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Act 2. 暗闇からの歌声
【深夜の鳴動】
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どれくらい眠っただろうか?
コンビニの駐車場で仮眠していた私は
正面から大型トラックのライトに照らされ
目も眩むような光のせいで衝動的に目が覚めた。
時間を確認すると深夜0時35分
ほんの20分少々だったが
つい数分前までと比べると体が軽くなった気がする。
まだ朦朧とした酩酊状態のため
完全に意識が回復するのを待って
再び家路を目指すことにした。
車内からは轟音でハードロックが流れている、
最近ではすっかりアイドルファンとして
知人友人には認識されているが
私は今なおこの手のハードな音楽には愛着がある、
特に運転中の眠気覚ましには丁度いい。
車は再び走り始めた
こうして何度か休憩しながらだと
下手すれば帰宅は夜明け前になる恐れもある。
少し焦りもあったのだろうか、
私は帰り道の"景色の違い"に気づかなかった。
海沿いの道を抜けると鬱蒼とした木々が生い茂る
寂し気な通りに入った。
国道沿い、ネオンの反射するラブホテル
地元では見慣れないガソリンスタンドの看板
車を走らせながらふと思った
「あれ?この景色、ついさっきも見たような…?」
私はここで気づくべきだった。
車のCDからは相変わらずハードロック…
その時だった・・・
運転中でもはっきりとわかった、
ギターのディストーションに紛れて
別の場所から微かに歌声が聴こえてきたのだ。
ロックが奏でる音の波の中に紛れて耳に残るのは
消え入りそうな女性のか細い歌声…
どこから聴こえているのかわからない。
まだ夢うつつだったのだろう、
もしかしたら私の脳内で再生されているのでは?と
本気で思った。
しかしその妄想が外れていることを身を以て知った時
一気に眠気が覚め全身に鳥肌が立った。
"異変"に気づいた私が恐る恐る助手席に視線を送ると
そこで信じられない事実と遭遇した。
聴こえてきた歌声の発信源は
助手席のバッグに入っているスマホからだった。
流れている曲は先ほど公開収録を観てきた
アイドルグループが歌っている曲。
それも数10分前にメールの返信をした
私の推しメン、ヒトミが
少数ユニットメンバーの一人として参加している楽曲だ。
スマホはマナーモードに設定されている
音が出ること自体、まず考えられない。
こんなことがあり得るだろうか?
そう言えば以前、あるラジオ番組で
こんな話を聞いたことがある。
これは同グループのメンバーであるミサキの体験談だ。
コンビニの駐車場で仮眠していた私は
正面から大型トラックのライトに照らされ
目も眩むような光のせいで衝動的に目が覚めた。
時間を確認すると深夜0時35分
ほんの20分少々だったが
つい数分前までと比べると体が軽くなった気がする。
まだ朦朧とした酩酊状態のため
完全に意識が回復するのを待って
再び家路を目指すことにした。
車内からは轟音でハードロックが流れている、
最近ではすっかりアイドルファンとして
知人友人には認識されているが
私は今なおこの手のハードな音楽には愛着がある、
特に運転中の眠気覚ましには丁度いい。
車は再び走り始めた
こうして何度か休憩しながらだと
下手すれば帰宅は夜明け前になる恐れもある。
少し焦りもあったのだろうか、
私は帰り道の"景色の違い"に気づかなかった。
海沿いの道を抜けると鬱蒼とした木々が生い茂る
寂し気な通りに入った。
国道沿い、ネオンの反射するラブホテル
地元では見慣れないガソリンスタンドの看板
車を走らせながらふと思った
「あれ?この景色、ついさっきも見たような…?」
私はここで気づくべきだった。
車のCDからは相変わらずハードロック…
その時だった・・・
運転中でもはっきりとわかった、
ギターのディストーションに紛れて
別の場所から微かに歌声が聴こえてきたのだ。
ロックが奏でる音の波の中に紛れて耳に残るのは
消え入りそうな女性のか細い歌声…
どこから聴こえているのかわからない。
まだ夢うつつだったのだろう、
もしかしたら私の脳内で再生されているのでは?と
本気で思った。
しかしその妄想が外れていることを身を以て知った時
一気に眠気が覚め全身に鳥肌が立った。
"異変"に気づいた私が恐る恐る助手席に視線を送ると
そこで信じられない事実と遭遇した。
聴こえてきた歌声の発信源は
助手席のバッグに入っているスマホからだった。
流れている曲は先ほど公開収録を観てきた
アイドルグループが歌っている曲。
それも数10分前にメールの返信をした
私の推しメン、ヒトミが
少数ユニットメンバーの一人として参加している楽曲だ。
スマホはマナーモードに設定されている
音が出ること自体、まず考えられない。
こんなことがあり得るだろうか?
そう言えば以前、あるラジオ番組で
こんな話を聞いたことがある。
これは同グループのメンバーであるミサキの体験談だ。
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