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新しい世界、そして初めての、です!
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本当に、ただの偶然だったのかもしれない。
僕がそのゲーム、ロスディードに出会ったのは。
失恋をし、新たに仕事を変えて、日々が目まぐるしく過ぎ去っていき、ようやく平穏な毎日を過ごせる様になった頃。
これといった趣味のない僕は、ゲームでもしようかなと、スマホでゲームアプリを探していたのだった。
特にやりたかったゲームがある訳でもなく、その時にあった一つの新着のゲームにふと目を留めたのだった。
「ロスディード?」
どんなゲームなんだろう? ファンタジーものは好きだけど、放置ゲームって何?
多少の疑問はあったが、取り敢えずダウンロードしてみて、つまらなかったらすぐに辞めればいいやと、あまり深く考えないでそのゲーム、ロスディードをインストールしたのだった。
ゲームをスタートし、名前を入力? まぁ適当に洋だから「ヒーロ」でっと! そのままゲームの流れをチュートリアルで確認して、、、
「ヤバい、やる事無くなった!」
洋ことヒーロはこのゲームが放置ゲームである事にも関わらず、どう遊べばいいのか悩んでいた。
そのまま放置すれば良いのだったが、あまりゲーム慣れしてない為に、早々とこのゲームがつまらなくなっていた。
その時、ふと画面のチャットという文字に目をやる。 もちろん、他のプレイヤーと会話をする事が出来るのだったが、あまりチャットをした事がなかったヒーロは、ただ画面を覗くだけであった。
「みんな楽しそうだな!」
ヒーロは、画面上でたくさんの人達が、楽しそうに会話してるのを目にし、羨ましく思ったのだった。
「でも、今の僕には、ハードルが高いなぁ!」
このチャットに少しの抵抗を感じたので、どうしたものかと悩んでいた。 そして、一つの方法を見つけた。
このゲームでは、ギルドという一つの仲の良いチームで遊ぶ事が出来るシステムがあり、それに入ればギルド内でのチャットも出来るので、先ずはそれから慣れていこうと考えた。
ギルドってたくさんあるし、何処に入ろう?
あまり人数が多くても大変そうだし、どんな人か分からないところも不安だし。 いざ決めるとなると、優柔不断な僕は、ギルドを決めかねていた。
「あっ、このギルドって!」
僕はようやく一つのギルドを見つけ、入ろうか考えたのだった。
「笑顔警備隊」 そのギルドのマスターは、エミルさんという人で、チャットの中で、ひときわ目立つ存在だった。
身体を張った、いい意味でも、悪い意味でも、目立つ方だったので、覚えてしまったのでした。
自分には無い人を楽しませる事が出来る、そんなエミルさんに、多少惹かれていた僕は、そのままギルドに入団してしたのでした。
ギルドに入団して、チャットに挨拶をしなければ、と考え
「ヒーロといいます! 皆様、宜しくお願い致します!」
少し緊張しながらも、無難な挨拶が出来たとホッとしていたら、
「ヒーロさん、宜しく! 一緒に楽しもう!」
若干、ハイテンションな感じの挨拶をしてきたのは、ギルドマスターのエミルであった。
それから、他のメンバーもそれぞれ、宜しくと挨拶してその日のゲームは終了したのだった。
それから、何日か過ぎてゲームにも慣れて、ギルドのメンバー達とはチャットを出来るようになっていたのだが、相変わらずギルドの外でのチャットはあまり得意ではなかった。
理由は2つあり、知らない人とのチャットは苦手というのと、チャットの進むスピードについていけない事であった。
それでも、エミルの様にもっと楽しみたいといろいろ考え、出来たのが
「です!」
これである。 ただ一言この言葉を言って、その後スタンプを使い、感情を表そうと考えたのだった。
そして、この 「です!」 の作戦は意外とうまくいき、ずっとチャットで使っていたら、すっかり定着し、他のプレイヤーにも覚えて貰えるようになった。
この頃から、だんだんこのゲームが楽しくなってきていた。
そして、エメルの事を「マスター!」と呼び、チャットの時も、一緒について行くようになっていたのだった。
「マスター! 行くです!」
ヒーロはギルドの宣伝にチャットへと飛び出した! エミルと共に。
「笑顔警備隊、する?」
エミルのお決まりのセリフである。
「笑顔警備隊、ただいまチャットを巡回中!」
ヒーロのお決まりのセリフである。
その頃、僕達のギルドは少し過激な勧誘や、多少の悪ふざけもあり、有名ではあったが、人によっては好き嫌いの別れるところでもあった。
「キャァーッ、笑顔警備隊が来た!」
プレイヤーネーム ハットさんが驚いた感じで言う。
「ヒャッハー!」
プレイヤーネーム 一方通行さんがそれに便乗して元気に言う。
「ほどほどにしとかんと、お仕置きだぞと」
プレイヤーネーム、タイヤさんが言う。
チャットが急に活性化して、みんな思い思いのセリフを言うので、賑やかだがまとまりのない若干カオスの様相の状態であったが、そこに
「みなさん、今晩はなの~!」
マイペースな口調のプレイヤーがいた。
そう白姫であった。
もちろん、その時の僕は白姫とはただのフレンドの一人でしかなくて、普通に挨拶を返したのだった。
「白姫さん、今晩はです!」
僕はそう言うと
「ヒーロさんも今晩はなの~!」
白姫は答えてきた。
チャットの空気が一瞬で変わった。 今まで荒れた海のようだったチャットが、まるで静かな湖面のようにゆったりと変わるのだった。
この人は、場の空気に惑わされず、いつもマイペースだな! 僕は、その時の白姫の印象をそんなふうに感じていた。
何となくギルドの宣伝を終え、エミルとチャットを離れる。
あの頃の僕は、マスターと馬鹿な事をしたり、場を盛り上げる事が、何よりも楽しかったのだった。
周りからは夫婦漫才だとか言われたが、悪い気分ではなかったのでした。
自分独りでは決して、こんな事が出来る筈もなくて、マスターと一緒なら何でも出来そうな気がしていた。
それでも自分自身、まだまだ精神的に不安定なままで、たまに落ち込んでしまう時がありました。そんな時はいつもふざけてたマスターが、優しくしてくれた。
「ヒーロさん、無理をしないで楽しく遊べばいいと思う!」
「マスター、ありがとうです! 多分マスターがいなかったら、僕はこのゲームをとっくに辞めていたと思います。」
そして、
「マスター、好きです!」
優しくされると、すぐにこうなるのは僕の悪いところだとは思うけど、つい言ってしまうのだった。
それに対しエミルは、
「じゃ結婚する?」
これもエミルの悪いところである。 最早、挨拶の様に誰カレ構わず言ってしまうのだった。
なのでこれ以上は全く何も起こりそうもなかった。
そんな毎日が過ぎていったある日、ヒーロのフレンドの独りが個人チャットで話しかけたのだった。
「ヒーロさん、もし良ければ貴方のファン1号になってもいいですか?」
僕は一瞬ポカンとしてしまった。
「ファンです?」
我ながら間抜けな返しだとは思うのだが、そう返すのがやっとだった。
「ハイ! 駄目ですか?」
そう言った彼女、プレイヤーネーム きりんさんが聞いてきた。
「えっ、僕なんかのファンになってくれるんですか? ありがとうです!」
僕はその時、本当に嬉しくて、またも悪いところが出たのでした。 そう、
「きりんさん、好きです!」
こんな自分が認められた様な気がして、舞い上がっていたのでした。
それからの僕、ヒーロは暴走してしまった!
「きりんさん、好きです!」
毎日、個人チャットではなく、みんないるチャットでも言うようになった。 全然周りが見えてなかったヒーロだった。
そうして、当然のことながら、僕の初めてのファンは、とうとう居なくなってしまうのだった。
その時になり、ようやく自分のした行動を後悔したのだった。
「僕は最低です!」
いつもの様に、落ち込んでマスターに懺悔するのだった。
「もうやってしまった事は戻らないから、これから失敗しない様に前向きに行くしかないよ!」
エミルはそう諭す。
その時僕は、自分自身が許せずに、プレイヤーネームを変えたのだった!
次の日、ログインした僕は
「です!」
いつもの様に挨拶をしたのだが
「誰?」
フレンドの反応はこうである。
それもそのはず、プレイヤーネーム ヒーロは
プレイヤーネーム 「負け犬」 となっていたのだった。
「ヒーロさん?」
みんな、ビックリしたのでした。
それは当然、マスターも同じで、
「どうして? そんな名前に?」
エミルはヒーロだった人に疑問をぶつけた。
「自分が許せなかったです! きりんさんを傷つけたです! マスターにも好きとか言ってたし、僕は本当に馬鹿でした!」
正直に自分の気持ちを伝えたのだった。
「だからって、そんな事したって何の解決にもならない!」
その時、エミルは少し怒っていたようだった。
「マスター、本当にごめんなさい!」
いつもと違う反応に、何よりもエミルも傷つけてしまった事に、ひたすら謝るしかないのだった。
名前を元に戻したかった。しかし、それはすぐに叶わなかった。 ゲームでのルールとして、一週間は同じ名前でいないといけないのでした。
そして、一週間が過ぎて、無事元の名前に戻すことが出来た時、
「お帰り、ヒーロさん!」
マスター、ギルドのメンバー、そして、フレンドのみんなは、ヒーロの名前が戻った事に対して、お帰りと言ってくれたのだった。
僕はこの頃から、少しだけ変わったのかもしれない。 いろんな人に迷惑や心配をかけて、それでもみんなは、優しく接してくれて、僕は皆に恩返し出来るかな?と 僕には何が出来るかなと、ちゃんと考えたのだった。
「マスター、ずっとついていきます!」
エミルにそう言うと
「ヒーロさん、そういうのもうやめません?」
思ってなかった答えが戻ってきたのだった。
「どういう事です? ついて行くのは迷惑です?」
不安げにヒーロは言うと
「だから、後ろをついてくるんじゃなくて、隣で一緒に頑張ろうという意味!」
エミルは、僕を認めて、それとも励まして言ってくれたのか、今となっては分からないが、僕はその言葉に対して、ちゃんと受け止められなかったのでした。
それから僕達がどうなったのかといえば、暫く悩んだ結果、マスター エミルはもっと強くなる為に大手のギルドへと移籍して、僕はマスターとの方向性が違う気がして、別の道を選ぶのだった。
これからどうしよ? 何処かのギルドに入らなきゃ!
僕はそれまで、マスターの後ろをついて行くばかりだったので、自分で行動するのが不安でいっぱいだった。
その時、チャットでは
「みなさん、今晩はなの~!」
そう、マイペースな白姫の挨拶でした。
それを見た瞬間、僕はギルドの入団を決意したのだった。
そう姫の、白姫のギルドに入ったのでした。
「白姫さん、これから宜しくお願い致します!」
僕が挨拶すると
「ヒーロさん、これから宜しくね!」
白姫は優しく言葉を返すのだった。
この時、今まさに僕と姫の、二人の物語がようやく始まるのだった。
僕がそのゲーム、ロスディードに出会ったのは。
失恋をし、新たに仕事を変えて、日々が目まぐるしく過ぎ去っていき、ようやく平穏な毎日を過ごせる様になった頃。
これといった趣味のない僕は、ゲームでもしようかなと、スマホでゲームアプリを探していたのだった。
特にやりたかったゲームがある訳でもなく、その時にあった一つの新着のゲームにふと目を留めたのだった。
「ロスディード?」
どんなゲームなんだろう? ファンタジーものは好きだけど、放置ゲームって何?
多少の疑問はあったが、取り敢えずダウンロードしてみて、つまらなかったらすぐに辞めればいいやと、あまり深く考えないでそのゲーム、ロスディードをインストールしたのだった。
ゲームをスタートし、名前を入力? まぁ適当に洋だから「ヒーロ」でっと! そのままゲームの流れをチュートリアルで確認して、、、
「ヤバい、やる事無くなった!」
洋ことヒーロはこのゲームが放置ゲームである事にも関わらず、どう遊べばいいのか悩んでいた。
そのまま放置すれば良いのだったが、あまりゲーム慣れしてない為に、早々とこのゲームがつまらなくなっていた。
その時、ふと画面のチャットという文字に目をやる。 もちろん、他のプレイヤーと会話をする事が出来るのだったが、あまりチャットをした事がなかったヒーロは、ただ画面を覗くだけであった。
「みんな楽しそうだな!」
ヒーロは、画面上でたくさんの人達が、楽しそうに会話してるのを目にし、羨ましく思ったのだった。
「でも、今の僕には、ハードルが高いなぁ!」
このチャットに少しの抵抗を感じたので、どうしたものかと悩んでいた。 そして、一つの方法を見つけた。
このゲームでは、ギルドという一つの仲の良いチームで遊ぶ事が出来るシステムがあり、それに入ればギルド内でのチャットも出来るので、先ずはそれから慣れていこうと考えた。
ギルドってたくさんあるし、何処に入ろう?
あまり人数が多くても大変そうだし、どんな人か分からないところも不安だし。 いざ決めるとなると、優柔不断な僕は、ギルドを決めかねていた。
「あっ、このギルドって!」
僕はようやく一つのギルドを見つけ、入ろうか考えたのだった。
「笑顔警備隊」 そのギルドのマスターは、エミルさんという人で、チャットの中で、ひときわ目立つ存在だった。
身体を張った、いい意味でも、悪い意味でも、目立つ方だったので、覚えてしまったのでした。
自分には無い人を楽しませる事が出来る、そんなエミルさんに、多少惹かれていた僕は、そのままギルドに入団してしたのでした。
ギルドに入団して、チャットに挨拶をしなければ、と考え
「ヒーロといいます! 皆様、宜しくお願い致します!」
少し緊張しながらも、無難な挨拶が出来たとホッとしていたら、
「ヒーロさん、宜しく! 一緒に楽しもう!」
若干、ハイテンションな感じの挨拶をしてきたのは、ギルドマスターのエミルであった。
それから、他のメンバーもそれぞれ、宜しくと挨拶してその日のゲームは終了したのだった。
それから、何日か過ぎてゲームにも慣れて、ギルドのメンバー達とはチャットを出来るようになっていたのだが、相変わらずギルドの外でのチャットはあまり得意ではなかった。
理由は2つあり、知らない人とのチャットは苦手というのと、チャットの進むスピードについていけない事であった。
それでも、エミルの様にもっと楽しみたいといろいろ考え、出来たのが
「です!」
これである。 ただ一言この言葉を言って、その後スタンプを使い、感情を表そうと考えたのだった。
そして、この 「です!」 の作戦は意外とうまくいき、ずっとチャットで使っていたら、すっかり定着し、他のプレイヤーにも覚えて貰えるようになった。
この頃から、だんだんこのゲームが楽しくなってきていた。
そして、エメルの事を「マスター!」と呼び、チャットの時も、一緒について行くようになっていたのだった。
「マスター! 行くです!」
ヒーロはギルドの宣伝にチャットへと飛び出した! エミルと共に。
「笑顔警備隊、する?」
エミルのお決まりのセリフである。
「笑顔警備隊、ただいまチャットを巡回中!」
ヒーロのお決まりのセリフである。
その頃、僕達のギルドは少し過激な勧誘や、多少の悪ふざけもあり、有名ではあったが、人によっては好き嫌いの別れるところでもあった。
「キャァーッ、笑顔警備隊が来た!」
プレイヤーネーム ハットさんが驚いた感じで言う。
「ヒャッハー!」
プレイヤーネーム 一方通行さんがそれに便乗して元気に言う。
「ほどほどにしとかんと、お仕置きだぞと」
プレイヤーネーム、タイヤさんが言う。
チャットが急に活性化して、みんな思い思いのセリフを言うので、賑やかだがまとまりのない若干カオスの様相の状態であったが、そこに
「みなさん、今晩はなの~!」
マイペースな口調のプレイヤーがいた。
そう白姫であった。
もちろん、その時の僕は白姫とはただのフレンドの一人でしかなくて、普通に挨拶を返したのだった。
「白姫さん、今晩はです!」
僕はそう言うと
「ヒーロさんも今晩はなの~!」
白姫は答えてきた。
チャットの空気が一瞬で変わった。 今まで荒れた海のようだったチャットが、まるで静かな湖面のようにゆったりと変わるのだった。
この人は、場の空気に惑わされず、いつもマイペースだな! 僕は、その時の白姫の印象をそんなふうに感じていた。
何となくギルドの宣伝を終え、エミルとチャットを離れる。
あの頃の僕は、マスターと馬鹿な事をしたり、場を盛り上げる事が、何よりも楽しかったのだった。
周りからは夫婦漫才だとか言われたが、悪い気分ではなかったのでした。
自分独りでは決して、こんな事が出来る筈もなくて、マスターと一緒なら何でも出来そうな気がしていた。
それでも自分自身、まだまだ精神的に不安定なままで、たまに落ち込んでしまう時がありました。そんな時はいつもふざけてたマスターが、優しくしてくれた。
「ヒーロさん、無理をしないで楽しく遊べばいいと思う!」
「マスター、ありがとうです! 多分マスターがいなかったら、僕はこのゲームをとっくに辞めていたと思います。」
そして、
「マスター、好きです!」
優しくされると、すぐにこうなるのは僕の悪いところだとは思うけど、つい言ってしまうのだった。
それに対しエミルは、
「じゃ結婚する?」
これもエミルの悪いところである。 最早、挨拶の様に誰カレ構わず言ってしまうのだった。
なのでこれ以上は全く何も起こりそうもなかった。
そんな毎日が過ぎていったある日、ヒーロのフレンドの独りが個人チャットで話しかけたのだった。
「ヒーロさん、もし良ければ貴方のファン1号になってもいいですか?」
僕は一瞬ポカンとしてしまった。
「ファンです?」
我ながら間抜けな返しだとは思うのだが、そう返すのがやっとだった。
「ハイ! 駄目ですか?」
そう言った彼女、プレイヤーネーム きりんさんが聞いてきた。
「えっ、僕なんかのファンになってくれるんですか? ありがとうです!」
僕はその時、本当に嬉しくて、またも悪いところが出たのでした。 そう、
「きりんさん、好きです!」
こんな自分が認められた様な気がして、舞い上がっていたのでした。
それからの僕、ヒーロは暴走してしまった!
「きりんさん、好きです!」
毎日、個人チャットではなく、みんないるチャットでも言うようになった。 全然周りが見えてなかったヒーロだった。
そうして、当然のことながら、僕の初めてのファンは、とうとう居なくなってしまうのだった。
その時になり、ようやく自分のした行動を後悔したのだった。
「僕は最低です!」
いつもの様に、落ち込んでマスターに懺悔するのだった。
「もうやってしまった事は戻らないから、これから失敗しない様に前向きに行くしかないよ!」
エミルはそう諭す。
その時僕は、自分自身が許せずに、プレイヤーネームを変えたのだった!
次の日、ログインした僕は
「です!」
いつもの様に挨拶をしたのだが
「誰?」
フレンドの反応はこうである。
それもそのはず、プレイヤーネーム ヒーロは
プレイヤーネーム 「負け犬」 となっていたのだった。
「ヒーロさん?」
みんな、ビックリしたのでした。
それは当然、マスターも同じで、
「どうして? そんな名前に?」
エミルはヒーロだった人に疑問をぶつけた。
「自分が許せなかったです! きりんさんを傷つけたです! マスターにも好きとか言ってたし、僕は本当に馬鹿でした!」
正直に自分の気持ちを伝えたのだった。
「だからって、そんな事したって何の解決にもならない!」
その時、エミルは少し怒っていたようだった。
「マスター、本当にごめんなさい!」
いつもと違う反応に、何よりもエミルも傷つけてしまった事に、ひたすら謝るしかないのだった。
名前を元に戻したかった。しかし、それはすぐに叶わなかった。 ゲームでのルールとして、一週間は同じ名前でいないといけないのでした。
そして、一週間が過ぎて、無事元の名前に戻すことが出来た時、
「お帰り、ヒーロさん!」
マスター、ギルドのメンバー、そして、フレンドのみんなは、ヒーロの名前が戻った事に対して、お帰りと言ってくれたのだった。
僕はこの頃から、少しだけ変わったのかもしれない。 いろんな人に迷惑や心配をかけて、それでもみんなは、優しく接してくれて、僕は皆に恩返し出来るかな?と 僕には何が出来るかなと、ちゃんと考えたのだった。
「マスター、ずっとついていきます!」
エミルにそう言うと
「ヒーロさん、そういうのもうやめません?」
思ってなかった答えが戻ってきたのだった。
「どういう事です? ついて行くのは迷惑です?」
不安げにヒーロは言うと
「だから、後ろをついてくるんじゃなくて、隣で一緒に頑張ろうという意味!」
エミルは、僕を認めて、それとも励まして言ってくれたのか、今となっては分からないが、僕はその言葉に対して、ちゃんと受け止められなかったのでした。
それから僕達がどうなったのかといえば、暫く悩んだ結果、マスター エミルはもっと強くなる為に大手のギルドへと移籍して、僕はマスターとの方向性が違う気がして、別の道を選ぶのだった。
これからどうしよ? 何処かのギルドに入らなきゃ!
僕はそれまで、マスターの後ろをついて行くばかりだったので、自分で行動するのが不安でいっぱいだった。
その時、チャットでは
「みなさん、今晩はなの~!」
そう、マイペースな白姫の挨拶でした。
それを見た瞬間、僕はギルドの入団を決意したのだった。
そう姫の、白姫のギルドに入ったのでした。
「白姫さん、これから宜しくお願い致します!」
僕が挨拶すると
「ヒーロさん、これから宜しくね!」
白姫は優しく言葉を返すのだった。
この時、今まさに僕と姫の、二人の物語がようやく始まるのだった。
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