真面目学級委員がファッティ男子を徹底管理した結果⁉

小池 月

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Ⅲ ダイエットには運動も!

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「いただきます」
「いただきます」

 テーブルの真ん中にアボガドとトマトのサラダを置き、それぞれ選んだ弁当を食べる。弁当は酒井が買ってくれた。いつも昼飯を食べさせてもらうから、外で食べるときや買う時には金を出すと酒井が言ってきたから。そんなところがキッチリしていて酒井らしい。

 酒井は十五穀米のヘルシー重弁当を買い、凛太朗はオムライスを買った。
 さすがデパ地下のデリコーナーでサラダが美味しい。

「凛太朗は、身長どれくらい?」
 急に酒井に聞かれた。先ほど酒井の体形を聞いたからだろう。隠す事でもないから直ぐに答えた。

「百六十三センチで体重は五十三キロ」
「ギリ標準だけど、凛太朗は痩せになりそうだ」
 携帯のアプリで酒井が計算している。

「僕はいいんだよ。もともと筋肉はつかないし、運動は嫌いだし」
 買ったオムライスを数口食べると、これ以上食べられない感覚が生じた。これは熱のせいかもしれない。家について食べ物が胃に入って安心したのか、一気に体調が悪くなった。

「酒井。僕、もう食べれない。ちょっと、横になりたい」
 頭が重くなってきて凛太朗はスプーンをおいた。

「とりあえず、ソファーでいい?」
 酒井の言葉にコクリと頷いた。

「片付けするから」
 椅子から立つと支えてくれる酒井に体重を預けて歩いた。思った以上に足元がふらついた。
 逞しい酒井の身体に妙な安心感があった。

(酒井は固いなぁ。ポヨポヨしていたのが嘘みたいだ)
 ソファーに寝転がり目を閉じた。

 しばらくしてフワリと掛け布団が掛けられた。薄く目を開けると酒井が枕を持っている。
「勝手に部屋に入ってゴメン。枕と掛け布団を取って来ただけで、他にはどこも触れてないから」

 ぼんやり見上げると、酒井がグッと近づいた。距離の近さに目を見開いた。寝ている凛太朗の上から酒井が降りてくる。

(キスされる⁉)
 変な考えが頭を過り、ギュッと目を瞑った。

 力の入った凛太朗の頭がフワッとあがる。
(あれ?)
 期待した事が起こらず凛太朗は目を開けた。

「よっと」
 小さな声と共に凛太朗の頭の下に枕が入れられた。

「ゆっくり休んで。邪魔なら帰るけど、夕方までは居るよ」
 酒井は優しく凛太朗の布団をポンポンした。凛太朗は拍子抜けした気持ちと、変な事を期待した恥ずかしさで酒井に背を向けて目を閉じた。

 目を閉じていると、ごそごそ動く気配で近くに酒井がいるのを感じた。きっとリビングテーブルで夏の課題でも始めたのだろう。

 体調が悪いとき凛太朗は一人で寝ていることがほとんどだった。誰かがそばに居ることが少しくすぐったかった。

(酒井、優しいよな……)
 そう思いながら眠気に身を任せた。
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