豪奢な大広間で、今宵は王太子主催の舞踏会が開かれていた。貴族の子弟たちが華やかなドレスと礼装に身を包み、音楽と笑い声が響く中、私——リシェル・フォン・アーデンフェルトは、端の席で静かに紅茶を飲んでいた。  私は公爵家の長女であり、かつては王太子殿下の婚約者だった。……そう、「かつては」と言わねばならないのだろう。今、まさにこの瞬間をもって。 「リシェル・フォン・アーデンフェルト。君との婚約を、ここに正式に破棄する!」  唐突な宣言。静まり返る大広間。注がれる無数の視線。それらすべてを、私はただ一口紅茶を啜りながら見返した。  婚約破棄の相手、王太子レオンハルト・ヴァルツァーは、金髪碧眼のいかにも“主役”然とした青年である。彼の隣には、勝ち誇ったような笑みを浮かべる少女が寄り添っていた。 「そして私は、新たにこのセシリア・ルミエール嬢を伴侶に選ぶ。彼女こそが、真に民を導くにふさわしい『聖女』だ!」  ああ、なるほど。これが今日の筋書きだったのね。

「価値がない」と言われた私、隣国では国宝扱いです

ゆっこ
恋愛
「――リディア・フェンリル。お前との婚約は、今日をもって破棄する」  高らかに響いた声は、私の心を一瞬で凍らせた。  王城の大広間。煌びやかなシャンデリアの下で、私は静かに頭を垂れていた。  婚約者である王太子エドモンド殿下が、冷たい眼差しで私を見下ろしている。 「……理由を、お聞かせいただけますか」 「理由など、簡単なことだ。お前には“何の価値もない”からだ」

貧乏人とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の英雄と結婚しました

ゆっこ
恋愛
 ――あの日、私は確かに笑われた。 「貧乏人とでも結婚すれば? 君にはそれくらいがお似合いだ」  王太子であるエドワード殿下の冷たい言葉が、まるで氷の刃のように胸に突き刺さった。  その場には取り巻きの貴族令嬢たちがいて、皆そろって私を見下ろし、くすくすと笑っていた。  ――婚約破棄。

婚約破棄された令嬢、気づけば王族総出で奪い合われています

ゆっこ
恋愛
 「――よって、リリアーナ・セレスト嬢との婚約は破棄する!」  王城の大広間に王太子アレクシスの声が響いた瞬間、私は静かにスカートをつまみ上げて一礼した。  「かしこまりました、殿下。どうか末永くお幸せに」  本心ではない。けれど、こう言うしかなかった。  王太子は私を見下ろし、勝ち誇ったように笑った。  「お前のような地味で役に立たない女より、フローラの方が相応しい。彼女は聖女として覚醒したのだ!」

婚約破棄されたけど、元婚約者が全力で復縁しようとしてくる件

ゆっこ
恋愛
「リリアーヌ・セリーニャ嬢。貴女との婚約は、本日をもって破棄させていただく!」  煌びやかな舞踏会の最中、王太子ユリウスが高らかにそう告げたとき、会場の空気は一瞬で凍りついた。  その視線の先には、琥珀の瞳を驚きの色に染めた、金髪の令嬢――私、リリアーヌが立っていた。 「……理由を、お伺いしてもよろしいですか、殿下?」  周囲が息を飲む中、私は静かに問い返した。取り乱すことも、涙を流すこともない。けれど、胸の奥がひどく痛む。 「君は冷酷で、他人を見下し、思いやりに欠ける。今日ここにいるみんなが、そのことを知っている」

【完結】モブ令嬢としてひっそり生きたいのに、腹黒公爵に気に入られました

22時完結
恋愛
貴族の家に生まれたものの、特別な才能もなく、家の中でも空気のような存在だったセシリア。 華やかな社交界には興味もないし、政略結婚の道具にされるのも嫌。だからこそ、目立たず、慎ましく生きるのが一番——。 そう思っていたのに、なぜか冷酷無比と名高いディートハルト公爵に目をつけられてしまった!? 「……なぜ私なんですか?」 「君は実に興味深い。そんなふうにおとなしくしていると、余計に手を伸ばしたくなる」 ーーそんなこと言われても困ります! 目立たずモブとして生きたいのに、公爵様はなぜか私を執拗に追いかけてくる。 しかも、いつの間にか甘やかされ、独占欲丸出しで迫られる日々……!? 「君は俺のものだ。他の誰にも渡すつもりはない」 逃げても逃げても追いかけてくる腹黒公爵様から、私は無事にモブ人生を送れるのでしょうか……!?

平民とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の王と結婚しました

ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・ベルフォード、これまでの婚約は白紙に戻す」  その言葉を聞いた瞬間、私はようやく――心のどこかで予感していた結末に、静かに息を吐いた。  王太子アルベルト殿下。金糸の髪に、これ見よがしな笑み。彼の隣には、私が知っている顔がある。  ――侯爵令嬢、ミレーユ・カスタニア。  学園で何かと殿下に寄り添い、私を「高慢な婚約者」と陰で嘲っていた令嬢だ。 「殿下、どういうことでしょう?」  私の声は驚くほど落ち着いていた。 「わたくしは、あなたの婚約者としてこれまで――」

処理中です...