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本編

第36話

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湖のほとりに着き、さっそくお昼を食べれそうないい感じの地形を見つけるとそこにギルマスさんが全員分の椅子を魔法で作ってくれた。
「おー!ギルマスさんすごいですね!」
「そうか?これくらい多分あらんでもできるぞ?」
と言われた。ならやってみよっかな?って思ってここら辺にテーブルを出すイメージで魔力を放出した。すると、木のテーブルができた。
「やった!できたよ!ゆうくん!」
「お~すごいなぁ~!でもな~これ多分、創造魔法だと思うぞ?」
あれ?ギルマスさんも創造魔法使ったんじゃないの?え?違うの?
「はぁ、あのなあらん、そんな簡単に創造魔法とかいう神級魔法使えるわけないだろ?俺はちょっと土を盛り上げて座れるように加工しただけだぞ?」
「ってかあらんくんさっきからたびたび思ってましたけど、ほぼ全部の魔法無詠唱じゃないですか?無詠唱じゃなくても詠唱省いてるし...」
「えー!!そうなんですか!?でも僕、土属性あまりわからないんですよね...!詠唱は...うん、省けるとこは省いた方が楽ですよ!とっさの攻撃にも対応できるし!」
「そういう問題じゃないんですが...」
とぶつぶつなんか考え始めてしまった。うーん、ぶっちゃけリーゼさんの魔法詠唱、聞いてたけどあっちの世界で言う英語なんだよね...しかも外国人みたいにすらすらだし...あれを咄嗟にやるなんて無理だよね!ゆうくんならできるかもだけど...!僕は無理!と思ってると湖の方で遊んでるクロくんとあおくんとルナちゃんに呼ばれた
「「「あらんお兄ちゃん!あそぼー!」」」
うん!魔法云々は後にしてとりあえず遊んでこよ!と思い
「ゆうくん、少し遊んできていい?」
と聞くと「ご飯食べ終わったらな?」と言われてしまった。
「そっか!なら早く食べよう!.........あおくん!クロくん!ルナちゃーん!先にお昼だってー!」
「「「はーい!!」」」
よし!先にさっきクロくんに出してもらったお昼ご飯を並べて待ってよ!と思いゆうくんと一緒に並べてると3人も帰ってきた。
「ただいま!おー!朝みんなで作ったやつだ!」
と嬉しそうに言い僕の隣に座ったあおくん
「さりげなくあらんお兄ちゃんの隣だし...!私もあらんお兄ちゃんの隣がよかったな~」
と残念そうに言いあおくんの隣に座るルナちゃん
「ほんとお前らあらんのこと好きだよなぁ」
と少し呆れながらあおくんじゃない方の隣で言うのがゆうくん。その隣にはクロくんが座ってる。
「なぁ、お前らっていつもこんな感じなのか?」
とギルマスさんに少し驚かれた
「あはは、今回が初めてですよ?いつもはゆうくんが隣で子供3人が向かい側なので」
「あ~まぁ、いいか。ってかそろそろ食べていいか?」
「はい!どうぞ!お好きな数食べてくださいね!みんなでたくさん作ったので!感想聞かせてくださいね!リーゼさんも!」
と言うとあおくんが
「あらんお兄ちゃんの作ったやつはどれもおいしいよ!」
と言ってくれた
「ふふっ、では、いただこうかしら?.............んー!おいしいですよ!フィーも食べてみてください!」
「どれどれ?.........おっ、たしかにこれはうまい!」
おー!ただのサンドイッチだったけどおいしいって言ってくれた!やったね!ってかリーゼさんギルマスさんのこと愛称で呼んでるんですね。ちょっとびっくりしました。そういえばリーゼさんたちって結婚何年目なんだろうな~と思ってたらギルマスさんが変なこと言いだした
「いや~羨ましいぞ~ゆうり~こんないい奥さん捕まえれて」
「それは俺も思います。ほんと俺も付き合えてよかったと思ってます。可愛いし強いし優しいし」
お、奥さんじゃないし!ってかゆうくん何普通に言い出してるの!?恥ずかしいんだけど!もういいもん!あおくん抱っこするから!と思いあおくん抱き上げた。
「そういえばお前らはいつから付き合ってるんだ?」
「っ...!もう!いいでしょ!恥ずかしいからやめてください!」
と我慢できず声を上げると
「あらんお兄ちゃん真っ赤で可愛いね!」
「そうだね!いつも可愛いけどゆうりお兄ちゃんの話になるともっと可愛くなるもんね!」
「あらんお兄ちゃんはゆう兄ちゃん大好きだからね!」
と子供たち3人に言われた
「うぅ~みんなのほうが可愛いもん!」
「私からすればみなさんすごく可愛らしいですよ?」
「リーゼさんまで...!んもう!ギルマスさんのせいですからね!?僕今日魔法使いませんから!」
と拗ねるとみんな一斉に謝られた。それでも拗ね続ける僕にギルマスが
「おい、ゆうり!ご機嫌とれ!じゃないと俺たちが大変になる...!」
とゆうくんの肩を揺らしながら言った
すっごく必至だなぁ...そこまで必死にならなくても...魔法ならあおくんもルナちゃんもリーゼさんも使えるのに...ってか魔法組今回ほぼ何もしてないし...ただ後ろから雑談してついて行ってただけだし...!一人ぐらいいらなくない?と思ってたらゆうくんに肩を叩かれたのでそっちの方を見ると耳元で「あとであらんの好きなことたくさんしてあげるから許してあげて?」とめっちゃ甘い声で言われた。うぅ~!こういうのが恥ずかしくて拗ねてるんだけどさ!そんなえっちなことしてる最中みたいな声で囁かれるともっと顔赤くなるじゃん...!はっ!ギルマスさんがまたニヤニヤしてる!リーゼさんもにこにこしてるし!.........もういいもんね、子供たちみんなと遊んでくるから...!
「あおくん、ルナちゃん、クロくん、湖のほうであそぼっか!ごはんもちょうど食べ終わったし!」
「ほんと!?いく!」
「よし!じゃ、片付けお願いね?ゆうくん」
とお願いすると快く引き受けてくれた
「わかった、気をつけてな~」
「はーい!あとでゆうくんも、リーゼさんもギルマスさんも来てくださいね?」
と誘うとみんな頷いてくれた
「それよりゆうりなんて言って許してもらったんだ?」
「えーとそれは...」
ってゆうくんが言おうとしてて恥ずかしかった僕は聞かずに3人と湖に向かった
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