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第六話・その手を取ろう。
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※ロイド独白・下品な表現あり
オレたちは力を合わせて呼び出された破壊の悪魔を倒し、邪教団を壊滅させた。
…だけど、オレは今街の酒場にいる。
平和になって、この町の領主様からお褒めの言葉をいただき、祝いということでその日は屋敷に泊めてもらった。
その日の夜、オレは夜中に目が覚めてしまって、トイレに行こうとした。
そして見てしまった…ナタリー達が、裸で領主様と体を重ねているところを…
『なっ…ナタ、リー?』
『あらロイド、こんな夜中にどうしたの?』
『あ、お兄ちゃんだーお兄ちゃんも起きちゃったの?』
「こんばんわロイドさん」
キャロも、ミモザも、ナタリーも、恥じらいもせず裸でオレの事を出迎えた。
呆然とするオレを置いて、皆楽しそうだ。
『見てしまったか、ロイドよ』
『りょ、領主様、これは…』
『うむ、お前のおかげでこの街も平和になったからな。不安の種もなくなったことで…この者たちにも褒美を取らせていたところじゃ』
褒美?これが?
オレは目の前の状況が理解できなくて唖然とする。
『ていうか…』
まるで話についていけないオレに、ナタリーは視線を少し下げ…オレの股間を見ている。
『さっきから私たちのおっぱいとか見てるのバレバレよ?今だって勃ってるんでしょ?剣の腕は良くてもそこはやっぱりちっさいままなのね』
女性の裸なんて見慣れてないオレに、ナタリーは馬鹿にするように笑っていた。
それに続いて、キャロやミモザまでもがオレを嗤う。
『お兄ちゃんのおかげでこの街…ううん、この世界は救われたんだもん!雄として遺伝子残す価値がなくてもかっこいいよ!』
『えぇ、あそこは粗末で小さくてもロイドさんは素晴らしい人です。この街の…私たちの誇りです』
普段の彼女たちからは想像できないような下品な言葉と笑い声がオレの頭の中に響く。その場に立ち尽くしているオレに、領主は思いついたようにこう言った。
『ふむ、此度の件で活躍したお前にも褒美を与えねばなるまい』
『何を…』
『聞けばお主とナタリーは恋仲とのことだったな。いいだろう、褒美にワシとナタリーの行為をそこで見学する権利をやろう』
『はっ!?な、なにを…』
『いいわねそれ!じゃあさっそく』
恋人と他の男の情事を見せられて何が褒美だ。そう思ったオレは抗議しようとしたが、ナタリーは嬉々として領主の方へ近寄った。
そして…
『んほぉおおおおおおっ♡ロイドの目の前でする交尾気持ちいぃいいいいいいいいっ!!♡♡』
目の前で、あそこに、領主のものを、いれて…今まで見たことのない顔をして、聞いたことのない喘声を上げた。
オレのものとは比べ物にならないくらい大きな領主のそれは、ナタリーを何度も突き上げ、喘がせた。
『んぁあああああっ!ろ、ロイドのじゃ、こんな奥届かなかった!奥ぅ♡もっと、もっと突いてくだしゃいぃいいいっ!♡』
ナタリーが喘いでいる。両想いになった夜、初めて結ばれたと思ったのに、オレとしているときには全く見せなかった、雌の表情を浮かべていた。
やがて領主の身体がブルリ、と震えた。同時にオレのパンツの中で…小さく何かが濡れた。
「んほぉおおおおおおっ!見ててぇええええええ!ロイドじゃなくて別の人のものが入ってる私のあそこをじっくり見てぇええええええ!」
ナタリーも絶頂したのか、盛大に潮を吹いて、舌を出して体を震わせた。
『あ…アヘェ…♡』
それからズルリ…と領主のものが抜かれると、ナタリーはベッドに倒れた。
するとずっとその行為を見ていたキャロとミモザが、精液と愛液にまみれた領主のものに舌を這わせる。
『あぁん…ロイドの水滴みたいなせーえきじゃない、ぷりっぷりのザーメンがこんなにぃ……』
…目の前が真っ暗になるのを感じた。
あぁ、邪教徒たちは間違ってなかったんだ。
あの時オレは、彼らの絶望を全く理解していなかった。
何かを失い、開いた穴を埋めるように、胸の奥に渦巻くどす黒い感情…
気が付けばオレは、領主たちが何か言ってるのを聞かずに屋敷を飛び出した。
それからオレは当てもなく彷徨い、とある町の酒場で酒を飲み、今に至る…
もうどうしたらいいのだろうか。恋人を奪われ、仲間にも裏切られ、何のために戦ってきたのか分からなかった。
そんなぽっかりと、魂が抜けたようになったオレが酒を飲もうとすると、声を掛けられる。
「ロイドさん」
聞き覚えのある声だ。ナタリーじゃない。キャロやミモザでもない。
誰だろうと思い、振り向いてみると、そこには以前クエストを一緒に受けたフィアがいた。
「…ふぃあ?」
「えぇそうです。お久しぶりですロイドさん」
だけど彼女の雰囲気が、以前あった時とは違う。
「こんなところでどうしたんですか?」
「あ……えっと……」
綺麗に微笑むフィアは、まるで貴族が着ているような綺麗なドレスを着ていた。
それで、何してるのかって聞かれて…オレは言葉に詰まった。
…本当に何してるんだろう。ナタリー達に捨てられてからオレは、こんなところで飲んだくれて…一体、なにして…
「なぁんて、なんとなく察してるんですけどね」
「え?」
「ロイドさん、冒険の街の領主に…セルド・ゴルドニアに復讐したくないですか?」
ドクン…と胸が鳴ったような気がした。それは重く、まるで核心をついたように
「私は訳合ってあの男に復讐したいのです。そのためには少しでも戦力が欲しいのです」
「あ…でも……」
「…悔しくないですか?恋人を奪われて、かつての仲間たちに笑われて」
またドクリ、と心臓が鳴る。
「憎んでもいいんですよ…あなたにはその権利がある」
憎んでもいい。このどす黒い感情を肯定されたような気がして、また心臓が鳴った。
「ですので、私に協力しませんか?」
そう言ってフィアは微笑んで、握手を求めるように手を出す。
まるで悪魔の誘いのように差し出された手を…オレは取った。
オレたちは力を合わせて呼び出された破壊の悪魔を倒し、邪教団を壊滅させた。
…だけど、オレは今街の酒場にいる。
平和になって、この町の領主様からお褒めの言葉をいただき、祝いということでその日は屋敷に泊めてもらった。
その日の夜、オレは夜中に目が覚めてしまって、トイレに行こうとした。
そして見てしまった…ナタリー達が、裸で領主様と体を重ねているところを…
『なっ…ナタ、リー?』
『あらロイド、こんな夜中にどうしたの?』
『あ、お兄ちゃんだーお兄ちゃんも起きちゃったの?』
「こんばんわロイドさん」
キャロも、ミモザも、ナタリーも、恥じらいもせず裸でオレの事を出迎えた。
呆然とするオレを置いて、皆楽しそうだ。
『見てしまったか、ロイドよ』
『りょ、領主様、これは…』
『うむ、お前のおかげでこの街も平和になったからな。不安の種もなくなったことで…この者たちにも褒美を取らせていたところじゃ』
褒美?これが?
オレは目の前の状況が理解できなくて唖然とする。
『ていうか…』
まるで話についていけないオレに、ナタリーは視線を少し下げ…オレの股間を見ている。
『さっきから私たちのおっぱいとか見てるのバレバレよ?今だって勃ってるんでしょ?剣の腕は良くてもそこはやっぱりちっさいままなのね』
女性の裸なんて見慣れてないオレに、ナタリーは馬鹿にするように笑っていた。
それに続いて、キャロやミモザまでもがオレを嗤う。
『お兄ちゃんのおかげでこの街…ううん、この世界は救われたんだもん!雄として遺伝子残す価値がなくてもかっこいいよ!』
『えぇ、あそこは粗末で小さくてもロイドさんは素晴らしい人です。この街の…私たちの誇りです』
普段の彼女たちからは想像できないような下品な言葉と笑い声がオレの頭の中に響く。その場に立ち尽くしているオレに、領主は思いついたようにこう言った。
『ふむ、此度の件で活躍したお前にも褒美を与えねばなるまい』
『何を…』
『聞けばお主とナタリーは恋仲とのことだったな。いいだろう、褒美にワシとナタリーの行為をそこで見学する権利をやろう』
『はっ!?な、なにを…』
『いいわねそれ!じゃあさっそく』
恋人と他の男の情事を見せられて何が褒美だ。そう思ったオレは抗議しようとしたが、ナタリーは嬉々として領主の方へ近寄った。
そして…
『んほぉおおおおおおっ♡ロイドの目の前でする交尾気持ちいぃいいいいいいいいっ!!♡♡』
目の前で、あそこに、領主のものを、いれて…今まで見たことのない顔をして、聞いたことのない喘声を上げた。
オレのものとは比べ物にならないくらい大きな領主のそれは、ナタリーを何度も突き上げ、喘がせた。
『んぁあああああっ!ろ、ロイドのじゃ、こんな奥届かなかった!奥ぅ♡もっと、もっと突いてくだしゃいぃいいいっ!♡』
ナタリーが喘いでいる。両想いになった夜、初めて結ばれたと思ったのに、オレとしているときには全く見せなかった、雌の表情を浮かべていた。
やがて領主の身体がブルリ、と震えた。同時にオレのパンツの中で…小さく何かが濡れた。
「んほぉおおおおおおっ!見ててぇええええええ!ロイドじゃなくて別の人のものが入ってる私のあそこをじっくり見てぇええええええ!」
ナタリーも絶頂したのか、盛大に潮を吹いて、舌を出して体を震わせた。
『あ…アヘェ…♡』
それからズルリ…と領主のものが抜かれると、ナタリーはベッドに倒れた。
するとずっとその行為を見ていたキャロとミモザが、精液と愛液にまみれた領主のものに舌を這わせる。
『あぁん…ロイドの水滴みたいなせーえきじゃない、ぷりっぷりのザーメンがこんなにぃ……』
…目の前が真っ暗になるのを感じた。
あぁ、邪教徒たちは間違ってなかったんだ。
あの時オレは、彼らの絶望を全く理解していなかった。
何かを失い、開いた穴を埋めるように、胸の奥に渦巻くどす黒い感情…
気が付けばオレは、領主たちが何か言ってるのを聞かずに屋敷を飛び出した。
それからオレは当てもなく彷徨い、とある町の酒場で酒を飲み、今に至る…
もうどうしたらいいのだろうか。恋人を奪われ、仲間にも裏切られ、何のために戦ってきたのか分からなかった。
そんなぽっかりと、魂が抜けたようになったオレが酒を飲もうとすると、声を掛けられる。
「ロイドさん」
聞き覚えのある声だ。ナタリーじゃない。キャロやミモザでもない。
誰だろうと思い、振り向いてみると、そこには以前クエストを一緒に受けたフィアがいた。
「…ふぃあ?」
「えぇそうです。お久しぶりですロイドさん」
だけど彼女の雰囲気が、以前あった時とは違う。
「こんなところでどうしたんですか?」
「あ……えっと……」
綺麗に微笑むフィアは、まるで貴族が着ているような綺麗なドレスを着ていた。
それで、何してるのかって聞かれて…オレは言葉に詰まった。
…本当に何してるんだろう。ナタリー達に捨てられてからオレは、こんなところで飲んだくれて…一体、なにして…
「なぁんて、なんとなく察してるんですけどね」
「え?」
「ロイドさん、冒険の街の領主に…セルド・ゴルドニアに復讐したくないですか?」
ドクン…と胸が鳴ったような気がした。それは重く、まるで核心をついたように
「私は訳合ってあの男に復讐したいのです。そのためには少しでも戦力が欲しいのです」
「あ…でも……」
「…悔しくないですか?恋人を奪われて、かつての仲間たちに笑われて」
またドクリ、と心臓が鳴る。
「憎んでもいいんですよ…あなたにはその権利がある」
憎んでもいい。このどす黒い感情を肯定されたような気がして、また心臓が鳴った。
「ですので、私に協力しませんか?」
そう言ってフィアは微笑んで、握手を求めるように手を出す。
まるで悪魔の誘いのように差し出された手を…オレは取った。
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