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Ⅴ リバウンド対策☆
④
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十一月になり文化祭準備が盛り上がっている。体育祭が遠い昔のようだ。
「風見君、おはよう」
「おはよう」
「風見、はよ」
「おはよう」
朝、凛太朗に声を掛けてくれる人が多くなった。教室で話しかけられる事もある。
そんな小さなことが凛太朗にとってホッコリと嬉しい。学級委員をしていた頃より優しい日々だなぁと感じる。
「凛太朗、はよ。めずらしいね。今日はギリギリ」
席に着くなり酒井が来た。
「うん。バスの時間がズレたんだ」
「そっか。ラインしたのに既読も付かないから何かあったのかってメチャ心配した。良かったぁ」
酒井が大げさに息を吐いた。
「ごめん。バスの中で携帯見る余裕なかったわ。結構混んでた」
「うん。凛太朗が無事なら、いい」
ニコリと笑う酒井が予鈴と共に自分の席に戻った。
(酒井は心配性だ)
そんな事を思いながら優しさに頬が緩んだ。
凛太朗のクラスは文化祭で縁日ゲームをする。テーマは昭和だ。
ヨーヨーつり、射的、スーパーボールすくい、輪投げのコーナーを設置する。昔懐かしい祭りの雰囲気を教室に再現すべく奮闘中だ。凛太朗は買い出し係を任されている。
放課後に必要物品を書き出して、ネット注文できるものはネット購入にした。
そして百均で揃うものがないか確認の市場調査に行くことになった。
酒井と一緒に行こうとしたが、酒井は看板作りに呼ばれていた。文化祭の準備は自由参加であり、動ける人数が限られている。酒井は貴重な男手だ。わざわざ呼ぶのも悪い気がして凛太朗は一人で行くことにした。
教室を出て、念のために酒井に『買い出しに百均にいく』とラインを入れた。こんな連絡入れなくていい気もするが、朝にバスが遅れただけで心配している酒井を見たらラインしておこうと思えた。
下駄箱で靴に履き替えている時、凛太朗に声が掛けられた。
「買い出し、一緒に行っても良い?」
女子の声に凛太朗はすぐに応えた。
「うん、もちろ、ん……」
振り向いて固まった。そこには凛太朗を真っすぐに見る理香子がいた。
(は? え? なんで、僕?)
パニックになりそうな疑問が生じて周囲を見た。理香子の仲良くしている華やかな女子が居ない。理香子一人だ。それでも恐怖が蘇り緊張に汗が出る。
「百均でしょ? 行こ」
凛太朗の横でさっさと理香子が靴に履き替える。すくっと立って、凛太朗を見下ろすように静止している。
(どうしたら、いいんだろう? 酒井、どしよう)
情けないけれど凛太朗は心の中で酒井に助けを求めた。
目の前で酒井にラインするのは失礼かと思い、携帯を触れなかった。凛太朗は項垂れて理香子の半歩以上後ろを歩いた。とても横並びなど出来なかった。
「ねぇ、百均で何見るの?」
急に声が掛けられて凛太朗の身体がビクっと反応する。
「あ、えっと。スーパーボールすくいの、お玉とか、入れる袋、とか。ネットとどっちが安いのか、とか」
苦手意識が強く出てモゾモゾと声に出した。
「ふうん。ま、行ってみればいいのかぁ」
理香子は凛太朗にした事を覚えていないかのようだ。凛太朗はひどく傷ついたのに。
理香子が一体何をしたいのか、凛太朗には理解できなかった。
「風見君、おはよう」
「おはよう」
「風見、はよ」
「おはよう」
朝、凛太朗に声を掛けてくれる人が多くなった。教室で話しかけられる事もある。
そんな小さなことが凛太朗にとってホッコリと嬉しい。学級委員をしていた頃より優しい日々だなぁと感じる。
「凛太朗、はよ。めずらしいね。今日はギリギリ」
席に着くなり酒井が来た。
「うん。バスの時間がズレたんだ」
「そっか。ラインしたのに既読も付かないから何かあったのかってメチャ心配した。良かったぁ」
酒井が大げさに息を吐いた。
「ごめん。バスの中で携帯見る余裕なかったわ。結構混んでた」
「うん。凛太朗が無事なら、いい」
ニコリと笑う酒井が予鈴と共に自分の席に戻った。
(酒井は心配性だ)
そんな事を思いながら優しさに頬が緩んだ。
凛太朗のクラスは文化祭で縁日ゲームをする。テーマは昭和だ。
ヨーヨーつり、射的、スーパーボールすくい、輪投げのコーナーを設置する。昔懐かしい祭りの雰囲気を教室に再現すべく奮闘中だ。凛太朗は買い出し係を任されている。
放課後に必要物品を書き出して、ネット注文できるものはネット購入にした。
そして百均で揃うものがないか確認の市場調査に行くことになった。
酒井と一緒に行こうとしたが、酒井は看板作りに呼ばれていた。文化祭の準備は自由参加であり、動ける人数が限られている。酒井は貴重な男手だ。わざわざ呼ぶのも悪い気がして凛太朗は一人で行くことにした。
教室を出て、念のために酒井に『買い出しに百均にいく』とラインを入れた。こんな連絡入れなくていい気もするが、朝にバスが遅れただけで心配している酒井を見たらラインしておこうと思えた。
下駄箱で靴に履き替えている時、凛太朗に声が掛けられた。
「買い出し、一緒に行っても良い?」
女子の声に凛太朗はすぐに応えた。
「うん、もちろ、ん……」
振り向いて固まった。そこには凛太朗を真っすぐに見る理香子がいた。
(は? え? なんで、僕?)
パニックになりそうな疑問が生じて周囲を見た。理香子の仲良くしている華やかな女子が居ない。理香子一人だ。それでも恐怖が蘇り緊張に汗が出る。
「百均でしょ? 行こ」
凛太朗の横でさっさと理香子が靴に履き替える。すくっと立って、凛太朗を見下ろすように静止している。
(どうしたら、いいんだろう? 酒井、どしよう)
情けないけれど凛太朗は心の中で酒井に助けを求めた。
目の前で酒井にラインするのは失礼かと思い、携帯を触れなかった。凛太朗は項垂れて理香子の半歩以上後ろを歩いた。とても横並びなど出来なかった。
「ねぇ、百均で何見るの?」
急に声が掛けられて凛太朗の身体がビクっと反応する。
「あ、えっと。スーパーボールすくいの、お玉とか、入れる袋、とか。ネットとどっちが安いのか、とか」
苦手意識が強く出てモゾモゾと声に出した。
「ふうん。ま、行ってみればいいのかぁ」
理香子は凛太朗にした事を覚えていないかのようだ。凛太朗はひどく傷ついたのに。
理香子が一体何をしたいのか、凛太朗には理解できなかった。
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