お嬢様の“専属”

ユウキ

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誰かとお間違えの様です

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周りに侍っていた者が次々と取り押さえられる中、助けを求めてキョロキョロと周りを見回したロティ嬢は、私へ視線をバッチリ合わせると、涙をこぼしながらフルフルと震えて訴えた。


「ノ…ノエルさま!わっっ私、本当に何も…
 助けて!貴方のお国へ…隣国へ連れて行って…!」


ピンク色のフワフワとした髪や、緑色の大きな瞳からポロポロと大粒の涙を流して訴える姿は庇護欲を掻き立てるのかも知れない。

しかし、陛下の御前でまたも許可なく発言する姿に、学習能力が無いのかと頭痛を覚えたが、要らぬ嫌疑を掛けられてもと思い、仕方なく発言する。


「陛下、一介の使用人如きではございますが、恐れながら発言をお許し願えますでしょうか?」

「…うむ、許す」

「私はライバッハ侯爵家、リリアンナお嬢様付きでございます。
学園には此度の騒動のために一時的に調査で出入りしましたが、けしてサザライア様と話したことも顔を合わせたことさえございません。
生まれてからずっとこの国におりました。
サザランド様が仰るように、隣国と関係などありません。密偵ということもござません。
もちろん、お嬢様にもございません。何卒信じていただきたく」

「うむ、分かっておる。其方の詳細な報告書は余も目を通した。
ライバッハに来た経緯も侯爵から聞いている。疑ってはおらぬ。安心せよ」

「ありがとうございます」


 深々と礼をすると、ロティ嬢が悲痛な声を上げた。


「う、嘘よ!
 貴方は隣国の公爵家の子でしょう?!
 両親を亡くされて、伯父の公爵様に引き取られたのでしょう?!小さい頃に過ごしてたこの国を、もう一度見るために留学したのよ!
あなた続編で私を隣国へと誘うじゃない!もう何でも良いから早く連れ出してよ!!」


段々とヒートアップするロティ嬢を、陛下は警備兵に目配せして猿轡を噛ませて暴れないように2人がかりで取り押さえた。
 静かになるまで無感動な瞳で見守った陛下は、ボソリと処遇を零した。


「ロドヴィックを虚言で騙して誑かし、高位貴族の令嬢に濡れ衣を着せ、婚約破棄を唆したとして尋問まで貴族牢へと思ったのだが…妄想癖か?
まぁ良い、連れて行け」
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