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前編
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魔王との戦いに勝利し、オレ、横島陸は城に戻ってきた。
気が付いたらオレはこの世界に召喚されていた。
そしたら王様っぽい人から「お前たちは選ばれし勇者だ」って言われたから、オレは聖剣を手に、一緒に異世界に召喚された友達と共に冒険の旅に出た。
冒険は楽しかった。学校なんてくそつまらねーとこなんかよりも、色んな所を冒険したり、モンスターと戦ってる方が楽しい。
それに魔王を倒したから、この国のお姫様と婚約できるんだって!もうオレの人生はバラ色だ!
ウキウキする気持ちを抑え、軽い足取りでオレたちは城へと入っていった。
だけど、そこで待っていたのは歓迎のパーティではなく、拘束され、まるで罪人みたいな扱いだった。
「おい!これはどういうことだよ!」
武器も奪われ、魔法も封じられ、両手を縛られたオレは王様に怒鳴りつけた。
王様は、いや、お姫様も大陣も兵士も、周りの連中は全員、冷めた目でオレたちを見下ろした。
「これまでの茶番劇ご苦労であった。お前たちには最後の仕事をしてもらう」
「茶番?最後の仕事?」
オレたちは訳も分からずにいると、目の前に魔法陣が現れた。
黒と紫の光を放つそれをみて、嫌な予感を感じて離れようとするけれど、うまく動けないし、なにより兵士たちに押さえつけられて逃げられない。
「勇者陸、そしてその友人たちよ。お前たちの最後の仕事は、この世界の人柱となることだ。この世界を維持するため、その身を捧げるがいい」
「はぁっ!?ふざけんな!どうしてそうなるんだよ!」
人柱なんで冗談じゃない!どうして今まで頑張ってきたオレたちがこんな目に合わなきゃいけないんだ!
オレは王様にそう怒鳴ってやった。だけど王様は表情を変えず、頬杖をついた。
「今まで頑張ってきた、なぁ…そうやってお前は、今まで頑張って生きてきた者を何人、遊び半分に傷つけてきたのだ?」
……は?何のことだ?
突拍子もないことを言い出す王にオレが呆けていると、魔法使いの一人が宙に杖をかざし、モニター?みたいなのが現れる。
そこに映っていたのは召喚される前の…一人の男子生徒を囲んで、リンチしていたオレ達の姿が映し出されていた。
「は…?なんで、これが…」
「お前たちはここに来る前、何人もの同級生を気に入らないから、イジメたら面白そうだからという理由で暴力をふるい、金を奪い、その者たちの人格を否定してきたな」
「ち、ちが、こんなのしらな…」
オレは否定しようとした。なんで苛めをしていたことがばれてんだよ。学校でもバレなかったのに。
だけど俺たちの言葉は、この場にいる奴らは信じなかった。
「そもそもワシらの目的は、呼び出した者たちを勇者として祭り上げ、力が育った頃合いに、この世界が存続するための生贄として、この儀式でお前たちを捧げることだ」
「な、なんで、そんなことが許されるわけ…」
「あぁ、もちろんやっていることは外道と何も変わらない。だがお前たちも似たようなものだろう…こやつもお前たちのせいで、前の世界では最後まで生きられなかった」
「そうだろう?」と、王様はそばに、ずっと黙って控えていた神官に話しかけた。
声をかけられた神官は、こちらにやってくる。フードを被ってるから顔がよく見えない。
数メートルくらいまで近づくと足を止めて、ずっと顔を隠していたフードをとった。
そしてその顔を見て…オレたちは目を丸くした。
「久しぶりだね横島、それと取り巻きの奴らも」
そいつは元の世界で、オレ達が自殺に追い込んでやった杉谷だったからだ。
気が付いたらオレはこの世界に召喚されていた。
そしたら王様っぽい人から「お前たちは選ばれし勇者だ」って言われたから、オレは聖剣を手に、一緒に異世界に召喚された友達と共に冒険の旅に出た。
冒険は楽しかった。学校なんてくそつまらねーとこなんかよりも、色んな所を冒険したり、モンスターと戦ってる方が楽しい。
それに魔王を倒したから、この国のお姫様と婚約できるんだって!もうオレの人生はバラ色だ!
ウキウキする気持ちを抑え、軽い足取りでオレたちは城へと入っていった。
だけど、そこで待っていたのは歓迎のパーティではなく、拘束され、まるで罪人みたいな扱いだった。
「おい!これはどういうことだよ!」
武器も奪われ、魔法も封じられ、両手を縛られたオレは王様に怒鳴りつけた。
王様は、いや、お姫様も大陣も兵士も、周りの連中は全員、冷めた目でオレたちを見下ろした。
「これまでの茶番劇ご苦労であった。お前たちには最後の仕事をしてもらう」
「茶番?最後の仕事?」
オレたちは訳も分からずにいると、目の前に魔法陣が現れた。
黒と紫の光を放つそれをみて、嫌な予感を感じて離れようとするけれど、うまく動けないし、なにより兵士たちに押さえつけられて逃げられない。
「勇者陸、そしてその友人たちよ。お前たちの最後の仕事は、この世界の人柱となることだ。この世界を維持するため、その身を捧げるがいい」
「はぁっ!?ふざけんな!どうしてそうなるんだよ!」
人柱なんで冗談じゃない!どうして今まで頑張ってきたオレたちがこんな目に合わなきゃいけないんだ!
オレは王様にそう怒鳴ってやった。だけど王様は表情を変えず、頬杖をついた。
「今まで頑張ってきた、なぁ…そうやってお前は、今まで頑張って生きてきた者を何人、遊び半分に傷つけてきたのだ?」
……は?何のことだ?
突拍子もないことを言い出す王にオレが呆けていると、魔法使いの一人が宙に杖をかざし、モニター?みたいなのが現れる。
そこに映っていたのは召喚される前の…一人の男子生徒を囲んで、リンチしていたオレ達の姿が映し出されていた。
「は…?なんで、これが…」
「お前たちはここに来る前、何人もの同級生を気に入らないから、イジメたら面白そうだからという理由で暴力をふるい、金を奪い、その者たちの人格を否定してきたな」
「ち、ちが、こんなのしらな…」
オレは否定しようとした。なんで苛めをしていたことがばれてんだよ。学校でもバレなかったのに。
だけど俺たちの言葉は、この場にいる奴らは信じなかった。
「そもそもワシらの目的は、呼び出した者たちを勇者として祭り上げ、力が育った頃合いに、この世界が存続するための生贄として、この儀式でお前たちを捧げることだ」
「な、なんで、そんなことが許されるわけ…」
「あぁ、もちろんやっていることは外道と何も変わらない。だがお前たちも似たようなものだろう…こやつもお前たちのせいで、前の世界では最後まで生きられなかった」
「そうだろう?」と、王様はそばに、ずっと黙って控えていた神官に話しかけた。
声をかけられた神官は、こちらにやってくる。フードを被ってるから顔がよく見えない。
数メートルくらいまで近づくと足を止めて、ずっと顔を隠していたフードをとった。
そしてその顔を見て…オレたちは目を丸くした。
「久しぶりだね横島、それと取り巻きの奴らも」
そいつは元の世界で、オレ達が自殺に追い込んでやった杉谷だったからだ。
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