悪役令嬢、猛省中!!

***あかしえ

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学園編

 3.トラブルメーカーでした

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「――なんてことをするんですか!!! 謝って下さい!」
「なんですって?! わたくしを誰だと思っているの?!」
「ちょっと待って! 押さえて押さえて、口を閉じて!! 私は大丈夫だから!!」

 私は、貴族令嬢に食ってかかるマリー・トーマンを羽交い締めしつつ、背後に引きずっている!! 必死だ! 私、もうクタクタで力、出ないんだってば! 頼むから自重してっ! けんか売るなら、もっと効率的でスマートに!!!

 貴族令嬢は、きらびやかなドレスを身にまとっていた。一見すると金色にも見える花の刺しゅうと、ふんわりと広がるドレープが印象的なドレスだ。そんなご令嬢のそばには、下僕のように付き従っているご令嬢たちの姿がある。総勢五、六人だろうか? そして私は、そんな彼女らの顔に見覚えがあった。
 前回、『ミーシャ・デュ・シテリン』の取り巻きだった者たち。


 私の足下には、燃える夕日のような赤い髪が一房、転がっている…………。
 はい、私の髪ですが、なにか?



 ――――さて、事の成り行きはこうだ。


 ・
 ・
 ・

 食堂横の一般棟へ入り、購買がある場所へ続く廊下を歩いていた時のことだ。
 私にとっては見慣れたドレスの一団が……をしている場面に出くわしたのだ。
 一言で言ってしまえばイジメ。虐げられていたのは、くたびれた制服を身にまとっていることから、平民であることが分かった。イジメと一言で言ってしまうが、これは差別意識のなれの果てと言った方が正しいかも知れない。

 …………反省。

 客観的に見ると、こんなにもおろかで情けない行為だったとは。常識人お偉い方々から白い目で見られるわけだ。こんな人間、王家と縁を持たせるワケにはいかない。当然だ。民衆は苦しめていい存在ではない。そんなことを続けていれば、国はもたない。

 ここにいるのは、前回の悪行を悔いているミーシャ・デュ・シテリン――。
 この状況を見て見ぬ振りをするつもりはない。
 適切な処理をさせていただきま――――――。


「なにをしているんですかっ!!」
 ――え? 何事?

 マリー・トーマンが問題の集団の前へと飛び出した!
 ……そう言えば、さっきエントランスから入ろうとしていた私を止めた時も、いきなり羽交い締めしてきたんだっけ。彼女は考えるより先に、体が動くタイプだったか。

 気付けば、虐げられていた少女をかばうように、ご令嬢の前に立ちはだかっているマリー・トーマン! 
 後先考えずに突っ走るの、ホントに止めてほし――――いや。
 マリー・トーマンの好きなように進めてくれて、全然構わない。純粋な気持ちで動いているのだろう。悪役令嬢・ちりあくたな私の考えより、絶対に彼女の考えの方が絶対、正しいに決まっているのだから!






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