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パターンその7・おまけ
しおりを挟む大好きなゲームの世界にヒロインとして転生した私。
ゲームの攻略法はしっかり覚えているから王子たちの攻略なんて楽勝だった。
…ただ、ちょっと問題があるの。
会話がなんというか…決まったことしか話せない。自分の思うようにしゃべれないの。
勝手に口が動いちゃう。まるでゲームのセリフを機械的に読み上げるみたいに…王子たちを攻略するために必要なことはもちろんしゃべるけど、それ以外のことは全くしゃべれない。
しゃべろうとすると急に声を発せられなくなる。ゲームで決まったことしか話せなくなった。
選択肢だって出るの。文字通り目の前にね。その間私が何を言っても、何をやってもみんな反応してくれない。
自由行動だってそう。お買い物に行きたくてもゲームの時みたいに学園内しか移動できない。出ようとしてもまるで何かに阻まれているかのように出られなくなるの。
必要なものは学園の購買で買えるようになってるけど、お洋服とかアクセサリーも買いに行きたかったのに!
外に出られるのは攻略対象たちとのデートイベントの時だけ。
まぁ…デートの時も私は自由にしゃべれないし動けない。ゲームのように彼らに笑いかけ、話しかけ、決まったものしか買えないし買ってもらえない。本当はもっとたくさんのアクセサリーとか買ってもらいたかったのに。
そしてゲームの終わりを迎えると…また最初から、入学式に戻される。
「今日で私もこの学園の生徒かぁ…緊張するなぁ」
そしてまた最初のセリフを読み上げる。
一体私は…いつまでこのままなんだろう。
ゲームのヒロインになれた。その夢は叶ったのに、まるで人形のようにまたシナリオを紡いでいく。
******
パターン7
物事がゲーム通りに進むなら、当然ヒロインもゲーム通りだよね?って話。
そこに彼女の意志も要望もいらない。だってゲームのヒロインはそんなこと思ってないし、欲しいなんて思ってなかったからというパターン。
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