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森編
十一話.死闘
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その距離、およそ十メートル。向かい合っていた僕と魔物はしばらく睨み合っていた。いや、牽制と言ったほうが正しいかもしれない。お互いに攻撃のタイミングを計っていたのだ。
そして先に動いたのは──僕だった。
手に持つ得物を強く握り、風に刃を乗せる。
この距離であれば致命傷にはならずとも傷はつけられるかもしれないと考えての事だった。
しかしそれは魔物が翼を大きく羽ばたかせるだけで無力化されてしまう。
次に動くのは鷹型の魔物だ。
僕に得物を構え直す時間を与えない為か急降下し、刃物のような鋭利な爪を大きく開いた。
ほんの一瞬。まさにまばたき一つで奴の爪が目前まで迫ってきていた。
避ける事は叶わない。身体が反射的に避けようとしてしまうが、精神を強く保ちグッと堪える。
受け流せばいい。合気道の要領と同じだ。相手の力を利用し、己以上の力を引き出す。攻撃を返すことは出来ないが、受け流す事は出来るはずだ。
寸分のズレも許されない。
失敗すれば死ぬ。
しかし、恐怖などとっくに乗り越えた。
「ふぅ──ッ!!」
爪に対して得物を横に入れ、先端付近を手で抑える。
軌道は逸らせた。でもこれだけでは避け切ることは出来ない。いくら爪を対処しようと、ヤツの足に掴まれたらおしまいだ。
飛び退くのが早ければ飛ぶ距離が足りず、遅ければ捕まれて殺される。
極限まで集中しろ。五感をすべて研ぎ澄まし、完璧な時を見計らえ。
今の僕なら──それが出来るッ!!
「はぁぁぁぁっ!!」
受け流す力が最も強くなるその瞬間、僕は後方へと大きく飛び退いた。
だが一つ問題が起きてしまう。
「これは……飛び過ぎだッ!!」
少し飛び退く程度のはずが、想定以上の力が掛かっていたようだ。僕は魔物が飛んでいた程度の空中へと投げ出され、無防備な姿をさらしてしまう。
僕が体勢を立て直していると、地面に着地した鷹の魔物と目が合った。そして同時に足に力を込めているのも目に入る。
この状態でまともな踏ん張りなんて出来ない。力の行き場が無いため受け流す事も出来ない。まともに攻撃を食らってしまえば生身の僕では即死するだろう。
ならば、僕も攻撃をするしかない。
攻撃は最大の防御だと誰かが言っていた記憶がある。僕はその言葉があまり好きではなかったが、今のこの状況においては話は別だ。
飛刀は届くか分からない。相手が攻撃中にも風を纏っているならば攻撃が通らないからだ。
そんな賭けをするくらいならば、直接斬るほうがより正確でより的確でより確実だ。
得物は木の棒一本のみ。直接斬ればまず間違いなく折れてしまうだろう。それで仕留め損ねてしまえば、僕の負けは確定する。
なにより空中では踏ん張ることが出来ない。相手の力を利用すれば力は足りるが、足の踏ん張りが利かないため仕留め損ねる可能性が高い。
だがこれしかない。
僕は覚悟を決めて得物を構えた。
身体が自由落下を始める。逆さまになった世界の中で魔物を捉えると、僕は精神を研ぎ澄ませる。
瞑想の応用だ。質は落ちるが目を開けながらでも瞑想はできる。
そして──研ぎ澄ました集中力は刃となりて、万物を切り裂く刀となる。
今の僕が持てる最大の集中で、お前を迎え討とう。
魔物が跳躍する。翼を羽ばたかせて急加速し、僕の目の前まで一瞬で距離を詰めてきた。
僕は得物を強く握りしめ、渾身の一振を放った。
途端、目の前が爆ぜる。これは魔物によるものではない。木の棒が耐えきれず自壊したのだ。やはり耐えられなかったかと思うと同時に、僕は負けを確信する。
しかし遅れて発生するのは衝撃波。生まれた真空の刃が空気を巻き込み、突進してきた魔物の左目を抉る。咄嗟に身を翻し頭は避けたようだが、代わりに胴体に大きな斬り傷を作り出した。
僕も己の攻撃に吹き飛ばされてしまい、地面に強く叩きつけられる。背中から強打し、骨も何本かやられた音がした。
吹き飛ばされたおかげで頭からの落下が避けられたのが不幸中の幸いだろう。
「がばっ……ハッ……ぁ……」
喉につっかえた血塊を外に吐き捨てる。
遅い動作ながらも起き上がり、魔物へと目を向けた。
どうやら斬られた後魔物も落下したようで、地面には砂埃が大量に舞い上がっていた。しかし気配から分かる。まだ動けるほどの体力は残っていそうだ。
取り敢えず生き延びることは出来た。
だがここからどうする? 得物はもうない。敵に重傷を負わせられたのは大きいが、それで諦めてくれる理由もない。
僕はもう立つことすら危うい。この毒さえなければまだやれたが……いや、言い訳は止そう。僕の悪い癖だ。
甲高い鷹の鳴き声が森の中に響き渡った。間近で聞くと鼓膜がやられてしまうほどの大きさで、僕は顔をしかめてしまう。
砂埃が晴れる。血だらけになりながらも、その鋭い眼光からは確かな怒りが見て取れる。
魔物は大きく空に飛び上がった。絶対に僕の攻撃が届かない上空で、また鷹の魔物は咆哮する。
鋭いくちばしの先には光る文字達が現れ、円形に展開されていく。その円形に配置された文字たちは時間が立つにつれ輝きを増していった。
風の流れが変わった。
まるでこの辺り一帯の風があの魔物に従ったかのように、魔物の方へと風が集まっていた。
「魔法……」
村の子どもたちが使っていた魔法とは似ても似つかない、殺す為の魔法。
ここまでのものは初めて見た。同時に、魔力がなければ魔物と戦えないと言われる所以も理解した。
あの魔物は僕と戦う時、最初はお遊び程度の感覚で戦っていた。認めたくはなかったが、あの魔法を見ると頷くしかない。
それが今はどうだ。怒りを顕にし、自身の持てる最強の手札で戦おうとしている。
どうせ、もう僕が強くなる理由は失った。全力でぶつかり、結果あの攻撃で死ぬのならば悔いは残らないだろう。
嗚呼──しかし実に残念だ。得物さえあれば、あの魔法に立ち向かえたかもしれないのに。しかしそれは贅沢な悩みと言えるだろうか。
「ギャァアゥ」
──声が、聞こえた。
瞬間、目の前に落ちるのは一振りのこん棒。
見覚えのあるそれに僕が呆気にとられていると、また何者かの声が背後から聴こえた。
振り向くと、そこには一匹のゴブリンがいた。不服そうな顔をしながらもこん棒に視線を移し、また僕に戻す。
ゴブリンは何も言わずに立ち去っていく。その背中は、かつての借りは返したぞと言っているようであった。そして同時に、僕にはあの魔法に対抗できると言っているようにも感じられた。
僕はこん棒を──得物を拾い上げる。
粗末だ。でこぼこで、手入れなんてされていない。複数回の使用を考えていない使い捨てのものを、何度も何度も使い古した粗末な得物だ。
しかし、その意志はしかと受け取った。
ならば私も見せねばならぬ。
出来るかどうかは関係ない。
今私が出来る最大の技で──魔物を迎え討とう。
懐かしい感覚だ。
嗚呼、今でも鮮明に思い出せる。
「私は考えた。どうすれば鉄砲に勝てるのかと。距離を詰めようとも、複数の球が邪魔をする。弾こうとも弾こうとも球は飛び交い戦場を支配する。なすすべがなかった時──そこに鳥が1つ、私の前で踊ってみせたのだ。そこで私は悟った。流すのではなく、返せばいいのだと」
言葉を言い終えると同時に、魔物が展開する魔法陣が歪んだのが見える。
それが一箇所に集められた風によるものだと理解した時には、既にそれは放たれていた。
まるで鉄砲のような轟音と共に迫る風の塊は、もはや目視で確認できるほどに巨大なものとなっている。
相手は風。飛刀では斬ることが難しい。この得物では防ぐこともままならぬ。それは間違いなく、今の私を倒すことにおいて最善な選択だろう。
しかし──
「私はその鳥の名を冠し、こう名付けた」
──迫りくる風の塊を前に、私は得物を弧をかくやうに振るう。
そして。
静かに、私はその名を呟いた。
「秘剣────【燕返し】」
そして先に動いたのは──僕だった。
手に持つ得物を強く握り、風に刃を乗せる。
この距離であれば致命傷にはならずとも傷はつけられるかもしれないと考えての事だった。
しかしそれは魔物が翼を大きく羽ばたかせるだけで無力化されてしまう。
次に動くのは鷹型の魔物だ。
僕に得物を構え直す時間を与えない為か急降下し、刃物のような鋭利な爪を大きく開いた。
ほんの一瞬。まさにまばたき一つで奴の爪が目前まで迫ってきていた。
避ける事は叶わない。身体が反射的に避けようとしてしまうが、精神を強く保ちグッと堪える。
受け流せばいい。合気道の要領と同じだ。相手の力を利用し、己以上の力を引き出す。攻撃を返すことは出来ないが、受け流す事は出来るはずだ。
寸分のズレも許されない。
失敗すれば死ぬ。
しかし、恐怖などとっくに乗り越えた。
「ふぅ──ッ!!」
爪に対して得物を横に入れ、先端付近を手で抑える。
軌道は逸らせた。でもこれだけでは避け切ることは出来ない。いくら爪を対処しようと、ヤツの足に掴まれたらおしまいだ。
飛び退くのが早ければ飛ぶ距離が足りず、遅ければ捕まれて殺される。
極限まで集中しろ。五感をすべて研ぎ澄まし、完璧な時を見計らえ。
今の僕なら──それが出来るッ!!
「はぁぁぁぁっ!!」
受け流す力が最も強くなるその瞬間、僕は後方へと大きく飛び退いた。
だが一つ問題が起きてしまう。
「これは……飛び過ぎだッ!!」
少し飛び退く程度のはずが、想定以上の力が掛かっていたようだ。僕は魔物が飛んでいた程度の空中へと投げ出され、無防備な姿をさらしてしまう。
僕が体勢を立て直していると、地面に着地した鷹の魔物と目が合った。そして同時に足に力を込めているのも目に入る。
この状態でまともな踏ん張りなんて出来ない。力の行き場が無いため受け流す事も出来ない。まともに攻撃を食らってしまえば生身の僕では即死するだろう。
ならば、僕も攻撃をするしかない。
攻撃は最大の防御だと誰かが言っていた記憶がある。僕はその言葉があまり好きではなかったが、今のこの状況においては話は別だ。
飛刀は届くか分からない。相手が攻撃中にも風を纏っているならば攻撃が通らないからだ。
そんな賭けをするくらいならば、直接斬るほうがより正確でより的確でより確実だ。
得物は木の棒一本のみ。直接斬ればまず間違いなく折れてしまうだろう。それで仕留め損ねてしまえば、僕の負けは確定する。
なにより空中では踏ん張ることが出来ない。相手の力を利用すれば力は足りるが、足の踏ん張りが利かないため仕留め損ねる可能性が高い。
だがこれしかない。
僕は覚悟を決めて得物を構えた。
身体が自由落下を始める。逆さまになった世界の中で魔物を捉えると、僕は精神を研ぎ澄ませる。
瞑想の応用だ。質は落ちるが目を開けながらでも瞑想はできる。
そして──研ぎ澄ました集中力は刃となりて、万物を切り裂く刀となる。
今の僕が持てる最大の集中で、お前を迎え討とう。
魔物が跳躍する。翼を羽ばたかせて急加速し、僕の目の前まで一瞬で距離を詰めてきた。
僕は得物を強く握りしめ、渾身の一振を放った。
途端、目の前が爆ぜる。これは魔物によるものではない。木の棒が耐えきれず自壊したのだ。やはり耐えられなかったかと思うと同時に、僕は負けを確信する。
しかし遅れて発生するのは衝撃波。生まれた真空の刃が空気を巻き込み、突進してきた魔物の左目を抉る。咄嗟に身を翻し頭は避けたようだが、代わりに胴体に大きな斬り傷を作り出した。
僕も己の攻撃に吹き飛ばされてしまい、地面に強く叩きつけられる。背中から強打し、骨も何本かやられた音がした。
吹き飛ばされたおかげで頭からの落下が避けられたのが不幸中の幸いだろう。
「がばっ……ハッ……ぁ……」
喉につっかえた血塊を外に吐き捨てる。
遅い動作ながらも起き上がり、魔物へと目を向けた。
どうやら斬られた後魔物も落下したようで、地面には砂埃が大量に舞い上がっていた。しかし気配から分かる。まだ動けるほどの体力は残っていそうだ。
取り敢えず生き延びることは出来た。
だがここからどうする? 得物はもうない。敵に重傷を負わせられたのは大きいが、それで諦めてくれる理由もない。
僕はもう立つことすら危うい。この毒さえなければまだやれたが……いや、言い訳は止そう。僕の悪い癖だ。
甲高い鷹の鳴き声が森の中に響き渡った。間近で聞くと鼓膜がやられてしまうほどの大きさで、僕は顔をしかめてしまう。
砂埃が晴れる。血だらけになりながらも、その鋭い眼光からは確かな怒りが見て取れる。
魔物は大きく空に飛び上がった。絶対に僕の攻撃が届かない上空で、また鷹の魔物は咆哮する。
鋭いくちばしの先には光る文字達が現れ、円形に展開されていく。その円形に配置された文字たちは時間が立つにつれ輝きを増していった。
風の流れが変わった。
まるでこの辺り一帯の風があの魔物に従ったかのように、魔物の方へと風が集まっていた。
「魔法……」
村の子どもたちが使っていた魔法とは似ても似つかない、殺す為の魔法。
ここまでのものは初めて見た。同時に、魔力がなければ魔物と戦えないと言われる所以も理解した。
あの魔物は僕と戦う時、最初はお遊び程度の感覚で戦っていた。認めたくはなかったが、あの魔法を見ると頷くしかない。
それが今はどうだ。怒りを顕にし、自身の持てる最強の手札で戦おうとしている。
どうせ、もう僕が強くなる理由は失った。全力でぶつかり、結果あの攻撃で死ぬのならば悔いは残らないだろう。
嗚呼──しかし実に残念だ。得物さえあれば、あの魔法に立ち向かえたかもしれないのに。しかしそれは贅沢な悩みと言えるだろうか。
「ギャァアゥ」
──声が、聞こえた。
瞬間、目の前に落ちるのは一振りのこん棒。
見覚えのあるそれに僕が呆気にとられていると、また何者かの声が背後から聴こえた。
振り向くと、そこには一匹のゴブリンがいた。不服そうな顔をしながらもこん棒に視線を移し、また僕に戻す。
ゴブリンは何も言わずに立ち去っていく。その背中は、かつての借りは返したぞと言っているようであった。そして同時に、僕にはあの魔法に対抗できると言っているようにも感じられた。
僕はこん棒を──得物を拾い上げる。
粗末だ。でこぼこで、手入れなんてされていない。複数回の使用を考えていない使い捨てのものを、何度も何度も使い古した粗末な得物だ。
しかし、その意志はしかと受け取った。
ならば私も見せねばならぬ。
出来るかどうかは関係ない。
今私が出来る最大の技で──魔物を迎え討とう。
懐かしい感覚だ。
嗚呼、今でも鮮明に思い出せる。
「私は考えた。どうすれば鉄砲に勝てるのかと。距離を詰めようとも、複数の球が邪魔をする。弾こうとも弾こうとも球は飛び交い戦場を支配する。なすすべがなかった時──そこに鳥が1つ、私の前で踊ってみせたのだ。そこで私は悟った。流すのではなく、返せばいいのだと」
言葉を言い終えると同時に、魔物が展開する魔法陣が歪んだのが見える。
それが一箇所に集められた風によるものだと理解した時には、既にそれは放たれていた。
まるで鉄砲のような轟音と共に迫る風の塊は、もはや目視で確認できるほどに巨大なものとなっている。
相手は風。飛刀では斬ることが難しい。この得物では防ぐこともままならぬ。それは間違いなく、今の私を倒すことにおいて最善な選択だろう。
しかし──
「私はその鳥の名を冠し、こう名付けた」
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