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着せ替え人形
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『今日はこの服を着なさい』
そう言って渡されたのは、真っ白なブラウスと、ワインレッドの裾がふんわりとしたスカート。スカートと同じ色のリボンは、ネクタイがわりに首に巻くものだ。肌の露出を控えた、清楚な服である。
無言でそれを受け取りながら、険しい顔をしてしまう。
『何です、その顔は』
しまった。顔に出てしまった。そうは思ったが、後には退けない。
『いえ……たまには、違った系統の洋服も着てみたいなと思ったので。例えば……街の女の子たちが着ているような』
窓から見るだけだった彼女たちは、とても輝いて見えた。だから──。
『あんなもの!』
相手はサラの言葉を鼻で笑った。腰に手を置き、一蹴する。
『あなたには相応しくありません。あなたは、私が選んだ服を着ていればいいのです。分かりましたか?』
疑問の形をしていながら、有無を言わせない言葉だった。
答えは──
『……はい』
ただ、それだけだ。
満足気に部屋を出る相手の背中を、サラはただただ眺めていた。
* * *
「──お姉ちゃん? どうしたの? すごい汗……」
ベリスが心配そうにサラの顔を覗き込んでいた。サラはやっと我に返って、額の汗を拭う。
「大丈夫……大丈夫だから」
ベリスはじっとサラの顔を見つめた後、サラの手元のイオナを見て小さな悲鳴をあげた。
「きゃ! お姉ちゃん、趣味悪ーい。それ、一番可愛くない奴だよぅ。もう、イオナにはこういう可愛いのが似合うんだから」
そう言いながら、服の山からフリルがふんだんに使われたピンクのワンピースを取り出して、イオナに着せ始めた。
「イオナー、可愛い服着れて嬉しいねー!」
ベリスは鼻歌混じりでピンクのワンピースを着せる。持っている服の中で一番ごてごてしている服だ。
──イオナは今、何を思っているんだろう。
サラの視線に気付いたのか、イオナは自嘲気味に笑った。
「──これだもん」
そうやって、ずっと諦めてきたのだろう──私と同じく。
さっき見た記憶の中のサラも、イオナと同じだった。他人を羨ましいと思いながら、我慢をして。着たくない服を着る。
「ご飯できたわよ。……早く食べちゃいなさい」
「はーい、ママ」
駆けていくベリスを、サラは慌てて追い掛けた。少しだけイオナを見たが、彼女は何も言ってこなかった。
ベリスの後を追って、そっとベリスの隣に腰掛けた。テーブルには、湯気のたつクリームシチューが並んでいた。
──美味しそう……!
思わず、生唾を飲み込んだ。それが聞こえたようで、ネリウムは眉を潜める。それに気づいてサラは身を竦めた。
「いただきまぁす!」
「い……いただきます」
木でできたスプーンで一口食べると、クリームシチューのほのかな甘みが口いっぱいに広がった。こんなおいしい料理を──そもそも、温かい料理を食べたのはいつぶりだろう。果てしなく昔のように感じたため、考えるのを止めた。
ベリスが母を誉めていたのは、単なる誇張ではなかった。最初は遠慮がちにスプーンを口に運んでいたサラだったが、あまりのおいしさに夢中でシチューを平らげた。
ベリスは、よっぽどお腹が空いていたのね、とケラケラ笑った。ネリウムは汚れたベリスの口元を拭いながら、食事中は静かになさい、と言った。サラはそんな二人の様子を眺めながら、ふと思う。
──私には、母親はいたんだろうか?
自分がこんなふうに母とじゃれ合う姿を想像できなかった。そもそも、母親の顔すら記憶にないのだから、想像も何もできないのだが。
「ね、お姉ちゃん! ママのお料理おいしかったでしょ?」
「とても美味しかったわ」
「でしょ! お姉ちゃん、ここの家の子になればいいのに! ベリスね、ずっとお姉ちゃんがほしかったんだ! ね、ママ?」
ベリスはニコニコしているが、サラとネリウムは笑えていない。むしろ空気が凍り付いた。ネリウムは、うまく笑顔が作れずに口元をひくつかせていた。
──当たり前だわ、そんなこと。
サラは俯いて拳を握る。
「……ベ、ベリス。食べ終わったのならお風呂に入って来ちゃいなさい。もう沸いてるからね」
「はーい、ママ。サラお姉ちゃん、ベリスがお風呂終わったらまたお人形で遊んでね!」
ベリスがとことことお風呂場に駆けていくのを見届けると、ネリウムは深くため息を吐いた。サラはビクリと肩を震わせる。
「……今のうちに、そっと出ていってくれませんか」
分かっていた。サラもそうするつもりでいた。
「……分かっています」
「ごめんなさいね。あなたを匿うとなると、ご近所からの目もあるし。それに、家はベリスもいるし、裕福ではないから」
ネリウムの言葉のわざとらしさに、耳が反応する。あのおもちゃの量に、この決して狭くはない家。腹話術師の見物料として、紙幣を渡していたこと。裕福ではないなんて、きっと嘘だ。
でも、それを言える立場ではないのは分かっている。ましてや、ここで一生養われる立場ではないことも。
「……はい、気にしないでください」
「裏口から出ていってくれると嬉しいわ」
「……はい」
サラはそっと立ち上がり、ネリウムの案内で裏口に向かう。やっと行ってくれる──ネリウムの表情からはそんな感情が読み取れた。子供の、純粋ゆえの言葉の刄も辛い。しかし、大人は気持ちを口に出さない分、もっと酷いと思った。
「……一つ、聞いてもいいですか」
「何?」
「シュリーマンという名に心当たりはありませんか?」
記憶を辿る、唯一の糸。もう二度と世話にならないなら、せめてその手がかりは掴みたい。そう思っていたが、返ってきた答えはサラを落胆させた。
「さぁ……存じ上げません」
表情から、嘘をついているわけではないのは分かった。だからなおさらがっかりした。
私は誰──今日感じた疑問を解決するのはまだまだ先だ。
「今日は本当にありがとうございました。シチュー、とても美味しかったです」
サラは深々とお辞儀をした。感謝しているのは本当だ。ネリウムの料理は本当に美味しかった。
「……ベリスにはうまく言っておきますから。何か伝言があれば──」
そう言われて、サラはイオナを思い出した。きっと今も、あのピンクのワンピースを着ながらグチグチ言っている。
「──イオナに、たまには違う系統のお洋服も着せてあげて。そうしたら、イオナはきっともっと素敵になるわ。……そう伝えてください」
ネリウムは何のことか分からなかったようで、首を傾げている。でも、まぁいい。これでベリスが少しでも分かってくれれば嬉しい。
サラはもう一度深々とお辞儀をして、ネリウムに背を向け歩きだした。
『あたしだってさ、いろんな服が着たいのよ?』
そう言っていたイオナは、まるで普通の女の子だった。ただ人形に生まれただけ──という言い方は変かもしれないが。
これからは、彼女が少しでも不自由なくファッションを楽しめればいいな。そんなことを思いながら、いつも同じ汚い服を着ている自分が何を言っているんだか──と小さく笑った。
そう言って渡されたのは、真っ白なブラウスと、ワインレッドの裾がふんわりとしたスカート。スカートと同じ色のリボンは、ネクタイがわりに首に巻くものだ。肌の露出を控えた、清楚な服である。
無言でそれを受け取りながら、険しい顔をしてしまう。
『何です、その顔は』
しまった。顔に出てしまった。そうは思ったが、後には退けない。
『いえ……たまには、違った系統の洋服も着てみたいなと思ったので。例えば……街の女の子たちが着ているような』
窓から見るだけだった彼女たちは、とても輝いて見えた。だから──。
『あんなもの!』
相手はサラの言葉を鼻で笑った。腰に手を置き、一蹴する。
『あなたには相応しくありません。あなたは、私が選んだ服を着ていればいいのです。分かりましたか?』
疑問の形をしていながら、有無を言わせない言葉だった。
答えは──
『……はい』
ただ、それだけだ。
満足気に部屋を出る相手の背中を、サラはただただ眺めていた。
* * *
「──お姉ちゃん? どうしたの? すごい汗……」
ベリスが心配そうにサラの顔を覗き込んでいた。サラはやっと我に返って、額の汗を拭う。
「大丈夫……大丈夫だから」
ベリスはじっとサラの顔を見つめた後、サラの手元のイオナを見て小さな悲鳴をあげた。
「きゃ! お姉ちゃん、趣味悪ーい。それ、一番可愛くない奴だよぅ。もう、イオナにはこういう可愛いのが似合うんだから」
そう言いながら、服の山からフリルがふんだんに使われたピンクのワンピースを取り出して、イオナに着せ始めた。
「イオナー、可愛い服着れて嬉しいねー!」
ベリスは鼻歌混じりでピンクのワンピースを着せる。持っている服の中で一番ごてごてしている服だ。
──イオナは今、何を思っているんだろう。
サラの視線に気付いたのか、イオナは自嘲気味に笑った。
「──これだもん」
そうやって、ずっと諦めてきたのだろう──私と同じく。
さっき見た記憶の中のサラも、イオナと同じだった。他人を羨ましいと思いながら、我慢をして。着たくない服を着る。
「ご飯できたわよ。……早く食べちゃいなさい」
「はーい、ママ」
駆けていくベリスを、サラは慌てて追い掛けた。少しだけイオナを見たが、彼女は何も言ってこなかった。
ベリスの後を追って、そっとベリスの隣に腰掛けた。テーブルには、湯気のたつクリームシチューが並んでいた。
──美味しそう……!
思わず、生唾を飲み込んだ。それが聞こえたようで、ネリウムは眉を潜める。それに気づいてサラは身を竦めた。
「いただきまぁす!」
「い……いただきます」
木でできたスプーンで一口食べると、クリームシチューのほのかな甘みが口いっぱいに広がった。こんなおいしい料理を──そもそも、温かい料理を食べたのはいつぶりだろう。果てしなく昔のように感じたため、考えるのを止めた。
ベリスが母を誉めていたのは、単なる誇張ではなかった。最初は遠慮がちにスプーンを口に運んでいたサラだったが、あまりのおいしさに夢中でシチューを平らげた。
ベリスは、よっぽどお腹が空いていたのね、とケラケラ笑った。ネリウムは汚れたベリスの口元を拭いながら、食事中は静かになさい、と言った。サラはそんな二人の様子を眺めながら、ふと思う。
──私には、母親はいたんだろうか?
自分がこんなふうに母とじゃれ合う姿を想像できなかった。そもそも、母親の顔すら記憶にないのだから、想像も何もできないのだが。
「ね、お姉ちゃん! ママのお料理おいしかったでしょ?」
「とても美味しかったわ」
「でしょ! お姉ちゃん、ここの家の子になればいいのに! ベリスね、ずっとお姉ちゃんがほしかったんだ! ね、ママ?」
ベリスはニコニコしているが、サラとネリウムは笑えていない。むしろ空気が凍り付いた。ネリウムは、うまく笑顔が作れずに口元をひくつかせていた。
──当たり前だわ、そんなこと。
サラは俯いて拳を握る。
「……ベ、ベリス。食べ終わったのならお風呂に入って来ちゃいなさい。もう沸いてるからね」
「はーい、ママ。サラお姉ちゃん、ベリスがお風呂終わったらまたお人形で遊んでね!」
ベリスがとことことお風呂場に駆けていくのを見届けると、ネリウムは深くため息を吐いた。サラはビクリと肩を震わせる。
「……今のうちに、そっと出ていってくれませんか」
分かっていた。サラもそうするつもりでいた。
「……分かっています」
「ごめんなさいね。あなたを匿うとなると、ご近所からの目もあるし。それに、家はベリスもいるし、裕福ではないから」
ネリウムの言葉のわざとらしさに、耳が反応する。あのおもちゃの量に、この決して狭くはない家。腹話術師の見物料として、紙幣を渡していたこと。裕福ではないなんて、きっと嘘だ。
でも、それを言える立場ではないのは分かっている。ましてや、ここで一生養われる立場ではないことも。
「……はい、気にしないでください」
「裏口から出ていってくれると嬉しいわ」
「……はい」
サラはそっと立ち上がり、ネリウムの案内で裏口に向かう。やっと行ってくれる──ネリウムの表情からはそんな感情が読み取れた。子供の、純粋ゆえの言葉の刄も辛い。しかし、大人は気持ちを口に出さない分、もっと酷いと思った。
「……一つ、聞いてもいいですか」
「何?」
「シュリーマンという名に心当たりはありませんか?」
記憶を辿る、唯一の糸。もう二度と世話にならないなら、せめてその手がかりは掴みたい。そう思っていたが、返ってきた答えはサラを落胆させた。
「さぁ……存じ上げません」
表情から、嘘をついているわけではないのは分かった。だからなおさらがっかりした。
私は誰──今日感じた疑問を解決するのはまだまだ先だ。
「今日は本当にありがとうございました。シチュー、とても美味しかったです」
サラは深々とお辞儀をした。感謝しているのは本当だ。ネリウムの料理は本当に美味しかった。
「……ベリスにはうまく言っておきますから。何か伝言があれば──」
そう言われて、サラはイオナを思い出した。きっと今も、あのピンクのワンピースを着ながらグチグチ言っている。
「──イオナに、たまには違う系統のお洋服も着せてあげて。そうしたら、イオナはきっともっと素敵になるわ。……そう伝えてください」
ネリウムは何のことか分からなかったようで、首を傾げている。でも、まぁいい。これでベリスが少しでも分かってくれれば嬉しい。
サラはもう一度深々とお辞儀をして、ネリウムに背を向け歩きだした。
『あたしだってさ、いろんな服が着たいのよ?』
そう言っていたイオナは、まるで普通の女の子だった。ただ人形に生まれただけ──という言い方は変かもしれないが。
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