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第6部 聖帝国ギウリークの終わりの始まり
第278話 竜人の長
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もうひとつ、ルトが解決してやらなければと思っていたことがある。
ラウレスが辞めさせられた竜人部隊の顧問の件だった。
後任のマーティスなる竜も、結局、彼とラウレスが退任に追い込んでいる。
そして、古竜のいない竜人部隊など、せいぜいが街の喧嘩自慢程度のものでしかない。
(これはルトだから言える個人的な感想であり、竜鱗などの特殊能力の発現がなくても、体力と魔力の両方が常人に数倍する竜人はかなり厄介な相手である。)
もともと、ルトに責任はない。
ラウレスと一緒に来た分隊の自滅も悪いのは、ギウリークである。
勝手に戦闘部隊を送り込んできて、威圧による条約の強制を試みた挙句に、戦いもせずに敗れたのだ。
キレたラウレスが、黒竜の姿で、グランダ王都を焼き払おうとしたが、本人曰く、あれも示威行動の一環で有り、本気でそうしようとしたのではないのだ。
勝手になことをいう駄竜だなあ、とそのとき、ルトは思ったのだが、その後彼らもオールべで似たようなことをやっていた。
そう。なにも戦いを仕掛けられたわけではない。
だが、最初に、評判の店でスイーツを食べようとした竜人の分隊を、順番待ちを守らなかったという理由で、けちらして病院送りにしてしまったのは、ルトの婚約者だ。
いまもちょうど、ダンスホールで、「絶士」グルジエンと踊っているのが、その婚約者だ。
たぶん、踊りなのだろう。
踊りでいいんだよね?
楽の音にのっているのだが、これは逆で、音楽隊の方がどんな動きにも即興で音楽の方を合わせてくれる特殊な技能の持ち主だからなのだ。
頭から、投げ落とされてグルジエンの首が変な角度に曲がったような気がしたのだが、すぐにもとにもどったのでたぶん、気の所為だろう。
メイド服同士が貴族の夜会で、ダンスというのも珍しいから、やんやの喝采を浴びていた。
ルトが調理場に戻ってみると、ラウレスが教皇庁関係者に詰められていた。
ラウレスをかばうように、その前にたって、逆に教皇庁関係者たちを糾弾しているのは、ロデニウムのご老公だった。
「お主らの組織した『聖竜師団』のあまりにの不甲斐なさに!」
眉の下の眼光は炯々と鋭い。
「ラウレス殿は自ら、ギウリークの威を示すために、立ち上がり、負傷されたのだ。そのラウレス殿に責任を押し付け、グランダへ恫喝外交を主導したものが、のうのうと息をしていること自体が、わしには信じられん。」
クオール猊下はたじたじとなりながらも懸命に言い返した。
「お主は、ロデニウム家とはなんのかかわりもないはずだ。なにをもってクローディア公のミトラ到着を祝うこのパーティーにのうのうと顔をだしているのだ?」
「わしはロデニウム公爵家とは関わりのない存在なのでな。どこへいこうがなにをしようが、わしの気ままにさせてもらう。」
「ならば、この会に参加する資格もないわっ!」
クオール猊下は顔を歪めて喚いた。
「とっとと会場から出て行け。我々はラウレス殿と重要な話があるのだ。」
「まあまあ。」
と、とりなしにはいったのはラウレスだった。なんで、おまえが、とルトは呆れた。
「ご老公とクローディア陛下は、あのオールべの混乱のさなか、ともに助け合って命を永らえたとお聞きしています。特にクローディア陛下はご老公を命の恩人とまでおっしゃっていますので、両者の救出に活躍した冒険者パーティ『踊る道化師』共々、この会に出席いただいております。」
「ラウレス殿・・・・っ!」
ご老公は絶句した。
いくつかの誤解をへてすっかりラウレスびいきになった彼には、ラウレスのこの言葉がことのほかうれしかったのだ。目に涙すらにじませて、彼はラウレスの手を固く握った・・・調理中だったので、ラウレスにはとっても迷惑だったが。
確かに、人情に通じているという意味では、このお馴染みの黒竜はちょっとしたものかもしれない。
「教皇庁の不当な横槍によって地位を追われ、在野に身を隠しながらも、飢えたる民を救い(料理人のことを人間社会ではそういう風にいうのか?とラウレスは思った)幾年月、不正はただされるべきです。
ラウレス殿! あなたこそ、ギウリークの竜人たちを正しく導く希望の星です。なにとぞ、再び竜人部隊の指揮をお願い致します。」
そんな権限なんぞ、まるきり持ち合わせていない前ロデニウム公爵は、ラウレスの手をはなさない。
ハンバーグをつくろうと思って、肉をみじん切りにしていた竜爪はそっとしまってラウレスは、なんと返したものか困った。
正直、もう竜人部隊に戻る気はない。適当におだてにのって、ギウリークの謀略の片棒を担がされるのはこりごりだった。あと、これが一番大事なことだが、間違っても「踊る道化師」と敵対する立場になりたくはない。
「無位無官の貴様ごときがっ!」
「ほかに竜人を統率できる古竜がいるのか? ギウリークに!」
「・・・・いや、その・・・」
猊下は困ったようにうつむいた。
「・・・わしもまったく同じことをラウレス殿にお願いしようか、と。」
ふたりの食えない老政治家は、いっせいにラウレスに詰め寄った。
「ないとぞ、ギウリークにお戻りください、ラウレス閣下!」
「ギウリークはあなたさまが必要なのです。給金は三倍ご用意いたしましょう。お好みの美女は10、いや20名を。」
ハンバーグをこねたいラウレスはひたすら困っていたので、ルトは割ってはいった。
「なんだっ!無礼者、きさま!」
「おお、グランダのハルト殿下。いまは、『踊る道化師』のリーダー、ルト殿で、クローディア陛下のひとり娘フィオリナ殿下の婚約者であらせられる。」
ガルフィート家の小姓の類を怒鳴りつけるつもりだったクオール枢機卿は、うっと言葉につまった。額に汗が滲んだ。
「それにルトは、ぼくの友人なんだ。」
クオール枢機卿の視線は、以前よりだいぶ若作りのラウレスの顔と、のほほんと微笑むルトを忙しく往復した。
「屋敷には美女に加えて美少年を」
「そういうことではない。」
古竜と駆け出し冒険者の声はきれいにハモった。
ラウレスが辞めさせられた竜人部隊の顧問の件だった。
後任のマーティスなる竜も、結局、彼とラウレスが退任に追い込んでいる。
そして、古竜のいない竜人部隊など、せいぜいが街の喧嘩自慢程度のものでしかない。
(これはルトだから言える個人的な感想であり、竜鱗などの特殊能力の発現がなくても、体力と魔力の両方が常人に数倍する竜人はかなり厄介な相手である。)
もともと、ルトに責任はない。
ラウレスと一緒に来た分隊の自滅も悪いのは、ギウリークである。
勝手に戦闘部隊を送り込んできて、威圧による条約の強制を試みた挙句に、戦いもせずに敗れたのだ。
キレたラウレスが、黒竜の姿で、グランダ王都を焼き払おうとしたが、本人曰く、あれも示威行動の一環で有り、本気でそうしようとしたのではないのだ。
勝手になことをいう駄竜だなあ、とそのとき、ルトは思ったのだが、その後彼らもオールべで似たようなことをやっていた。
そう。なにも戦いを仕掛けられたわけではない。
だが、最初に、評判の店でスイーツを食べようとした竜人の分隊を、順番待ちを守らなかったという理由で、けちらして病院送りにしてしまったのは、ルトの婚約者だ。
いまもちょうど、ダンスホールで、「絶士」グルジエンと踊っているのが、その婚約者だ。
たぶん、踊りなのだろう。
踊りでいいんだよね?
楽の音にのっているのだが、これは逆で、音楽隊の方がどんな動きにも即興で音楽の方を合わせてくれる特殊な技能の持ち主だからなのだ。
頭から、投げ落とされてグルジエンの首が変な角度に曲がったような気がしたのだが、すぐにもとにもどったのでたぶん、気の所為だろう。
メイド服同士が貴族の夜会で、ダンスというのも珍しいから、やんやの喝采を浴びていた。
ルトが調理場に戻ってみると、ラウレスが教皇庁関係者に詰められていた。
ラウレスをかばうように、その前にたって、逆に教皇庁関係者たちを糾弾しているのは、ロデニウムのご老公だった。
「お主らの組織した『聖竜師団』のあまりにの不甲斐なさに!」
眉の下の眼光は炯々と鋭い。
「ラウレス殿は自ら、ギウリークの威を示すために、立ち上がり、負傷されたのだ。そのラウレス殿に責任を押し付け、グランダへ恫喝外交を主導したものが、のうのうと息をしていること自体が、わしには信じられん。」
クオール猊下はたじたじとなりながらも懸命に言い返した。
「お主は、ロデニウム家とはなんのかかわりもないはずだ。なにをもってクローディア公のミトラ到着を祝うこのパーティーにのうのうと顔をだしているのだ?」
「わしはロデニウム公爵家とは関わりのない存在なのでな。どこへいこうがなにをしようが、わしの気ままにさせてもらう。」
「ならば、この会に参加する資格もないわっ!」
クオール猊下は顔を歪めて喚いた。
「とっとと会場から出て行け。我々はラウレス殿と重要な話があるのだ。」
「まあまあ。」
と、とりなしにはいったのはラウレスだった。なんで、おまえが、とルトは呆れた。
「ご老公とクローディア陛下は、あのオールべの混乱のさなか、ともに助け合って命を永らえたとお聞きしています。特にクローディア陛下はご老公を命の恩人とまでおっしゃっていますので、両者の救出に活躍した冒険者パーティ『踊る道化師』共々、この会に出席いただいております。」
「ラウレス殿・・・・っ!」
ご老公は絶句した。
いくつかの誤解をへてすっかりラウレスびいきになった彼には、ラウレスのこの言葉がことのほかうれしかったのだ。目に涙すらにじませて、彼はラウレスの手を固く握った・・・調理中だったので、ラウレスにはとっても迷惑だったが。
確かに、人情に通じているという意味では、このお馴染みの黒竜はちょっとしたものかもしれない。
「教皇庁の不当な横槍によって地位を追われ、在野に身を隠しながらも、飢えたる民を救い(料理人のことを人間社会ではそういう風にいうのか?とラウレスは思った)幾年月、不正はただされるべきです。
ラウレス殿! あなたこそ、ギウリークの竜人たちを正しく導く希望の星です。なにとぞ、再び竜人部隊の指揮をお願い致します。」
そんな権限なんぞ、まるきり持ち合わせていない前ロデニウム公爵は、ラウレスの手をはなさない。
ハンバーグをつくろうと思って、肉をみじん切りにしていた竜爪はそっとしまってラウレスは、なんと返したものか困った。
正直、もう竜人部隊に戻る気はない。適当におだてにのって、ギウリークの謀略の片棒を担がされるのはこりごりだった。あと、これが一番大事なことだが、間違っても「踊る道化師」と敵対する立場になりたくはない。
「無位無官の貴様ごときがっ!」
「ほかに竜人を統率できる古竜がいるのか? ギウリークに!」
「・・・・いや、その・・・」
猊下は困ったようにうつむいた。
「・・・わしもまったく同じことをラウレス殿にお願いしようか、と。」
ふたりの食えない老政治家は、いっせいにラウレスに詰め寄った。
「ないとぞ、ギウリークにお戻りください、ラウレス閣下!」
「ギウリークはあなたさまが必要なのです。給金は三倍ご用意いたしましょう。お好みの美女は10、いや20名を。」
ハンバーグをこねたいラウレスはひたすら困っていたので、ルトは割ってはいった。
「なんだっ!無礼者、きさま!」
「おお、グランダのハルト殿下。いまは、『踊る道化師』のリーダー、ルト殿で、クローディア陛下のひとり娘フィオリナ殿下の婚約者であらせられる。」
ガルフィート家の小姓の類を怒鳴りつけるつもりだったクオール枢機卿は、うっと言葉につまった。額に汗が滲んだ。
「それにルトは、ぼくの友人なんだ。」
クオール枢機卿の視線は、以前よりだいぶ若作りのラウレスの顔と、のほほんと微笑むルトを忙しく往復した。
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