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3戦目
ハシモト研究所:後編
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「本当にすごい本の数ですね……」
セキヤはカナイに向かう前に見た崖と同じように驚きの感想を述べていた。
セキヤとクガは崖登りを終えた後、一番大きな研究所であるホクト魔力研究所にお邪魔していた。セキヤの『反射』の魔力にかなり興味を示し、ぜひともここの施設を使ってくれとホクトにお願いされたが、セキヤにとって欲しい施設がなかったので辞退してきたのである。クガは前回もホクト魔力研究所にお世話になったことがあるのでそのままそこで積もる話をすると言って残った。セキヤは大きい方から順に研究所を回ったが、セキヤが欲しがっている施設がないことがわかって少し残念に思っていた。ただこのハシモト研究所には多くの魔力関係の本とレポートがあるから一度訪ねてみてはというアドバイスを受けて、ここに至ったのである。
「悪いが一般人には見せられないんでね。見たいのならここで働けるという意思を見せてもらわないといけないんだよ」
ハシモトが、さすがに来客であるセキヤとは対面して研究所内の本の説明をする。カナイ研究所の施設を利用する時には必ずその研究所の職員になる必要があり、それはその研究所の所長からの許可が必要なのである。ハシモトはセキヤがこの研究所において貢献できることがあることをこの場で示してほしいと続ける。
「この『反射』の魔力を見ても力不足ですか?」
「魔術師としての力量は関係ないんだよ。俺が欲しい人材というのは、俺のしたいことを手伝ってくれる人間なんだよ」
そしてそれは魔力に関する情報や本を集めることだとハシモトは説明する。エリアスがお茶を持ってきて自分の時の事を話し始める。
「私も大変でしたよー。先パイがどれかしらの本を取ってくるまで研究所に入るなーって怒っちゃってー」
「それはお前がレポートを勝手に整理したからだろうが」
ハシモトを当時の事を思い出して額に血管を浮き上がらせていた。セキヤはそのやり取りを見てハシモトはかなり偏屈な人間なんだなと感じていた。
「それであんたはどうするんだ?」
息を長く吐いて怒りを鎮めてから、ハシモトはセキヤに改めて尋ねる。セキヤはそれにどう答えたものかと少し考える。
――『反射』があれば大丈夫だと思ってたからなぁ。
自分の予想が外れて少し戸惑ったがそれも一瞬で、すぐに現状の問題を解決すべく頭を動かす。そして数秒で答えにたどり着く。
「実は僕は剣闘大会に出てまして、国内をあちこち移動するつもりなんですよ。その各地でそれぞれ魔力に関する情報を手に入れてきます。これならどうですか?」
セキヤのその答えにハシモトは少し驚く。
「へぇー、あんた剣闘大会に出てるのか。いつもの研究志願者とは違うんだな」
「ええ、ここは拠点にするつもりではありましたけど、ずっとここで研究する気は元々ないです。あくまでも剣闘大会で優勝するためです。そのために利用できるものは全て利用します」
セキヤもハシモトから視線を外さずにまっすぐに見つめ返す。剣闘大会で優勝する事、そしてそのためにこの研究所の情報を調べたい事、その二つが本心である事を目で示す。
ハシモトはそのセキヤの本心を見抜いたか、フッと短く息を吐いて笑みをこぼしてから許可を出す。
「オーケー、採用だ。ここの情報を好きに見て良い。その代わりにちゃんと仕事もしてもらう。詳しい事はエリアスに聞け、良いな?」
「もちろんです、こちらこそよろしくお願いします」
セキヤはハシモトと握手をした後に、すぐに自分の欲しい情報があるかハシモトに質問した。
「魔力を作り出す魔力、その情報はありますか?」
ハシモトはニッと口角を上げると、その情報が記された本をいくつか紹介する。自分の興味のある分野に対して、セキヤも興味を持っていることに少し喜びを感じたからであった。
セキヤはカナイに向かう前に見た崖と同じように驚きの感想を述べていた。
セキヤとクガは崖登りを終えた後、一番大きな研究所であるホクト魔力研究所にお邪魔していた。セキヤの『反射』の魔力にかなり興味を示し、ぜひともここの施設を使ってくれとホクトにお願いされたが、セキヤにとって欲しい施設がなかったので辞退してきたのである。クガは前回もホクト魔力研究所にお世話になったことがあるのでそのままそこで積もる話をすると言って残った。セキヤは大きい方から順に研究所を回ったが、セキヤが欲しがっている施設がないことがわかって少し残念に思っていた。ただこのハシモト研究所には多くの魔力関係の本とレポートがあるから一度訪ねてみてはというアドバイスを受けて、ここに至ったのである。
「悪いが一般人には見せられないんでね。見たいのならここで働けるという意思を見せてもらわないといけないんだよ」
ハシモトが、さすがに来客であるセキヤとは対面して研究所内の本の説明をする。カナイ研究所の施設を利用する時には必ずその研究所の職員になる必要があり、それはその研究所の所長からの許可が必要なのである。ハシモトはセキヤがこの研究所において貢献できることがあることをこの場で示してほしいと続ける。
「この『反射』の魔力を見ても力不足ですか?」
「魔術師としての力量は関係ないんだよ。俺が欲しい人材というのは、俺のしたいことを手伝ってくれる人間なんだよ」
そしてそれは魔力に関する情報や本を集めることだとハシモトは説明する。エリアスがお茶を持ってきて自分の時の事を話し始める。
「私も大変でしたよー。先パイがどれかしらの本を取ってくるまで研究所に入るなーって怒っちゃってー」
「それはお前がレポートを勝手に整理したからだろうが」
ハシモトを当時の事を思い出して額に血管を浮き上がらせていた。セキヤはそのやり取りを見てハシモトはかなり偏屈な人間なんだなと感じていた。
「それであんたはどうするんだ?」
息を長く吐いて怒りを鎮めてから、ハシモトはセキヤに改めて尋ねる。セキヤはそれにどう答えたものかと少し考える。
――『反射』があれば大丈夫だと思ってたからなぁ。
自分の予想が外れて少し戸惑ったがそれも一瞬で、すぐに現状の問題を解決すべく頭を動かす。そして数秒で答えにたどり着く。
「実は僕は剣闘大会に出てまして、国内をあちこち移動するつもりなんですよ。その各地でそれぞれ魔力に関する情報を手に入れてきます。これならどうですか?」
セキヤのその答えにハシモトは少し驚く。
「へぇー、あんた剣闘大会に出てるのか。いつもの研究志願者とは違うんだな」
「ええ、ここは拠点にするつもりではありましたけど、ずっとここで研究する気は元々ないです。あくまでも剣闘大会で優勝するためです。そのために利用できるものは全て利用します」
セキヤもハシモトから視線を外さずにまっすぐに見つめ返す。剣闘大会で優勝する事、そしてそのためにこの研究所の情報を調べたい事、その二つが本心である事を目で示す。
ハシモトはそのセキヤの本心を見抜いたか、フッと短く息を吐いて笑みをこぼしてから許可を出す。
「オーケー、採用だ。ここの情報を好きに見て良い。その代わりにちゃんと仕事もしてもらう。詳しい事はエリアスに聞け、良いな?」
「もちろんです、こちらこそよろしくお願いします」
セキヤはハシモトと握手をした後に、すぐに自分の欲しい情報があるかハシモトに質問した。
「魔力を作り出す魔力、その情報はありますか?」
ハシモトはニッと口角を上げると、その情報が記された本をいくつか紹介する。自分の興味のある分野に対して、セキヤも興味を持っていることに少し喜びを感じたからであった。
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