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31話 怪しい光①
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学校があり次の日は留守にしていた。
二日後の昼間、僕が厨房でオーブンの使い方をカネルから教わっていると、織物工房のアデルさんとエマが心配そうな顔をして訪れた。
「こんにちは。今いいかしら?」
アデルさんがそっと扉を開けて入って来る。後ろからエマも姿を出した。
二人とも周りを気にしていて、いつもと様子が違うので不思議に思う。
「はい?どうしたんですか?ふたりして。」
アデルさんが目でエマを促すけどエマがもじもじとして何かを言いかねている。
「?」
アデルさんが仕方がないわね~とブツブツ言って話しだした。
アデルさんが言うには、数日前からこの家の周りで深夜に怪しい光が目撃されているというものだった。
一番最初に目撃したのは隣の家のエマの母親だった。夜中にトイレに起きたところ(この辺りの家のトイレは外にあることが多い)僕の家の裏庭で何かぼんやりと光っているのが見えた。
見たこともない光に驚いた母親は慌てて家に戻り朝まで震えて過ごしたそうだ。
その後、向かいの宿で酒を飲んだ酔っ払いが、帰りにやはり同じように怪しい光を幾つも目撃した。狭い集落の事だから、噂があっという間に広まった。
それでこの前の夜は人が来なかったのか。どおりでおかしいと思った。
「ごめんなさい。うちのお母さんが皆に言いふらしてしまって。」
エマがすまなそうに謝る。
「うちの工房でもその話題で持ちきりでさあ。というか、うちの工房で働いている女たちが噂を広めたと言っても過言じゃないからちょっと申し訳なくってね。エマもあんまり心配するもんだから私も一緒についてきたんだけど。やっぱりヒルダもあんたもよそ者でしょ?その上、魔法使いがいつも出入りしているっていうのもあって。もう、女たちも怖がっちゃってね。私とエマがなだめてもこの家には近づくなの一点張りで。」
アデルさんもどうしようもないと言った顔をして頭を振った。
「私もお母さんにここに来るなと止められていて。伝えるのが遅くなってしまってすいません。」
エマはもう一度謝る。
二人は僕にそれだけ伝えるとまた、周りをまた確認して帰って行った。
「それにしても、怪しい光ってなんだろう?カネル、何か知っている?」
カネルに確認してみる。
「いいや、俺知らないよ。だって家の中じゃなくて外の話だろう?夜は俺も寝ているし。」
あ、精霊も寝るんだ。知らなかった。
裏庭か...。
「仕方がないな。今晩、夜になったら確認してみようか...。」
僕もお化け屋敷とか怖い系は苦手なんだけどな...。
「大丈夫か?クローディアかヒルダに相談してみたら?」
「う~ん、そうだね。」
ところが、その夜は叔母さんはマンションに戻ったまま、クローディアも姿を現さなかった。
「クローディア、今日は来なかったな。」
カネルが残念そうに話しかけてくる。
「うん、そうだね。」
夕飯の洗い物をしながら僕が答える。
「ひとりは危ないから止めておいた方が良いんじゃないか?」
どうやら、心配をしてくれているようだ。
「でもまあ、この家の裏に行くだけだから。」
「そうだけどさ~。俺みたいに善良な精霊ばかりじゃないしさぁ。」
「?カネルは精霊の仕業だと思っているの?」
「そうじゃないけど、もしかしたら人間嫌いの精霊の悪戯ってのも無いことじゃないし。だとしたら、クローディアが居た方がさぁ。」
そうか、そんなこともありうるのか。
「そんなに心配ならカネルが着いてきてよ。」
少なくとも僕よりはこの世界の事は知っているだろうし。
「俺?でも俺は火種がないところには行けないし。」
「火種?」
部屋のランプにも火を灯すことができるので何処にでも行けるのかと思っていたが?
「そう、この灰とか炭とかないと…。」
確かにコンロにはふかふかの灰が敷き詰めてある。そうかこれがカネルの棲み処?なのか。
「だったら…。」
二日後の昼間、僕が厨房でオーブンの使い方をカネルから教わっていると、織物工房のアデルさんとエマが心配そうな顔をして訪れた。
「こんにちは。今いいかしら?」
アデルさんがそっと扉を開けて入って来る。後ろからエマも姿を出した。
二人とも周りを気にしていて、いつもと様子が違うので不思議に思う。
「はい?どうしたんですか?ふたりして。」
アデルさんが目でエマを促すけどエマがもじもじとして何かを言いかねている。
「?」
アデルさんが仕方がないわね~とブツブツ言って話しだした。
アデルさんが言うには、数日前からこの家の周りで深夜に怪しい光が目撃されているというものだった。
一番最初に目撃したのは隣の家のエマの母親だった。夜中にトイレに起きたところ(この辺りの家のトイレは外にあることが多い)僕の家の裏庭で何かぼんやりと光っているのが見えた。
見たこともない光に驚いた母親は慌てて家に戻り朝まで震えて過ごしたそうだ。
その後、向かいの宿で酒を飲んだ酔っ払いが、帰りにやはり同じように怪しい光を幾つも目撃した。狭い集落の事だから、噂があっという間に広まった。
それでこの前の夜は人が来なかったのか。どおりでおかしいと思った。
「ごめんなさい。うちのお母さんが皆に言いふらしてしまって。」
エマがすまなそうに謝る。
「うちの工房でもその話題で持ちきりでさあ。というか、うちの工房で働いている女たちが噂を広めたと言っても過言じゃないからちょっと申し訳なくってね。エマもあんまり心配するもんだから私も一緒についてきたんだけど。やっぱりヒルダもあんたもよそ者でしょ?その上、魔法使いがいつも出入りしているっていうのもあって。もう、女たちも怖がっちゃってね。私とエマがなだめてもこの家には近づくなの一点張りで。」
アデルさんもどうしようもないと言った顔をして頭を振った。
「私もお母さんにここに来るなと止められていて。伝えるのが遅くなってしまってすいません。」
エマはもう一度謝る。
二人は僕にそれだけ伝えるとまた、周りをまた確認して帰って行った。
「それにしても、怪しい光ってなんだろう?カネル、何か知っている?」
カネルに確認してみる。
「いいや、俺知らないよ。だって家の中じゃなくて外の話だろう?夜は俺も寝ているし。」
あ、精霊も寝るんだ。知らなかった。
裏庭か...。
「仕方がないな。今晩、夜になったら確認してみようか...。」
僕もお化け屋敷とか怖い系は苦手なんだけどな...。
「大丈夫か?クローディアかヒルダに相談してみたら?」
「う~ん、そうだね。」
ところが、その夜は叔母さんはマンションに戻ったまま、クローディアも姿を現さなかった。
「クローディア、今日は来なかったな。」
カネルが残念そうに話しかけてくる。
「うん、そうだね。」
夕飯の洗い物をしながら僕が答える。
「ひとりは危ないから止めておいた方が良いんじゃないか?」
どうやら、心配をしてくれているようだ。
「でもまあ、この家の裏に行くだけだから。」
「そうだけどさ~。俺みたいに善良な精霊ばかりじゃないしさぁ。」
「?カネルは精霊の仕業だと思っているの?」
「そうじゃないけど、もしかしたら人間嫌いの精霊の悪戯ってのも無いことじゃないし。だとしたら、クローディアが居た方がさぁ。」
そうか、そんなこともありうるのか。
「そんなに心配ならカネルが着いてきてよ。」
少なくとも僕よりはこの世界の事は知っているだろうし。
「俺?でも俺は火種がないところには行けないし。」
「火種?」
部屋のランプにも火を灯すことができるので何処にでも行けるのかと思っていたが?
「そう、この灰とか炭とかないと…。」
確かにコンロにはふかふかの灰が敷き詰めてある。そうかこれがカネルの棲み処?なのか。
「だったら…。」
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