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「手を」と言いながら、自分で勝手に触れるのだな、とエレインは苦々しい表情を見せる。が、彼は彼女の手をみつめながら言葉を続けた。
「剣を握って、長い期間が経過したのだな。そういう手をしている」
「う、美しく、なくて……申し訳ありません……」
「いや。美しい。指先も手の平も皮膚が固くなっている。無骨で、それゆえ美しい。わたしの手に覆われてしまえば、その手も随分と可愛らしいものだ」
エレインはしばらく、自分の手を掴んでいるアルフォンスの手を見ている様子だった。大きい親指、平たい指の腹。ごつごつと骨が主張する甲。それらを見て、彼女は穏やかに言った。
「固いのですね」
エレインは彼の手に包まれている自分の指で、彼の指の腹をすっと撫でる。突然のことでアルフォンスは一瞬びくりと震えそうになったが、それは寸でのところでどうにか耐えた。
「ああ。あまり、綺麗ではないがな」
「良い手です」
そう言ってエレインはアルフォンスを見た。彼はかすかに口端を緩めて彼女を見る。それから、そっと彼女の手を持ち上げ、恭しくアルフォンスはその甲にキスをする。
「もう一度、お願いをする。わたしと結婚をして欲しい」
エレインは少しばかり申しなさそうに彼に尋ねた。
「後悔をされると思います。わたしは、マリエン王国の上流階級のことをあまり存じておりません。すべてが1から始まってしまいます。国そのもののことも不勉強です」
「それは当然だろう。何も不思議はない。そんなことは簡単に求めないし、もし誰かにそれを馬鹿にされたらわたしに教えてくれ。しかるべき処分を下す。エレイン嬢、わたしの伴侶になってもらえないだろうか」
「まったく、仕方がありません。時間は短かったものの、根負けです。あなたの妻になりましょう」
エレインがそう言えば、アルフォンスは手を離しながら「ありがとう」と告げた。それから、今後のことはランバルトを通して予定は伝えるという話と、とらえた者たちについての処遇は後で報告をするとエレインに言う。まったく、求婚に答えたというのに、すぐにまるで仕事の話をするように……そう言いたくもなかったが、エレインはすべて「わかりました」と答えた。
最後に、アルフォンスはふと思いついたように、まったく関係がなさそうな話を始める。
「そういえば」
「?」
「あなたの国の『第一王子』は、そろそろ成人するぐらいだったのではないかな? どうも、わたしの妹が嫁いだ『第一王子』は、10歳だか11歳らしいと聞いて、おかしいと思ったのだが……」
「……ああ、なるほど。わたしの兄のことですね」
エレインは驚く。まさか、アルフォンスが自分の兄のことを知っているなんて。幼少期に暗殺されてしまい、もう既に「いないもの」とされてしまった、可哀相な本当の第一王子。その存在がマリエン王国には知られていたのか、と目を瞬いた。
「兄は幼い頃に暗殺されてしまって……それゆえ、第一王子の座は長い年月不在のままでした。よって、現在のわたしの弟……といっても、母親は違うのですが、11歳のマルティンを第一王子としております」
「あなたも、弟君と母親が違うのか」
「ええ。わたしの母は、わたしが幼い頃に亡くなっていますので。ですが、後妻である現王妃には、非常によくしていただきました」
そのエレインの説明に、アルフォンスは目を細める。
「わたしの兄は暗殺され、のちにわたしも暗殺をされそうになったのですが……それは、後妻ではなく、当時の側室の仕業でした。ガリアナ王国においては、本来側室の子供は通常王位継承権を持ちません。ですが、直系で正式な子供たちがいない場合のみ、王位継承権が発生するのです。結局、わたしを暗殺出来ぬまま犯行を認め、子供と共に追放されましたが……彼女が側室ではなく後妻でしたら、きっと、よくしてもらうことは出来なかったでしょうね」
「そうか。どこでもそういう騒動はあるんだな……当たり前のことか。王族であれば」
「はい」
そう言って小さくエレインが微笑めば、アルフォンスは「うん」と頷いて立ち上がる。
「話してくれてありがとう。それから……今更ではあるが、第一王子の件、残念であったな」
「こちらこそ、ありがとうございます」
そう言って、彼らは互いに会釈をしあった。
その晩、エレインは別室で眠ることになった。部屋を移って侍女から茶と茶菓子を運んでもらって、もう今日はそれだけで十分だと思う。「誰に会うわけでもないから良い」と自分が斬り捨てたドレスを着替えもせずにそのままにして、ソファに座って茶を飲んだ。
仕方がない。もう、腹を括った。アルフォンスと結婚をする。それでようやく両国は休戦から終戦処理に移行が出来る。そう思えば良いではないか。
(まさかの、王妃……)
しかも、アルフォンスの妻として。なんてことだ、と思う。
(あの大剣を振るっていた騎士と……)
思い出すのは戦場での姿。ほんの数回しか、彼の姿は見たことがなかった。しかし、彼の姿を見た彼女はいつも心が震えた。それは、武者震いなどという勇ましいものではない。もっと単純に「あれに捕まってはいけない」「あれと対峙をしてはいけない」という恐怖だ。だが、それを自分は為さなければいけない、という相反する心。本当は彼の大剣に立ち向かいたくなかったが、残念ながら彼女以外の誰にも彼を抑えることは出来ないように思えていた。
だから、仕方なく。仕方なく彼に立ち向かったことがあった。よほどのことがなければ、彼は最前線には出なかったので、生死がかかわる場で少しだけほっとしたことを覚えている。
(とても、大きな手。あの大剣を振るうだけはある)
その大きな手に包まれた自分の手を思い出す。美しいと彼は言って、可愛いとも言った。嘘ばかりだ、と思う。自分と結婚をするために、自分の気を引くために、そんなことを言っただけだ。だが、困ったことに少しだけ。そう、少しだけ嬉しかったのだ。
(本当のことを言っているように思えてしまう)
それをアルフォンスが聞けば「本当のことだが?」と答えるに違いないし、ランバルトは「本気にしていただけないんですね」とにやにやと笑うだろう。が、残念ながらどちらも彼女の心の内側を知ることはない。
(何にせよ、剣をくれて、更には鍛錬をしても良いと言ってくれた。それが、ありがたい)
何もかも我慢をしようと思ってマリエン王国に来たが、わずかの自由を得られれば欲張りになるものだ、と思う。
もう、戦争はない。あったとしても、自分の剣を振るう場所にはならない。それでも、幼少期から男子として育てられていた彼女には、剣を振るうことは日課でもあったし、ある意味趣味の一つでもあった。側室になるということでそれも一度は諦めたものだったが……。
(それを与えてもらえるだけでも、感謝をしなければいけない。この国の王妃としてわたしはふさわしくないだろうが、わたしでは足りない部分はそのうち側室を娶ってくれることだろう)
「うう」
彼が隣に座った時、マリエン国王が隣に座った時のことを思い出してぞくりとした。だが、彼の視線は、あのいやらしい、ねっとりとしたものではなかった。もっと。もっと穏やかで、なのにどこか熱っぽくて。
「……何を考えている」
エレインは自分に呆れてそう呟き、自分の心を誤魔化そうと菓子に手を伸ばした。だが、それがよろしくなかった。菓子も茶もマリエン王国のもので、ガリアナ王国のものと味わいが違う。そんなことはわかっていた。何もかもがマリエン王国のものだ。それは今に始まったことではない。だが、ようやくじわりと彼女の瞳には涙が浮かぶ。
(もう、ここで生きていかなければいけないのだ)
しみじみとそう思って、エレインは声も出さずに少しだけ泣いた。だが、泣いて、食べて、泣いて、飲んで、すべてを腹に収めた彼女には、もう迷いはなかった。
「剣を握って、長い期間が経過したのだな。そういう手をしている」
「う、美しく、なくて……申し訳ありません……」
「いや。美しい。指先も手の平も皮膚が固くなっている。無骨で、それゆえ美しい。わたしの手に覆われてしまえば、その手も随分と可愛らしいものだ」
エレインはしばらく、自分の手を掴んでいるアルフォンスの手を見ている様子だった。大きい親指、平たい指の腹。ごつごつと骨が主張する甲。それらを見て、彼女は穏やかに言った。
「固いのですね」
エレインは彼の手に包まれている自分の指で、彼の指の腹をすっと撫でる。突然のことでアルフォンスは一瞬びくりと震えそうになったが、それは寸でのところでどうにか耐えた。
「ああ。あまり、綺麗ではないがな」
「良い手です」
そう言ってエレインはアルフォンスを見た。彼はかすかに口端を緩めて彼女を見る。それから、そっと彼女の手を持ち上げ、恭しくアルフォンスはその甲にキスをする。
「もう一度、お願いをする。わたしと結婚をして欲しい」
エレインは少しばかり申しなさそうに彼に尋ねた。
「後悔をされると思います。わたしは、マリエン王国の上流階級のことをあまり存じておりません。すべてが1から始まってしまいます。国そのもののことも不勉強です」
「それは当然だろう。何も不思議はない。そんなことは簡単に求めないし、もし誰かにそれを馬鹿にされたらわたしに教えてくれ。しかるべき処分を下す。エレイン嬢、わたしの伴侶になってもらえないだろうか」
「まったく、仕方がありません。時間は短かったものの、根負けです。あなたの妻になりましょう」
エレインがそう言えば、アルフォンスは手を離しながら「ありがとう」と告げた。それから、今後のことはランバルトを通して予定は伝えるという話と、とらえた者たちについての処遇は後で報告をするとエレインに言う。まったく、求婚に答えたというのに、すぐにまるで仕事の話をするように……そう言いたくもなかったが、エレインはすべて「わかりました」と答えた。
最後に、アルフォンスはふと思いついたように、まったく関係がなさそうな話を始める。
「そういえば」
「?」
「あなたの国の『第一王子』は、そろそろ成人するぐらいだったのではないかな? どうも、わたしの妹が嫁いだ『第一王子』は、10歳だか11歳らしいと聞いて、おかしいと思ったのだが……」
「……ああ、なるほど。わたしの兄のことですね」
エレインは驚く。まさか、アルフォンスが自分の兄のことを知っているなんて。幼少期に暗殺されてしまい、もう既に「いないもの」とされてしまった、可哀相な本当の第一王子。その存在がマリエン王国には知られていたのか、と目を瞬いた。
「兄は幼い頃に暗殺されてしまって……それゆえ、第一王子の座は長い年月不在のままでした。よって、現在のわたしの弟……といっても、母親は違うのですが、11歳のマルティンを第一王子としております」
「あなたも、弟君と母親が違うのか」
「ええ。わたしの母は、わたしが幼い頃に亡くなっていますので。ですが、後妻である現王妃には、非常によくしていただきました」
そのエレインの説明に、アルフォンスは目を細める。
「わたしの兄は暗殺され、のちにわたしも暗殺をされそうになったのですが……それは、後妻ではなく、当時の側室の仕業でした。ガリアナ王国においては、本来側室の子供は通常王位継承権を持ちません。ですが、直系で正式な子供たちがいない場合のみ、王位継承権が発生するのです。結局、わたしを暗殺出来ぬまま犯行を認め、子供と共に追放されましたが……彼女が側室ではなく後妻でしたら、きっと、よくしてもらうことは出来なかったでしょうね」
「そうか。どこでもそういう騒動はあるんだな……当たり前のことか。王族であれば」
「はい」
そう言って小さくエレインが微笑めば、アルフォンスは「うん」と頷いて立ち上がる。
「話してくれてありがとう。それから……今更ではあるが、第一王子の件、残念であったな」
「こちらこそ、ありがとうございます」
そう言って、彼らは互いに会釈をしあった。
その晩、エレインは別室で眠ることになった。部屋を移って侍女から茶と茶菓子を運んでもらって、もう今日はそれだけで十分だと思う。「誰に会うわけでもないから良い」と自分が斬り捨てたドレスを着替えもせずにそのままにして、ソファに座って茶を飲んだ。
仕方がない。もう、腹を括った。アルフォンスと結婚をする。それでようやく両国は休戦から終戦処理に移行が出来る。そう思えば良いではないか。
(まさかの、王妃……)
しかも、アルフォンスの妻として。なんてことだ、と思う。
(あの大剣を振るっていた騎士と……)
思い出すのは戦場での姿。ほんの数回しか、彼の姿は見たことがなかった。しかし、彼の姿を見た彼女はいつも心が震えた。それは、武者震いなどという勇ましいものではない。もっと単純に「あれに捕まってはいけない」「あれと対峙をしてはいけない」という恐怖だ。だが、それを自分は為さなければいけない、という相反する心。本当は彼の大剣に立ち向かいたくなかったが、残念ながら彼女以外の誰にも彼を抑えることは出来ないように思えていた。
だから、仕方なく。仕方なく彼に立ち向かったことがあった。よほどのことがなければ、彼は最前線には出なかったので、生死がかかわる場で少しだけほっとしたことを覚えている。
(とても、大きな手。あの大剣を振るうだけはある)
その大きな手に包まれた自分の手を思い出す。美しいと彼は言って、可愛いとも言った。嘘ばかりだ、と思う。自分と結婚をするために、自分の気を引くために、そんなことを言っただけだ。だが、困ったことに少しだけ。そう、少しだけ嬉しかったのだ。
(本当のことを言っているように思えてしまう)
それをアルフォンスが聞けば「本当のことだが?」と答えるに違いないし、ランバルトは「本気にしていただけないんですね」とにやにやと笑うだろう。が、残念ながらどちらも彼女の心の内側を知ることはない。
(何にせよ、剣をくれて、更には鍛錬をしても良いと言ってくれた。それが、ありがたい)
何もかも我慢をしようと思ってマリエン王国に来たが、わずかの自由を得られれば欲張りになるものだ、と思う。
もう、戦争はない。あったとしても、自分の剣を振るう場所にはならない。それでも、幼少期から男子として育てられていた彼女には、剣を振るうことは日課でもあったし、ある意味趣味の一つでもあった。側室になるということでそれも一度は諦めたものだったが……。
(それを与えてもらえるだけでも、感謝をしなければいけない。この国の王妃としてわたしはふさわしくないだろうが、わたしでは足りない部分はそのうち側室を娶ってくれることだろう)
「うう」
彼が隣に座った時、マリエン国王が隣に座った時のことを思い出してぞくりとした。だが、彼の視線は、あのいやらしい、ねっとりとしたものではなかった。もっと。もっと穏やかで、なのにどこか熱っぽくて。
「……何を考えている」
エレインは自分に呆れてそう呟き、自分の心を誤魔化そうと菓子に手を伸ばした。だが、それがよろしくなかった。菓子も茶もマリエン王国のもので、ガリアナ王国のものと味わいが違う。そんなことはわかっていた。何もかもがマリエン王国のものだ。それは今に始まったことではない。だが、ようやくじわりと彼女の瞳には涙が浮かぶ。
(もう、ここで生きていかなければいけないのだ)
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