暗殺の行方

来条恵夢

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 ――ごめんなさい、ごめんなさい。

 真っ暗闇の中で、懸命にその言葉を繰り返すしかなかった。
 ごめんなさい、といくら言ったところで許してもらえることはないと、それまでの経験でわかっていた。それでも、それだけを呪文のように唱えるしかなかった。

 ――ごめんなさい、ゆるしてください、ごめんなさい。

 何故謝らなければならないのか、何をやってしまったのか、そんなことさえ思い出せないほどに同じ言葉を繰り返した。
 涙にむせ返る。
 自分の指先さえ見失う闇の中で、一人ぼっちだった。それが、何よりもこわかった。
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