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コンビニ到着
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俺たちはあの後、屋上へと足を運び避難民の人たちを連れて校門のところまで来た。
「全員揃ったところでこれから駅前にある警察署に向けて徒歩で移動しますが、途中でモンスターと遭遇する可能性も充分あるので注意して進んでいきます。ですが俺と生徒会メンバーで護衛しますのでご安心ください。その途中でコンビニやデパートを巡って食料や備品を生徒会メンバーとで回収しながら回りますのでその手伝いをお願いします」
俺は避難民に向けて話しかける。緊張しっぱなしでは疲れてしまい、移動速度も落ちるからな。俺たちは生徒会メンバーと俺の2つの班で別れて食糧などを回収するつもりだ。
「涼宮さん達生徒会メンバーは東側から警察署に向けて歩いてきてくれ。俺がいない間のサブリーダーとして涼宮さんが皆んなの指示をしてくれ。俺たちは西側からゆっくり食糧を集めながら警察署に向かうから。何かあったら茜ちゃんの遠話で話しかけてくれたらいいから。それじゃ気をつけてね、出発する!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
校門で生徒会メンバーと避難民と別れて20分くらい歩いて一つ目のコンビニが見えてきた。幸いにもモンスターとは遭遇しなかった。俺は避難民の人達を岩隠れに避難させてここで待ってる様に待機させる。
「コンビニの中の様子を見てきますのでここで待機しててください。何もないとは思いますが20分しても戻ってこなければ、俺の事は気にしないで先に警察署に向かってください。」
岩隠れから出て周囲にモンスターの姿が無い事を確認してからコンビニに入る。
「よし、入るか……」
店内の電気は消えていた。床には砕けたウィンドウガラスや商品が散らばっており、モンスターが暴れたというよりかは、人が火事場泥棒を働いたという感じの荒れ方をしていた。
「意外と物が残ってるなー……」
持ちきれなかったのか、結構な数の食い物や飲み物が店内には残されていた。
俺は片っ端からシャドウ・ボックスに収納していく。
でも流石に量が量だ。これ全部収納するのには、かなり時間が掛かるかもな。
物品を収納しながら、店内を歩き回る。すると、気になる物を見つけた。
「……ん?」
無造作に床に転がっていた『それ』に手を伸ばす。それは青い小石だった。
「これ……まさか魔石か?」
色といい、形といい、俺が今まで倒したゴブリンの魔石にそっくりだった。
収納してみると、案の定『ゴブリンの魔石(極小)×1個』と表示された。
「ここで戦闘があったのか……?」
でも、だとしたらどうしてここに魔石が落ちたままになってるんだ?
「……慌てて逃げたからとか?」
例えば、火事場泥棒をしている最中に、偶然ゴブリンと出くわし、何とか倒して慌てて逃げたとしたら、そんなの確認してる暇もないだろう。その後に聞こえるアナウンスも含めれば、とてもその場にいようだなんて思えないだろうし。
「ま、これはありがたく頂戴しておこう」
見つかった魔石はアレ一つだけだった。
次にコンビニの裏側に回る。
「へぇーコンビニの裏側ってこうなってるんだな」
店内にあるスタッフ用の出入り口から奥へ入り、中を見渡す。
コンビニの裏側って初めて見るな。こんな感じになってるんだ。
お、ペットボトルの隙間から店内が見える。
なんか新鮮だな、こういうの。ちょっとわくわくする。
幸いこっちの方は荒らされていなかった。殆どの物が手つかずのまま残されていた。俺にとってはありがたい話である。
「箱ものが多いんだな」
コーヒーやお茶、酒なんかはダンボールで置いてあったが、食べ物、特に弁当系はあんまし置いてなかった。
まあ、コンビニだし、賞味期限とか厳しいから、素早く時間で捌いていくために、在庫は余りおいてないのかな?
お、発売前の雑誌も置いてある。ありがたく頂戴しておこう。
それから数分後。
「ふぅー…。これで大体全部か……」
ようやく収納作業を終えた。結局、店内に在った在庫はダークリカバリーに収まってしまった。
リストも物凄い量になってる。
これだけで少なくとも半年は食い繋げるだろうな。あくまで俺一人でなら、という前提だが。
さて、これからどうするか?腕時計を見ると、時間は既に午後の三時を回っていた。
おやつの時間だな。いや、違うか。
日が暮れるまでには、なんとか安全な場所を確保したいな。夜行性のモンスターなんて居たら厄介だ。
「ん?」
そんな風に俺が考えている、ふと、遠くの方に妙なものが見えた。
遠くにある建物。そこの屋根から白い布がひらひらとなびいていたのだ。
「なんだありゃ?」
あっちには確か、大型のショッピングモールがあったな。俺もたまの休日にはよく利用していた。
ダークリカバリーから『双眼鏡』を取り出す。
それを使って、白い布を拡大して見て見る。
そこにはかすれてはいるが、SOSと書かれていた。
「もしかして生存者か?」
どうする?行ってみるべきか?でも、あっちの方からはなんか嫌な感じがするんだよな……。
「全員揃ったところでこれから駅前にある警察署に向けて徒歩で移動しますが、途中でモンスターと遭遇する可能性も充分あるので注意して進んでいきます。ですが俺と生徒会メンバーで護衛しますのでご安心ください。その途中でコンビニやデパートを巡って食料や備品を生徒会メンバーとで回収しながら回りますのでその手伝いをお願いします」
俺は避難民に向けて話しかける。緊張しっぱなしでは疲れてしまい、移動速度も落ちるからな。俺たちは生徒会メンバーと俺の2つの班で別れて食糧などを回収するつもりだ。
「涼宮さん達生徒会メンバーは東側から警察署に向けて歩いてきてくれ。俺がいない間のサブリーダーとして涼宮さんが皆んなの指示をしてくれ。俺たちは西側からゆっくり食糧を集めながら警察署に向かうから。何かあったら茜ちゃんの遠話で話しかけてくれたらいいから。それじゃ気をつけてね、出発する!」
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校門で生徒会メンバーと避難民と別れて20分くらい歩いて一つ目のコンビニが見えてきた。幸いにもモンスターとは遭遇しなかった。俺は避難民の人達を岩隠れに避難させてここで待ってる様に待機させる。
「コンビニの中の様子を見てきますのでここで待機しててください。何もないとは思いますが20分しても戻ってこなければ、俺の事は気にしないで先に警察署に向かってください。」
岩隠れから出て周囲にモンスターの姿が無い事を確認してからコンビニに入る。
「よし、入るか……」
店内の電気は消えていた。床には砕けたウィンドウガラスや商品が散らばっており、モンスターが暴れたというよりかは、人が火事場泥棒を働いたという感じの荒れ方をしていた。
「意外と物が残ってるなー……」
持ちきれなかったのか、結構な数の食い物や飲み物が店内には残されていた。
俺は片っ端からシャドウ・ボックスに収納していく。
でも流石に量が量だ。これ全部収納するのには、かなり時間が掛かるかもな。
物品を収納しながら、店内を歩き回る。すると、気になる物を見つけた。
「……ん?」
無造作に床に転がっていた『それ』に手を伸ばす。それは青い小石だった。
「これ……まさか魔石か?」
色といい、形といい、俺が今まで倒したゴブリンの魔石にそっくりだった。
収納してみると、案の定『ゴブリンの魔石(極小)×1個』と表示された。
「ここで戦闘があったのか……?」
でも、だとしたらどうしてここに魔石が落ちたままになってるんだ?
「……慌てて逃げたからとか?」
例えば、火事場泥棒をしている最中に、偶然ゴブリンと出くわし、何とか倒して慌てて逃げたとしたら、そんなの確認してる暇もないだろう。その後に聞こえるアナウンスも含めれば、とてもその場にいようだなんて思えないだろうし。
「ま、これはありがたく頂戴しておこう」
見つかった魔石はアレ一つだけだった。
次にコンビニの裏側に回る。
「へぇーコンビニの裏側ってこうなってるんだな」
店内にあるスタッフ用の出入り口から奥へ入り、中を見渡す。
コンビニの裏側って初めて見るな。こんな感じになってるんだ。
お、ペットボトルの隙間から店内が見える。
なんか新鮮だな、こういうの。ちょっとわくわくする。
幸いこっちの方は荒らされていなかった。殆どの物が手つかずのまま残されていた。俺にとってはありがたい話である。
「箱ものが多いんだな」
コーヒーやお茶、酒なんかはダンボールで置いてあったが、食べ物、特に弁当系はあんまし置いてなかった。
まあ、コンビニだし、賞味期限とか厳しいから、素早く時間で捌いていくために、在庫は余りおいてないのかな?
お、発売前の雑誌も置いてある。ありがたく頂戴しておこう。
それから数分後。
「ふぅー…。これで大体全部か……」
ようやく収納作業を終えた。結局、店内に在った在庫はダークリカバリーに収まってしまった。
リストも物凄い量になってる。
これだけで少なくとも半年は食い繋げるだろうな。あくまで俺一人でなら、という前提だが。
さて、これからどうするか?腕時計を見ると、時間は既に午後の三時を回っていた。
おやつの時間だな。いや、違うか。
日が暮れるまでには、なんとか安全な場所を確保したいな。夜行性のモンスターなんて居たら厄介だ。
「ん?」
そんな風に俺が考えている、ふと、遠くの方に妙なものが見えた。
遠くにある建物。そこの屋根から白い布がひらひらとなびいていたのだ。
「なんだありゃ?」
あっちには確か、大型のショッピングモールがあったな。俺もたまの休日にはよく利用していた。
ダークリカバリーから『双眼鏡』を取り出す。
それを使って、白い布を拡大して見て見る。
そこにはかすれてはいるが、SOSと書かれていた。
「もしかして生存者か?」
どうする?行ってみるべきか?でも、あっちの方からはなんか嫌な感じがするんだよな……。
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