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上級生 ニ
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「どうでしょう。
人間関係は得意ではないとは言っていました。一応、誰とでもそれなりに上手く関わっているけれど、親友というべき相手はいないと、聞いたことがあります」
「二人が親しくしていたのは、誰もが知るところだった?」
「恐らく。
できるだけ人目につく場所で会っていましたし、なにをしているのか問われれば、嘘偽り無く答えていましたから。下手に隠すと、おかしな噂が広まる原因になりますからね。
そもそも、他人が誰となにをしていようと、関係の無い人間は、放っておけばいいと思うのですけど」
「同感だ」
「ただ、彼の告白は、誰も知らないと思います。彼が話していなければ、ですが」
「あるいは、二人の態度で気付かれたか。
今まで人前で堂々と会っていた二人が、突然会わなくなったら、なにがあったのかと詮索したくなるだろうからね。
根付けはどう? 皆は知ってた?」
圭は小さく首を振った。
「小銭入れに付けていましたから、人前に出すことはほとんどありませんでした」
「その上級生は?」
「一度。一緒に文房具を買いに行ったことがありました。その時に」
つまりは、圭が落とした根付けを誰かが拾ったとして、圭の物だと理解できるのは、上級生だけとなる。
犯人は、偶然拾った根付けを、捜査攪乱の為に現場に置いたのだろうか? それとも、圭の所有物と知って?
「因みに、上級生の顔は……」
「男らしい顔だと思います。女性に間違えられる事はないと」
はっきりと言い切った。
圭からしてみれば、友情を断ち切ったつもりではあっても、自分を陥れるなど考えたくも無いのだろう。
圭が顔を上げて、一瞬、怯えたような表情を見せた。
視線を追って振り向くと、見知らぬ学生服姿の若い男が、硝子扉の向こうに立っていた。
人間関係は得意ではないとは言っていました。一応、誰とでもそれなりに上手く関わっているけれど、親友というべき相手はいないと、聞いたことがあります」
「二人が親しくしていたのは、誰もが知るところだった?」
「恐らく。
できるだけ人目につく場所で会っていましたし、なにをしているのか問われれば、嘘偽り無く答えていましたから。下手に隠すと、おかしな噂が広まる原因になりますからね。
そもそも、他人が誰となにをしていようと、関係の無い人間は、放っておけばいいと思うのですけど」
「同感だ」
「ただ、彼の告白は、誰も知らないと思います。彼が話していなければ、ですが」
「あるいは、二人の態度で気付かれたか。
今まで人前で堂々と会っていた二人が、突然会わなくなったら、なにがあったのかと詮索したくなるだろうからね。
根付けはどう? 皆は知ってた?」
圭は小さく首を振った。
「小銭入れに付けていましたから、人前に出すことはほとんどありませんでした」
「その上級生は?」
「一度。一緒に文房具を買いに行ったことがありました。その時に」
つまりは、圭が落とした根付けを誰かが拾ったとして、圭の物だと理解できるのは、上級生だけとなる。
犯人は、偶然拾った根付けを、捜査攪乱の為に現場に置いたのだろうか? それとも、圭の所有物と知って?
「因みに、上級生の顔は……」
「男らしい顔だと思います。女性に間違えられる事はないと」
はっきりと言い切った。
圭からしてみれば、友情を断ち切ったつもりではあっても、自分を陥れるなど考えたくも無いのだろう。
圭が顔を上げて、一瞬、怯えたような表情を見せた。
視線を追って振り向くと、見知らぬ学生服姿の若い男が、硝子扉の向こうに立っていた。
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