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第4部 グランダ魔道学院対抗戦
第104話 ランゴバルドへの帰還
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対抗戦は、ランゴバルド冒険者学校の、2勝3敗1分で終わった。
ウィルニアは、ドロシーが指摘した通り、逃げに徹した。ルールス軍は第3勢力たるグリムド軍と正面からやり合い消耗しつつもこれを圧倒しかけた。かれの極大魔法は、ルールス軍、グリムド軍をとわずにまるで自然災害のように、猛威をふるい続け、ルールス軍、おそらくはグリムド軍からの懸命の索敵にもかかわらず、ついにその本陣を掴ませなかったのである。
結局、魔力の枯渇による、ゲームの続行が不可能になり結果は引き分け。
会場は、ぼくらの実況でかなり盛り上がったが、はたしてこれは最適解だったのだろうか。
ウィルニアがとった戦術は「グリムド」というゲーム自体を終わりにしかねない戦法だった。
最終日に配られたパンフレットのポスターは、ウィルニア自身だった。
ワンドを構え(彼が実際にその手の補助魔法具を使っているのをみたことはなかったが)ニカッと笑っている。
ぼくらは、フィオリナの退院を待つ間、街を食べ歩き、お土産を買い漁り、ザザリの山荘で魚釣りを楽しんだり、一方でクローディア大公やボルテック卿、ウィルニアと今後のグランダについてのあれこれを相談したりした。
ドロシーは、ボルテックから呆れるほどのトレーニングメニューを渡されて、ほとんど空いている時間はなかった。
二人きりで会う時間は少しだけあったので、前にルールス先生からもらった紙袋を、先生からの餞別だと言って渡しておいた。
旅立ちの日は、晴れていた。
ルールス先生は、あの分厚い眼鏡をはずしている。光を放つ「真実の目」のかわりに、淡い空色のきれいな瞳がはいっていた。
「ウィルニアのおかげでな。」
と、これは素直にうれしそうにルールス先生は言った。
「真実の瞳は使うときだけ、出せばいいらしい。そこらへんが一族の中で失伝していた。真実の目を受け継いでしまうと、いろいろ日常生活に制限がかかることが多くてな。助かった。」
ネイア先生は、相変わらずのボロだ。ヨウィスにズタズタにされたのをわざわざ繕っている。
エミリアは、ロウを捕まえて文句を言っている。
例のパンフレットのポスターに登場したのを叱られているのだ。たしかに盗賊組織の首領はふつう、ポスターには登場しない。(除く、指名手配)
アキルは、あれからなにやら、考え込んでいる。
一度、「ずっとこの世界にいるとしたら」という前提で相談をうけた。
「冒険者になって世界をまわりたい。」と言うので「それはおすすめだ。」と答えたら、にっこりと笑って
「それならルトのパーティに入れてくれる?」
考えとく。
とだけ言ってぼくは笑った。
フィオリナは待ち合わせ場所。グランダから小一時間ほど歩いた丘の上に、一番最期に現れた。
仮面に、体にぴったりしたボディスーツ。白を基調に金のラインをあしらったスーツ。マントで体を多少は隠しているものの。
「残念仮面・・・」
「それを最初に言い出したのは、ルトか?アキルか?」
「あ、えーとどうだったかな?」
「たぶん、一緒だ。」
黒竜ラウレスくんが降りてくる。
試合が終わったあと、彼はランゴバルドにトンボ帰りして、鉄板を焼いていた。
“しばらくは、これ一本でいきたいと思うんだが”
と、遠距離念話用の水晶球のなかで、彼はけっこう幸せそうな顔でそう言っていた。
まあ、本人がいいならそれでいいのだろうと思う。
途中、山脈を越える辺りで、黒雲が湧き上がり、中で閃光と爆音が響いた。ラウレスが唸り声をあげた。
先だって、グランダ、ランゴバルドを往復させたときに痛い目にあわされた嵐龍だ、と彼は念話でぼくに告げた。
かまわない、やっちまえ!
とぼくは答えた。
近づいてみると、嵐竜は、飛竜を駆る冒険者と戦闘の真っ最中だった。
ラウレスの巨体をみて、ギョッとしたようだったが、人と古竜が思わぬ場所で遭遇したときの共通のサイン、剣も盾、を空に描いてみせると、念話で話しかけてきた。
「これなるは黄金級冒険者『 竜を駆る 』ウルクレイド。幾多の町や村を焼き払った暴虐なる嵐竜を討伐しております。
高貴なる古竜様に、なにとぞ、助太刀をお願い申し上げます。」
言われるまでもなく。
真っ先に飛び出したのはフィオリナだ。
飛翔の魔法の替りに、竜巻状の風に体を包んでしまうのが、フィオリナ流だ。
光の剣を3連射。
嵐竜の首、胴体、尻尾に命中。
肉片が飛び散るが、致命傷にはならない。
お返しのプレスは、ぼくの魔法陣が吸収、そのまま嵐竜にお返ししようかと思ったが、丁度、ロウが放った真紅の切断鎌に「のせる」ことにした。
ブレスの威力を足された紅の鎌は、グンと大きさと勢いを増して、嵐竜を脳天から真っ二つに切り裂いた。
地面へと落下を始めた肉塊を、ラウレスのプレスが、焼き尽くした。
山の中腹、やや斜面がなだらかになったところに、降りると、ウルクレイドさんは、改めてぼくらに深々と頭を下げた。
ラウレスは、とっとと人間に姿をかえている。
これはひとつには場所の問題があるのだろう。
険しい山の中であり、あまり平地といえる場所は広くない。そこを大半、ウルクレイドさんの竜が場所を占めてしまっている。
代々受け継がれてきたという飛竜は、ラウレスに怯えきっていて、ちょっとかわいそうだった。懸命にウルクレイドさんのたくましい身体の後ろに身をかくそうとするのだが、そもそも人間と竜では身体のサイズが違う。
深く感謝しながらも、ちょっとだけ、ウルクレイドさんが不満そうなのは、ラウレスが嵐竜の身体をほとんど焼き尽くしてしまったからだ。本当ならばそこから、価値のある素材がしこたま取れて、ひょっとすると依頼料よりも多い金額がたんまり懐にはいったはずである。
「あらためて、挨拶させていただく。わたしは黄金級の冒険者ウルクレイド、失礼ですがあなた方は・・・」
ぼくらを順番に見ていたその目が、ネイア先生にとまる。
「ま、まさか、ランゴバルド冒険者学校のネイア先生ですかっ!」
「覚えておるよ、ウルクレイド。」
ネイア先生は、ゆったりと笑った。
「黄金級になったそうだな。活躍はよく耳にするよ。」
「ネイア先生!」
感激の面持ちで、ウルクレイドさんはネイア先生の手を握りしめる。
「・・・ということは、そちらは、まさかルールス校長先生、ですか。
・・・メガネをはずした顔をはじめて拝見いたしました。おきれいな目をしていらっしゃる。」
ふん。
と、ルールス先生が鼻をならしたが、なんのことはない。
照れている。
「残りのみなさんは・・・・」
「うちの学校の現役生どもだな。」
ルールス先生は言った。
「こっちの巻き毛の坊やが『黒竜』ラウレス、それを使役してるのがそっちのルト坊や、その隣りが真祖吸血鬼のロウ=リンド、ちっこいのが棒術の達人エミリア、へんな仮面のやつがは、グランダ魔道院からの交換留学生で残念仮面という。」
ウルクレイドさんは、複雑な顔をした。
それはそうだろう。たしかにフィオリナのいまの格好は、けっこう残念ではあるが、竜巻状の風に身を包みながら、光の剣を三連射して、嵐竜を圧倒したのを目の当たりにしてしている。
そして、嵐竜のブレスをぼくが展開した魔法陣で吸収したこと。
ロウの赤い光が、嵐竜を両断したこと。
ラウレスのブレスが、その身体を焼き尽くしたことも。
「別に隠すことでもない。
グランダの魔道院との対抗戦に行った、その帰り道だ。へんな仮面以外は竜も含めて、対抗戦のメンバーだな。」
「ああ、あの賢者ウィルニアが新しく学長に就任したとかいう・・・」
ウルクレイドさんは、頷いた。
「・・・しかし、学校対抗戦に、古竜を出陣させるなど、古今東西、聞いたこともありませんな。」
「なんのことはない。それでも負けたからな。」
「はい?」
ウルクレイドさんは目を白黒させた。
「古竜に真祖吸血鬼のいるメンバーがいて対抗戦に負ける?・・・いや御冗談でしょう。」
「残念ながら御冗談ではない。
2勝3敗1分け。よく頑張ってくれたが負け越しだな。」
「そんな馬鹿な。」ウルクレイドさんの顔が青ざめている。「相手はなにを出してきたんです? 『魔王』ですか?」
「決まっているだろう。」
ルールス先生は、肩をすくめみせた。
「賢者ウィルニアだ、よ。」
ウィルニアは、ドロシーが指摘した通り、逃げに徹した。ルールス軍は第3勢力たるグリムド軍と正面からやり合い消耗しつつもこれを圧倒しかけた。かれの極大魔法は、ルールス軍、グリムド軍をとわずにまるで自然災害のように、猛威をふるい続け、ルールス軍、おそらくはグリムド軍からの懸命の索敵にもかかわらず、ついにその本陣を掴ませなかったのである。
結局、魔力の枯渇による、ゲームの続行が不可能になり結果は引き分け。
会場は、ぼくらの実況でかなり盛り上がったが、はたしてこれは最適解だったのだろうか。
ウィルニアがとった戦術は「グリムド」というゲーム自体を終わりにしかねない戦法だった。
最終日に配られたパンフレットのポスターは、ウィルニア自身だった。
ワンドを構え(彼が実際にその手の補助魔法具を使っているのをみたことはなかったが)ニカッと笑っている。
ぼくらは、フィオリナの退院を待つ間、街を食べ歩き、お土産を買い漁り、ザザリの山荘で魚釣りを楽しんだり、一方でクローディア大公やボルテック卿、ウィルニアと今後のグランダについてのあれこれを相談したりした。
ドロシーは、ボルテックから呆れるほどのトレーニングメニューを渡されて、ほとんど空いている時間はなかった。
二人きりで会う時間は少しだけあったので、前にルールス先生からもらった紙袋を、先生からの餞別だと言って渡しておいた。
旅立ちの日は、晴れていた。
ルールス先生は、あの分厚い眼鏡をはずしている。光を放つ「真実の目」のかわりに、淡い空色のきれいな瞳がはいっていた。
「ウィルニアのおかげでな。」
と、これは素直にうれしそうにルールス先生は言った。
「真実の瞳は使うときだけ、出せばいいらしい。そこらへんが一族の中で失伝していた。真実の目を受け継いでしまうと、いろいろ日常生活に制限がかかることが多くてな。助かった。」
ネイア先生は、相変わらずのボロだ。ヨウィスにズタズタにされたのをわざわざ繕っている。
エミリアは、ロウを捕まえて文句を言っている。
例のパンフレットのポスターに登場したのを叱られているのだ。たしかに盗賊組織の首領はふつう、ポスターには登場しない。(除く、指名手配)
アキルは、あれからなにやら、考え込んでいる。
一度、「ずっとこの世界にいるとしたら」という前提で相談をうけた。
「冒険者になって世界をまわりたい。」と言うので「それはおすすめだ。」と答えたら、にっこりと笑って
「それならルトのパーティに入れてくれる?」
考えとく。
とだけ言ってぼくは笑った。
フィオリナは待ち合わせ場所。グランダから小一時間ほど歩いた丘の上に、一番最期に現れた。
仮面に、体にぴったりしたボディスーツ。白を基調に金のラインをあしらったスーツ。マントで体を多少は隠しているものの。
「残念仮面・・・」
「それを最初に言い出したのは、ルトか?アキルか?」
「あ、えーとどうだったかな?」
「たぶん、一緒だ。」
黒竜ラウレスくんが降りてくる。
試合が終わったあと、彼はランゴバルドにトンボ帰りして、鉄板を焼いていた。
“しばらくは、これ一本でいきたいと思うんだが”
と、遠距離念話用の水晶球のなかで、彼はけっこう幸せそうな顔でそう言っていた。
まあ、本人がいいならそれでいいのだろうと思う。
途中、山脈を越える辺りで、黒雲が湧き上がり、中で閃光と爆音が響いた。ラウレスが唸り声をあげた。
先だって、グランダ、ランゴバルドを往復させたときに痛い目にあわされた嵐龍だ、と彼は念話でぼくに告げた。
かまわない、やっちまえ!
とぼくは答えた。
近づいてみると、嵐竜は、飛竜を駆る冒険者と戦闘の真っ最中だった。
ラウレスの巨体をみて、ギョッとしたようだったが、人と古竜が思わぬ場所で遭遇したときの共通のサイン、剣も盾、を空に描いてみせると、念話で話しかけてきた。
「これなるは黄金級冒険者『 竜を駆る 』ウルクレイド。幾多の町や村を焼き払った暴虐なる嵐竜を討伐しております。
高貴なる古竜様に、なにとぞ、助太刀をお願い申し上げます。」
言われるまでもなく。
真っ先に飛び出したのはフィオリナだ。
飛翔の魔法の替りに、竜巻状の風に体を包んでしまうのが、フィオリナ流だ。
光の剣を3連射。
嵐竜の首、胴体、尻尾に命中。
肉片が飛び散るが、致命傷にはならない。
お返しのプレスは、ぼくの魔法陣が吸収、そのまま嵐竜にお返ししようかと思ったが、丁度、ロウが放った真紅の切断鎌に「のせる」ことにした。
ブレスの威力を足された紅の鎌は、グンと大きさと勢いを増して、嵐竜を脳天から真っ二つに切り裂いた。
地面へと落下を始めた肉塊を、ラウレスのプレスが、焼き尽くした。
山の中腹、やや斜面がなだらかになったところに、降りると、ウルクレイドさんは、改めてぼくらに深々と頭を下げた。
ラウレスは、とっとと人間に姿をかえている。
これはひとつには場所の問題があるのだろう。
険しい山の中であり、あまり平地といえる場所は広くない。そこを大半、ウルクレイドさんの竜が場所を占めてしまっている。
代々受け継がれてきたという飛竜は、ラウレスに怯えきっていて、ちょっとかわいそうだった。懸命にウルクレイドさんのたくましい身体の後ろに身をかくそうとするのだが、そもそも人間と竜では身体のサイズが違う。
深く感謝しながらも、ちょっとだけ、ウルクレイドさんが不満そうなのは、ラウレスが嵐竜の身体をほとんど焼き尽くしてしまったからだ。本当ならばそこから、価値のある素材がしこたま取れて、ひょっとすると依頼料よりも多い金額がたんまり懐にはいったはずである。
「あらためて、挨拶させていただく。わたしは黄金級の冒険者ウルクレイド、失礼ですがあなた方は・・・」
ぼくらを順番に見ていたその目が、ネイア先生にとまる。
「ま、まさか、ランゴバルド冒険者学校のネイア先生ですかっ!」
「覚えておるよ、ウルクレイド。」
ネイア先生は、ゆったりと笑った。
「黄金級になったそうだな。活躍はよく耳にするよ。」
「ネイア先生!」
感激の面持ちで、ウルクレイドさんはネイア先生の手を握りしめる。
「・・・ということは、そちらは、まさかルールス校長先生、ですか。
・・・メガネをはずした顔をはじめて拝見いたしました。おきれいな目をしていらっしゃる。」
ふん。
と、ルールス先生が鼻をならしたが、なんのことはない。
照れている。
「残りのみなさんは・・・・」
「うちの学校の現役生どもだな。」
ルールス先生は言った。
「こっちの巻き毛の坊やが『黒竜』ラウレス、それを使役してるのがそっちのルト坊や、その隣りが真祖吸血鬼のロウ=リンド、ちっこいのが棒術の達人エミリア、へんな仮面のやつがは、グランダ魔道院からの交換留学生で残念仮面という。」
ウルクレイドさんは、複雑な顔をした。
それはそうだろう。たしかにフィオリナのいまの格好は、けっこう残念ではあるが、竜巻状の風に身を包みながら、光の剣を三連射して、嵐竜を圧倒したのを目の当たりにしてしている。
そして、嵐竜のブレスをぼくが展開した魔法陣で吸収したこと。
ロウの赤い光が、嵐竜を両断したこと。
ラウレスのブレスが、その身体を焼き尽くしたことも。
「別に隠すことでもない。
グランダの魔道院との対抗戦に行った、その帰り道だ。へんな仮面以外は竜も含めて、対抗戦のメンバーだな。」
「ああ、あの賢者ウィルニアが新しく学長に就任したとかいう・・・」
ウルクレイドさんは、頷いた。
「・・・しかし、学校対抗戦に、古竜を出陣させるなど、古今東西、聞いたこともありませんな。」
「なんのことはない。それでも負けたからな。」
「はい?」
ウルクレイドさんは目を白黒させた。
「古竜に真祖吸血鬼のいるメンバーがいて対抗戦に負ける?・・・いや御冗談でしょう。」
「残念ながら御冗談ではない。
2勝3敗1分け。よく頑張ってくれたが負け越しだな。」
「そんな馬鹿な。」ウルクレイドさんの顔が青ざめている。「相手はなにを出してきたんです? 『魔王』ですか?」
「決まっているだろう。」
ルールス先生は、肩をすくめみせた。
「賢者ウィルニアだ、よ。」
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