タイムトリッパー ~能力者達の時間戦争~

Pakkiraa

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1章 2幕 疫病の始まり

第14話 接触

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「大学に何か用ですか?申し訳ありませんが、もうこの大学にもほとんど人が来なくなって、ほとんど幽霊校状態なんですよ。」
と、若かりし頃のアサグチが苦笑いを浮かべた。
「見たところあなたもこの大学に用があるようですが?」
フロントラインのことがあったからか、コウキは少し警戒していた。
「少し、がありまして………」
「野暮用って、例のにですか?」
「お、おいコウキ…………」
あまりにも直球すぎる質問にユウトまでもが焦っていた。
「何故それを?」
だが、アサグチは特に焦る様子もなく、静かに聞き返す。
「あなたの恋人が隔離施設に収容されているのも、それを今夜あなたが解放しに行くことも大体予想出来ました。大学に寄ったのも大方黒血病の予・防・薬・を取りに行くのが目的だったんじゃないですか?」
「憶測で物を話すのは良くないと思いますよ」
「どうでしょうね。もしあなたがその恋人を助けたとして、何日か放置され、恐らく酷く疲弊しているであろう恋人はもう助からない。だから黒血病を治す薬じゃなくて、黒血病の感染をを作った。そうでしょう?そうでないと彼女が黒血病で亡くなった時にあなたが黒血病にかからなかった理由を説明できない。」
淡々と、コウキが話す。その声には怒りや嫌悪が含まれていた。ミリアも驚いて後ずさる。
「へぇ、あなたが何者か存じ上げませんが、なかなか面白い推測をしますね。」
だが、まだアサグチは揺るがない。続けてコウキに質問した。
「では、私が、前例も何も無い無知のウイルスの予防薬を、しかも発見されて数週間で開発できると思いますか?のは医療を知らなくても分かるでしょう?」
「その不可能を可能にするのが石の力だ。そうだろ?」
コウキはもはや敬語など使わず、地が震えそうなほど低い声で言った。
「な、何故それを…………」
そして初めて、アサグチの顔にも焦燥の色が出始めた。
「教えろ。誰に石をもらった?」
「そんなの、教えるわけないじゃないですか。」
と、アサグチが白衣のポケットから鋼鉄の歪な装飾品に包まれたを取り出した。
「あれが…………人工色力石しきりょくせき………」
ユウトのものとは全く放つオーラが違う石を見て、ミリアが唖然とする。
『そう。最近こいつ絡みの問題が増えていて、決まってあんな感じの装飾が施されてることから恐らく出所でどころは一緒なんだろうね。コウキが焦っているのもそのせいだろうね。ミリアちゃんを襲ったあの男の主人と何か関係があるかもしれないしね。』
「支部長!何かわかったんですか?」
突然の通信にユウトは驚く。
『あの色力石のことについてわかったことを伝えようと思ってね。』
と、神妙な声色でアキラが言った。
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