4 / 8
姫とギルドと大事なものです!
しおりを挟む
白姫のギルドに入団して、何日か過ぎた。
前のギルドとは違う、チャットの雰囲気に多少戸惑いながらも、僕はなるべく早く打ち解けようと、積極的に会話をしていたのだった。
メンバーは皆優しいし、いいギルドだなと思いながらも、賑やか過ぎた前のギルドが少し懐かしくもあった。
このギルド、白姫さんを中心に成り立ってる!
チャットにしても、メンバー同士よりも、白姫がいるとき皆で会話するという流れであった。
「白姫さん、今日も宜しくお願いです!」
ヒーロは、白姫にいつもの挨拶をすると
「ヒーロさん、こんにちはなの~!」
相変わらずの、白姫のゆったりとした挨拶が返ってきた。
皆、白姫さんに癒やされてるのだろうな。
何となくこのギルドの良さが分かって、白姫の偉大さを感じるのだった。
エミルさんとはまた違った魅力があると思った。
前のギルドでもそうだったのだが、やっぱり誰かの下で支えるのが性に合ってると思い、今度は白姫のサポートに徹しようと行動に移したのでした。
その頃には、多少の信頼関係も生まれ、白姫の事を親しみを込めて、姫と呼ぶようになった。
「さて、そろそろギルドのメンバーの勧誘に行きましょう!」
白姫はメンバーに声をかけてきた。
「姫! 自分もお供するです!」
僕は、そう答えた。
そして、手の空いた他のメンバーも一緒に、新規の団員の勧誘に出るのでした。
「皆さん、こんにちはなの~!」
「まだギルドに入ってない方は、是非とも入団して欲しいの~!」
と、白姫が言うと
「マスターも優しくて、楽しいギルドです!」
「宜しくです!」
と、僕も続けて
他のメンバーも各々勧誘のセリフを言って終了したのだった。
そんな穏やかな毎日がずっと続いていくものだと思っていたのだが、それは急に終わるのである。
ギルドの中心に存在する、白姫がいなくなる事によってである。
「えっ? 姫、今日で5日もログインしてないです!」
当然、今までこんな事があるはずも無く、僕も他のメンバーも動揺していたのだった。
白姫を中心にまとまっていたギルドは、脆く危うい状態になっていた。
皆それぞれなんとなくゲームをプレイしているだけで、盛り上がりにかけ本当につまらなくなってしまったのだった。
ギルドマスターである彼女の不在、それはもちろん衝撃的な事だったのだが、自分自身も、白姫の存在の大きさに改めて気づくのだった。
もちろん僕もどうしていいのか分からずに、同様に悩んでいたのだが、とうとう一週間になる頃、ギルドをやめてしまうのだった。
それから仲の良いフレンドから誘われ、次のギルドに入る事となり、白姫の事が気になりながらも、モチベーションが下がって全くやる気の起きなかった僕は、自分に仕方がないと言い訳して考えるのを止めたのだった。
そのあくる日、本当にいきなりに、戻って来たのだった。
全く別のアカウントになって、スタート当初のレベルで現れたのは、そう白姫であった。
「白姫さん? お久しぶりですね!」
「白姫さん、今までどうしてたの?」
「何かあったのか、心配してたのよ!」
白姫と仲の良かったフレンド、ギルドのメンバーが、それぞれ気持ちを伝えたのでした。
それに対し、白姫は
「皆さん、本当にご心配お掛けしましたの~!」
懐かしくもある、久しぶりに聞く白姫の口調に皆、ホッとしていたのだった。
一方、僕はというと、仕方ないと自分に言い聞かせ、ギルドを抜けてしまった、その後ろめたさから、なかなか声をかけるのをためらっていた。
白姫さん、戻って来てくれて本当に嬉しいけど、もう姫のギルドを辞めちゃったから、戻れないのかなぁ
僕は心の中で、少し後悔していたのだった。
その時、僕がいろいろ悩んでたのを、何も言わずに察してくれたのは、僕にギルドに入るよう誘ってくれた、マスターの かしわでさんでした。
「白姫さん、帰って来たのでヒーロさん、本当は戻りたいんじゃないですか?」
かしわでさんは、個人チャットでさりげなく話しかけてきた。
「僕は、もう姫が戻って来ないと諦めて、こちらのギルドにお世話になりました。」
「そんな自分勝手な事出来ないです!」
僕は有り難い言葉を聞いて、とても嬉しかったが、同時に入ったばかりのギルドに、せっかく誘ってくれたかしわでさんに対し、あまりに不義理だと思い、諦めようかと思っていた。
「ヒーロさん、後で後悔しません? 本当はどうしたいのですか?」
かしわでさんは、フレンドからの付き合いだったが、真面目で信頼出来る方でした。
その方の優しい言葉に、僕は本音を言うしかありませんでした。
「本音を言えば、白姫さんのギルドに帰りたい! そして、勝手にギルドを辞めちゃった事を、誤りたいです!」
「でも、白姫さんが僕の事、必要としてないのであれば、このままこちらにお世話になりたいと思います!」
正直に今の気持ちを伝えたのだった。
「ヒーロさんの気持ちはよくわかりました!」
「今から、白姫さんに聞いてみますので、少しお待ち下さい。」
かしわでさんはそうチャットで答え、白姫に確認を取るのでした。
しばらくして、かしわでさんからの個人チャットで
「ヒーロさん。 白姫さんに聞いてきました!」
僕は、その内容を聞くのが少し不安だった。
「白姫さん、どうしてもヒーロさんに戻って来て欲しいと言ってましたよ!」
かしわでさんは、そう言うと
「もう迷う必要ないですね! 白姫さんの所に帰ってあげて下さい!」
僕は凄く嬉しくて、かしわでさんに感謝の気持ちでいっぱいになり
「せっかく誘って頂いたのに、すぐにやめてごめんなさいです!」
「それと、いろいろ僕の為に動いてくれて、本当に嬉しかったです! ありがとうございます!」
そして、僕はまた白姫のいるギルドへと帰る事になるのである。
「皆様、恥ずかしながら帰ってまいりました!」
「今日から、また宜しくです!」
僕は、皆の反応が気になったが、努めて明るく振る舞った。
「姫、ただいまです!」
「姫もお帰りなさいです!」
「勝手にギルド辞めてしまった事、ごめんなさいです!」
僕は一息に気持ちを伝えたのだった。
「ヒーロさん、お帰りなさい!」
「戻ってきてくれて、本当に良かったの!」
白姫はいつもと変わらない、そしていつも通り優しかった。
「姫が戻って来ないと勝手に思って、落ち込んでギルド辞めてしまったです!」
辞めてしまった理由を言うと、
「そうだったの? 私も悪かったの!」
「スマホが壊れてしまって、新しく買い替えたり、ゲームのデータも復旧出来なくて、大変だったの!」
姫がこれ迄の経緯を話してくれた。
理由を聞いた僕は、姫が大変だった時に、自分自身のことしか考えてなかったと心が痛かった。
「姫、やっぱり僕は自分勝手でした! ごめんなさいです!」
ただ、謝ることしか出来なかった。
「私も、1からのスタートになってしまったから、これからなの!」
「これから一緒にヒーロさんも頑張って行きましょうね!」
姫は、この時どう思っていたのか、僕にはわからないけど、この人と一緒に頑張りたいと本気で思った。
それからは、姫は1から育てるのは大変だったと思うけど、頑張っていたし、僕も出来るだけサポート出来るように頑張っていた。
お互い以前よりも、信頼関係が出来てきたと感じる様になっていた頃、
「姫、今度新しくサーバー出来るみたいですけど、どうします?」
僕は、新しいサーバーなら皆1からのスタートなので、姫もやりやすいかなと思って、白姫に質問してみたのだった。
「面白そうね! 行ってみるの~!」
姫も意外と乗り気である。
「姫、もちろん自分もお供するです!」
僕は、当然と言わんばかりに答え
「当たり前よ! 一緒に頑張るの~!」
姫も、この頃には僕が常にいるものと思っていたのか、こう答えた。
そして、、、、
新しいサーバーがスタートして
「ヒーロさん、このサーバーでもギルドを立ち上げるから!」
「メンバーをたくさん集めるの!」
姫はだんだん遠慮なく要求する様になり、少し頼もしくもあった。
「了解! 頑張るです!」
僕は、この時頼られてる気がして、とても楽しかったし、嬉しかったのだった。
「大きなギルドにするから、一緒に頑張って宣伝しようね!」
姫にこう言われたら、頑張るしかない。
「全力で頑張るですっ!」
そう姫に答えた。
そして、僕達二人で始まったギルドの活動がスタートする。
「ギルド [ステイ猫。] 宜しくなの~!」
と、姫から始まり。
「ギルドに入って一緒に楽しく遊ぶです!
」
僕が続く。
二人で頑張って勧誘して、数日も経つと
僕達のギルドは、瞬く間に大きくなっていたのだった。
ミーナさん、塩さん、絵本さん、まだまだたくさんのメンバーに恵まれ、賑やかなギルドが出来ていった。
「皆さん、今日も元気に頑張るの~!」
姫の楽しいセリフに
「ほどほどに頑張るです!」
僕の緩いセリフが続いて
「今日も勧誘頑張りましょう!」
と、ミーナさん
「皆さん、こんにちは!」
これは、塩さん
「楽しく頑張りましょっ!」
絵本さんもいて
こんなにも素敵なギルドになって、素敵な仲間が集まって、本当に楽しい。
このギルドが、姫とメンバーみんなのいるこの場所が、何よりも大事になっていた!
「姫、僕、今凄く楽しいです!」
ヒーロは久しぶりに、姫との個人チャットをしていた。
「私も、今、同じ気持ちよ!」
「二人から始まったこのギルドが、こんなにも大きくなるなんて!」
姫も、喜んでいるようであった。
「みんな良い方ばかりで、居心地もいいギルドになって、本当に姫のお陰です!」
僕は姫に感謝の言葉を伝えた。
「そんな事ないわよ! 私独りではここまでには決してならなかったと思うし、ヒーロさんが助けてくれたお陰よ!」
同じく白姫も、ヒーロに対し感謝の言葉を言うのだった。
僕は、今思っていた。
どこのギルドでやりたいかではなく
誰と一緒にやるのか
僕には、やっと大事な居場所が出来た。
僕には、やっと大事な仲間が出来た。
僕には、やっと大事な人が出来た。
その時僕は、そんな事を本気で思ったのだった。
しかし、僕は、またしても弱い心に負けてしまうのだった。
そう、大事なものすら捨てて、逃げたのだった!
いきなり、本当に唐突に、
僕は、このゲームをアンインストールしたのでした。
この時の僕の選択は間違っていたと思います。
いろいろ忙しかったり、不安だったり、独りで悩んでいました。
全て、自分勝手に決めて、やった結果が皆を傷つける事になったのでした。
「強くなりたい。」
僕は、本当にそう思った。
今、こうして復帰し、改めてまた姫や皆と楽しくいられる幸せを噛み締めながらも、あの時の過ちを二度とするまいと心に誓ったのでした。
前のギルドとは違う、チャットの雰囲気に多少戸惑いながらも、僕はなるべく早く打ち解けようと、積極的に会話をしていたのだった。
メンバーは皆優しいし、いいギルドだなと思いながらも、賑やか過ぎた前のギルドが少し懐かしくもあった。
このギルド、白姫さんを中心に成り立ってる!
チャットにしても、メンバー同士よりも、白姫がいるとき皆で会話するという流れであった。
「白姫さん、今日も宜しくお願いです!」
ヒーロは、白姫にいつもの挨拶をすると
「ヒーロさん、こんにちはなの~!」
相変わらずの、白姫のゆったりとした挨拶が返ってきた。
皆、白姫さんに癒やされてるのだろうな。
何となくこのギルドの良さが分かって、白姫の偉大さを感じるのだった。
エミルさんとはまた違った魅力があると思った。
前のギルドでもそうだったのだが、やっぱり誰かの下で支えるのが性に合ってると思い、今度は白姫のサポートに徹しようと行動に移したのでした。
その頃には、多少の信頼関係も生まれ、白姫の事を親しみを込めて、姫と呼ぶようになった。
「さて、そろそろギルドのメンバーの勧誘に行きましょう!」
白姫はメンバーに声をかけてきた。
「姫! 自分もお供するです!」
僕は、そう答えた。
そして、手の空いた他のメンバーも一緒に、新規の団員の勧誘に出るのでした。
「皆さん、こんにちはなの~!」
「まだギルドに入ってない方は、是非とも入団して欲しいの~!」
と、白姫が言うと
「マスターも優しくて、楽しいギルドです!」
「宜しくです!」
と、僕も続けて
他のメンバーも各々勧誘のセリフを言って終了したのだった。
そんな穏やかな毎日がずっと続いていくものだと思っていたのだが、それは急に終わるのである。
ギルドの中心に存在する、白姫がいなくなる事によってである。
「えっ? 姫、今日で5日もログインしてないです!」
当然、今までこんな事があるはずも無く、僕も他のメンバーも動揺していたのだった。
白姫を中心にまとまっていたギルドは、脆く危うい状態になっていた。
皆それぞれなんとなくゲームをプレイしているだけで、盛り上がりにかけ本当につまらなくなってしまったのだった。
ギルドマスターである彼女の不在、それはもちろん衝撃的な事だったのだが、自分自身も、白姫の存在の大きさに改めて気づくのだった。
もちろん僕もどうしていいのか分からずに、同様に悩んでいたのだが、とうとう一週間になる頃、ギルドをやめてしまうのだった。
それから仲の良いフレンドから誘われ、次のギルドに入る事となり、白姫の事が気になりながらも、モチベーションが下がって全くやる気の起きなかった僕は、自分に仕方がないと言い訳して考えるのを止めたのだった。
そのあくる日、本当にいきなりに、戻って来たのだった。
全く別のアカウントになって、スタート当初のレベルで現れたのは、そう白姫であった。
「白姫さん? お久しぶりですね!」
「白姫さん、今までどうしてたの?」
「何かあったのか、心配してたのよ!」
白姫と仲の良かったフレンド、ギルドのメンバーが、それぞれ気持ちを伝えたのでした。
それに対し、白姫は
「皆さん、本当にご心配お掛けしましたの~!」
懐かしくもある、久しぶりに聞く白姫の口調に皆、ホッとしていたのだった。
一方、僕はというと、仕方ないと自分に言い聞かせ、ギルドを抜けてしまった、その後ろめたさから、なかなか声をかけるのをためらっていた。
白姫さん、戻って来てくれて本当に嬉しいけど、もう姫のギルドを辞めちゃったから、戻れないのかなぁ
僕は心の中で、少し後悔していたのだった。
その時、僕がいろいろ悩んでたのを、何も言わずに察してくれたのは、僕にギルドに入るよう誘ってくれた、マスターの かしわでさんでした。
「白姫さん、帰って来たのでヒーロさん、本当は戻りたいんじゃないですか?」
かしわでさんは、個人チャットでさりげなく話しかけてきた。
「僕は、もう姫が戻って来ないと諦めて、こちらのギルドにお世話になりました。」
「そんな自分勝手な事出来ないです!」
僕は有り難い言葉を聞いて、とても嬉しかったが、同時に入ったばかりのギルドに、せっかく誘ってくれたかしわでさんに対し、あまりに不義理だと思い、諦めようかと思っていた。
「ヒーロさん、後で後悔しません? 本当はどうしたいのですか?」
かしわでさんは、フレンドからの付き合いだったが、真面目で信頼出来る方でした。
その方の優しい言葉に、僕は本音を言うしかありませんでした。
「本音を言えば、白姫さんのギルドに帰りたい! そして、勝手にギルドを辞めちゃった事を、誤りたいです!」
「でも、白姫さんが僕の事、必要としてないのであれば、このままこちらにお世話になりたいと思います!」
正直に今の気持ちを伝えたのだった。
「ヒーロさんの気持ちはよくわかりました!」
「今から、白姫さんに聞いてみますので、少しお待ち下さい。」
かしわでさんはそうチャットで答え、白姫に確認を取るのでした。
しばらくして、かしわでさんからの個人チャットで
「ヒーロさん。 白姫さんに聞いてきました!」
僕は、その内容を聞くのが少し不安だった。
「白姫さん、どうしてもヒーロさんに戻って来て欲しいと言ってましたよ!」
かしわでさんは、そう言うと
「もう迷う必要ないですね! 白姫さんの所に帰ってあげて下さい!」
僕は凄く嬉しくて、かしわでさんに感謝の気持ちでいっぱいになり
「せっかく誘って頂いたのに、すぐにやめてごめんなさいです!」
「それと、いろいろ僕の為に動いてくれて、本当に嬉しかったです! ありがとうございます!」
そして、僕はまた白姫のいるギルドへと帰る事になるのである。
「皆様、恥ずかしながら帰ってまいりました!」
「今日から、また宜しくです!」
僕は、皆の反応が気になったが、努めて明るく振る舞った。
「姫、ただいまです!」
「姫もお帰りなさいです!」
「勝手にギルド辞めてしまった事、ごめんなさいです!」
僕は一息に気持ちを伝えたのだった。
「ヒーロさん、お帰りなさい!」
「戻ってきてくれて、本当に良かったの!」
白姫はいつもと変わらない、そしていつも通り優しかった。
「姫が戻って来ないと勝手に思って、落ち込んでギルド辞めてしまったです!」
辞めてしまった理由を言うと、
「そうだったの? 私も悪かったの!」
「スマホが壊れてしまって、新しく買い替えたり、ゲームのデータも復旧出来なくて、大変だったの!」
姫がこれ迄の経緯を話してくれた。
理由を聞いた僕は、姫が大変だった時に、自分自身のことしか考えてなかったと心が痛かった。
「姫、やっぱり僕は自分勝手でした! ごめんなさいです!」
ただ、謝ることしか出来なかった。
「私も、1からのスタートになってしまったから、これからなの!」
「これから一緒にヒーロさんも頑張って行きましょうね!」
姫は、この時どう思っていたのか、僕にはわからないけど、この人と一緒に頑張りたいと本気で思った。
それからは、姫は1から育てるのは大変だったと思うけど、頑張っていたし、僕も出来るだけサポート出来るように頑張っていた。
お互い以前よりも、信頼関係が出来てきたと感じる様になっていた頃、
「姫、今度新しくサーバー出来るみたいですけど、どうします?」
僕は、新しいサーバーなら皆1からのスタートなので、姫もやりやすいかなと思って、白姫に質問してみたのだった。
「面白そうね! 行ってみるの~!」
姫も意外と乗り気である。
「姫、もちろん自分もお供するです!」
僕は、当然と言わんばかりに答え
「当たり前よ! 一緒に頑張るの~!」
姫も、この頃には僕が常にいるものと思っていたのか、こう答えた。
そして、、、、
新しいサーバーがスタートして
「ヒーロさん、このサーバーでもギルドを立ち上げるから!」
「メンバーをたくさん集めるの!」
姫はだんだん遠慮なく要求する様になり、少し頼もしくもあった。
「了解! 頑張るです!」
僕は、この時頼られてる気がして、とても楽しかったし、嬉しかったのだった。
「大きなギルドにするから、一緒に頑張って宣伝しようね!」
姫にこう言われたら、頑張るしかない。
「全力で頑張るですっ!」
そう姫に答えた。
そして、僕達二人で始まったギルドの活動がスタートする。
「ギルド [ステイ猫。] 宜しくなの~!」
と、姫から始まり。
「ギルドに入って一緒に楽しく遊ぶです!
」
僕が続く。
二人で頑張って勧誘して、数日も経つと
僕達のギルドは、瞬く間に大きくなっていたのだった。
ミーナさん、塩さん、絵本さん、まだまだたくさんのメンバーに恵まれ、賑やかなギルドが出来ていった。
「皆さん、今日も元気に頑張るの~!」
姫の楽しいセリフに
「ほどほどに頑張るです!」
僕の緩いセリフが続いて
「今日も勧誘頑張りましょう!」
と、ミーナさん
「皆さん、こんにちは!」
これは、塩さん
「楽しく頑張りましょっ!」
絵本さんもいて
こんなにも素敵なギルドになって、素敵な仲間が集まって、本当に楽しい。
このギルドが、姫とメンバーみんなのいるこの場所が、何よりも大事になっていた!
「姫、僕、今凄く楽しいです!」
ヒーロは久しぶりに、姫との個人チャットをしていた。
「私も、今、同じ気持ちよ!」
「二人から始まったこのギルドが、こんなにも大きくなるなんて!」
姫も、喜んでいるようであった。
「みんな良い方ばかりで、居心地もいいギルドになって、本当に姫のお陰です!」
僕は姫に感謝の言葉を伝えた。
「そんな事ないわよ! 私独りではここまでには決してならなかったと思うし、ヒーロさんが助けてくれたお陰よ!」
同じく白姫も、ヒーロに対し感謝の言葉を言うのだった。
僕は、今思っていた。
どこのギルドでやりたいかではなく
誰と一緒にやるのか
僕には、やっと大事な居場所が出来た。
僕には、やっと大事な仲間が出来た。
僕には、やっと大事な人が出来た。
その時僕は、そんな事を本気で思ったのだった。
しかし、僕は、またしても弱い心に負けてしまうのだった。
そう、大事なものすら捨てて、逃げたのだった!
いきなり、本当に唐突に、
僕は、このゲームをアンインストールしたのでした。
この時の僕の選択は間違っていたと思います。
いろいろ忙しかったり、不安だったり、独りで悩んでいました。
全て、自分勝手に決めて、やった結果が皆を傷つける事になったのでした。
「強くなりたい。」
僕は、本当にそう思った。
今、こうして復帰し、改めてまた姫や皆と楽しくいられる幸せを噛み締めながらも、あの時の過ちを二度とするまいと心に誓ったのでした。
2
あなたにおすすめの小説
『影の夫人とガラスの花嫁』
柴田はつみ
恋愛
公爵カルロスの後妻として嫁いだシャルロットは、
結婚初日から気づいていた。
夫は優しい。
礼儀正しく、決して冷たくはない。
けれど──どこか遠い。
夜会で向けられる微笑みの奥には、
亡き前妻エリザベラの影が静かに揺れていた。
社交界は囁く。
「公爵さまは、今も前妻を想っているのだわ」
「後妻は所詮、影の夫人よ」
その言葉に胸が痛む。
けれどシャルロットは自分に言い聞かせた。
──これは政略婚。
愛を求めてはいけない、と。
そんなある日、彼女はカルロスの書斎で
“あり得ない手紙”を見つけてしまう。
『愛しいカルロスへ。
私は必ずあなたのもとへ戻るわ。
エリザベラ』
……前妻は、本当に死んだのだろうか?
噂、沈黙、誤解、そして夫の隠す真実。
揺れ動く心のまま、シャルロットは
“ガラスの花嫁”のように繊細にひび割れていく。
しかし、前妻の影が完全に姿を現したとき、
カルロスの静かな愛がようやく溢れ出す。
「影なんて、最初からいない。
見ていたのは……ずっと君だけだった」
消えた指輪、隠された手紙、閉ざされた書庫──
すべての謎が解けたとき、
影に怯えていた花嫁は光を手に入れる。
切なく、美しく、そして必ず幸せになる後妻ロマンス。
愛に触れたとき、ガラスは光へと変わる
【完結】私は聖女の代用品だったらしい
雨雲レーダー
恋愛
異世界に聖女として召喚された紗月。
元の世界に帰る方法を探してくれるというリュミナス王国の王であるアレクの言葉を信じて、聖女として頑張ろうと決意するが、ある日大学の後輩でもあった天音が真の聖女として召喚されてから全てが変わりはじめ、ついには身に覚えのない罪で荒野に置き去りにされてしまう。
絶望の中で手を差し伸べたのは、隣国グランツ帝国の冷酷な皇帝マティアスだった。
「俺のものになれ」
突然の言葉に唖然とするものの、行く場所も帰る場所もない紗月はしぶしぶ着いて行くことに。
だけど帝国での生活は意外と楽しくて、マティアスもそんなにイヤなやつじゃないのかも?
捨てられた聖女と孤高の皇帝が絆を深めていく一方で、リュミナス王国では次々と異変がおこっていた。
・完結まで予約投稿済みです。
・1日3回更新(7時・12時・18時)
ヒロインと結婚したメインヒーローの側妃にされてしまいましたが、そんなことより好きに生きます。
下菊みこと
恋愛
主人公も割といい性格してます。
アルファポリス様で10話以上に肉付けしたものを読みたいとのリクエストいただき大変嬉しかったので調子に乗ってやってみました。
小説家になろう様でも投稿しています。
夫は私を愛してくれない
はくまいキャベツ
恋愛
「今までお世話になりました」
「…ああ。ご苦労様」
彼はまるで長年勤めて退職する部下を労うかのように、妻である私にそう言った。いや、妻で“あった”私に。
二十数年間すれ違い続けた夫婦が別れを決めて、もう一度向き合う話。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【完結】逃がすわけがないよね?
春風由実
恋愛
寝室の窓から逃げようとして捕まったシャーロット。
それは二人の結婚式の夜のことだった。
何故新妻であるシャーロットは窓から逃げようとしたのか。
理由を聞いたルーカスは決断する。
「もうあの家、いらないよね?」
※完結まで作成済み。短いです。
※ちょこっとホラー?いいえ恋愛話です。
※カクヨムにも掲載。
裏切ったのはあなたですよね?─湖に沈められ記憶を失った私は、大公女として返り咲き幸せを掴みます
nanahi
恋愛
婚約者ウィルとその幼馴染ベティに罠にはめられ、湖へ沈められた伯爵令嬢アミアン。一命を取り留め、公女として生まれ変わった彼女が見たのは、裏切り者の幸せな家庭だった。
アミアンは絶望を乗り越え、第二の人生を歩む決意をする。いまだ国に影響力を持つ先の王弟の大公女として、輝くほど磨き上げられていったアミアンに再会したウィルは激しく後悔するが、今更遅かった。
全ての記憶を取り戻したアミアンは、ついに二人の悪事を断罪する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる